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ビジネスシーンでの「経験則」の使用法|例文や使う際の注意点

更新日:2024年07月09日

書類の書き方

ビジネスシーンでしか使わない言葉、ビジネスシーンで重要視される言葉で、「経験則」という言葉が存在します。こちらの言葉を語弊なく使用するためには、よく理解しておくことが必要です。今回は、そんな「経験則」について詳しく解説していきます。

何か意思決定をする際にはこの様な経験法則以外にも様々な方法によって意思決定をしています。経験則との対義語との比較から経験則とはどの様な者なのかについて説明します。

経験則は帰納的な法則の発見方法

経験則は帰納的な法則の発見方法であると言われています。「帰納的」とは個別のでき事から「法則」を見つけ出す方法の事です。例えば、カラスがなぜ黒いのかと聞かれたときに、今まで見たカラスは全部黒かったからカラスは黒いのだという風に個別のサンプルから法則を発見する方法は「帰納的」だという風に言われます。経験的はこの様に帰納的に過去の経験に基づいて判断する事をさします。

帰納的な経験則と演繹的な論理則

帰納の対義語は演繹です。演繹とは、前提の法則から意思決定を行います。例えば三角形の内角の和は定理で必ず180度になるから、目の前の三角形の内角の和は180度に違いないという判断方法の事です。演繹的な意思決定の仕方は過去の経験に基づかず、原理原則や理屈に基づいての意思決定方法です。この様な事から経験則の対義語は演繹的な決定方法で論理則であると言われています。

法律の世界における「経験則」

上記の様に経験則という判断方法は常にその経験から発見した法則は常に正しいのか疑いの目を持って判断されなければなりませんが、経験則が本当に正しいかが重要となるのが法曹界です。

心証と「論理則」「経験則」

法曹において、裁判官は論理則、経験則に基づいて合理的な意思決定をしなければならないとされています。裁判官は民事事件も刑事事件も原告と被告による証拠や論理の押収を見て最終的な判決を決定します。 この時にそれぞれが出した証拠に「これが本当に証拠になるのか?」、「この証言は本当だと信じられるのか?」などの判断は、日本では自由心証主義に基づき、裁判官の自由な判断に委ねられています。ただし、その裁判官の判断については論理則、経験則による制約を受けています。

経験則違反

上記の様に裁判において事実認定と証拠評価は基本的に裁判官の判断に委ねられますが、あまりに裁判官の判断が一般人の感覚や前例からかい離していると経験則違反として審査のやり直しが発生する事があります。これが裁判における経験則違反です。

ビジネスシーンにおける「経験則」

経験則とは過去の経験の中から見つけ出した法則の事を指し、ビジネスシーンにおいては様々な意思決定を経験則に基づいて行っています。ただし、経験則による意思決定は意識せずに行うと間違った判断を行う場合があります。本当は因果関係が無いのに過去の経験に基づいて何らかの事象同士に誤った関係性を見出す事によって、なんの根拠もない意思決定を行う事に繋がるからです。 なお、経験則とは帰納的な意思決定方法で、対義語として演繹的な意思決定方法である論理側があります。この経験則と論理則に注意しなければならない職業が裁判官で裁判官は論理則、経験則に基づいて合理的な意思決定をしなければならず、それらに基づかない事実認定や証拠評価などは経験則違反として裁判のやり直しに繋がります。

「経験則」をきっちり使おう!

いかがでしょうか。以上がビジネスシーンにおける「経験則」の意味と使い方の解説です。経験則を正しく使用することで相手との誤認を極力防ぐことにも繋がります。この言葉はビジネスシーンにて場合によって多く使用される言葉です。この知識を知っておいて損はないでしょう。本記事が少しでもみなさんのお役に立てたら幸いです。

初回公開日:2017年06月23日

記載されている内容は2017年06月23日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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