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更新日:2024年07月31日
ビジネスシーンでよく使われる「判断を仰ぐ」という言葉ですが、正しい意味や使い方を理解している方は少ないのではないでしょうか。今回はそんな「判断を仰ぐ」の意味や使い方を例文を交えてご紹介していきます。もう「判断を仰ぐ」を使うときに迷う必要はありません。
目次
ビジネスシーンにおいて、目上の人からの判断を受ける場合や、判断を求める場合に使用されるのが、「判断を仰ぐ」という言い方です。「仰ぐ」という表現は、普段はあまり使わない言葉なので、まずはもう少し馴染みある言葉で、「仰ぐ」を使っている表現を探してみましょう。例えば、「指示を仰ぐ」という言葉がありますが、これまでに聞いたことがあるのではないでしょうか。 指示を受けることを、その指示が目上の人からのものである場合に、ビジネスの現場では「指示を仰ぐ」と言う表現で使います。この仰ぐと同じ意味で使われているのが、判断を仰ぐの「仰ぐ」です。「仰ぐ」自体の意味は、「請う」、「受ける」という意味合いになり、 「仰ぐ」という言葉は、これとは別に「尊敬する」、「うやまう」という意味も持っています。 「判断を仰ぐ」が使われるシーンとしては、自分には判断をする権限がなかったり、自分で判断をする力が不足している場合に、その立場にある人や、力を備えている人に判断を求める、といった状況が一般的に想定されます。ビジネスの現場において、大きな決断や判断を独断で行うことには危険を伴うものです。よく、新入社員に伝えられることですが、「ほう・れん・そう」が仕事の基本だと言われるのも、このためです。 周囲の人間や上司との「報告・連絡・相談」を欠かしてはならないのが、ビジネスの現場です。危機管理の面からも、判断をする立場にある人の意見を重視することがビジネスにおいての常識であり、こういったビジネス通念が、判断を仰ぐという言葉が多用される背景にもなっています。
さて、判断を仰ぐという言葉のビジネスシーンでの使われ方の具体例を挙げていきます。 ・「その件は、統括に最終的な判断を仰いでください」 ・「後は、部長の判断を仰ぐことにしましょう」 ・「先生の判断を仰ぎたいというのが、私たちに一致しました希望です」 といった用例が考えられます。
普段の会話では話し言葉の中になかなか登場しない表現なので、慣れないうちには滑らかには口から出てきにくいフレーズですが、「判断をしてもらう」という意味だとシンプルに考えると、使い易くなるでしょう。先ほども少し触れましたが、仰ぐという言葉は、「天を仰ぐ」「頭上にエベレスト山頂を仰ぎ見る」というように、この言葉そのものに、下から上を見上げる、といった要素が含まれることになります。この、「下から上」という方向性が、自分はへりくだり、相手を敬う、といった意味合いとつながっていることを理解します。
判断を仰ぐの敬語は、「ご判断を仰ぐ」と考えることもできますが、この言い方は、正しいのでしょか。実は、迅速さや簡潔さが要求されるビジネスの現場では、過度な敬語表現は一般的に敬遠されてしまいます。先ほど詳しく述べましたが、仰ぐに尊敬の意味が込められているために、「仰ぐ」だけで十分に、「判断を頂戴する」という、相手を敬った言い方になります。そのため、判断を仰ぐ、だけで、相手を立てた敬語表現として、ビジネスシーンにおいて十分に活躍します。
ただ、目の前に敬うべき相手がいる場合には、「ご判断」という言葉がとっさに口をついて出てしまうかもしれません。しかし、「課長のご判断を仰ぎたく」と言うと、やはり敬語がくどい印象を相手に対して与えかねません。厳密に誤った使用例とは言えませんが、どちらかといえば、「課長がご判断くださいますよう」や、「課長のご判断を頂きたく」と言う方を選んだ方が、より自然に響きます。
判断を仰ぐに続く言葉は、話者である自分をへりくだった謙譲語であることが必要になります。ここで、ビジネスの場面での敬語への理解を深めるために、判断を仰ぐという表現を誤って使用している例を考えてみましょう。 ・判断を仰ぎにお仕事場に伺ったのですが、留守だったので先に帰りました」 ・「判断を仰ぎたいと希望しておりますので、一度会ってください」 これらの二例は、前半は判断してくれる目上の人を敬った表現になっていますが、 それに続く後半がいずれも、丁寧語にとどまってしまい、話者である自分をへりくだる謙譲の敬語が使えていないことが、誤用の原因です。正しい表現は以下の二例になります。 ・「判断を仰ぎにお仕事場に伺ったのですが、お留守でしたので先に帰らせていただきました」 ・「判断を仰ぎたいと希望しておりますので、一度お会いしていただきたく存じます」
それでは、実際のビジネスシーンをより具体的に想定して、判断を仰ぐをビジネスメールで使う際の例文を考えていきましょう。まず、参考に、先ほども挙げました会話の中で使うケースを、再び見ていきます。 ・「本日は所長の判断を仰ぎたいと考えまして伺いました」 ・「後はすべて、社長の判断を仰ぐということで、私どもは満場一致しておる状況です」 ・「支配人の判断を仰ぎましてから、最終的な決断をさせてください」 といった例が挙げられます。 難しく感じられる時には、慣れるまで、ここでも「判断を頂戴する」とまず、心の中で置き換えてから使ってみると良いでしょう。それでは次に、ビジネスメールで判断を仰ぐを使う例を具体的に見ていきます。使い方の基本は、話し言葉と変わりませんので硬く考える必要はありません。ビジネスシーンで使われる言葉の中には話し言葉と、書き言葉で、その使われ方が異なる言葉も多いのですが、判断を仰ぐについては特に差異はありません。
記載されている内容は2017年05月31日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。
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