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「滞りなく」の意味と使い方・例文5コ・「つつがなく」との違い

更新日:2024年02月13日

言葉の意味・例文

皆さんは「滞りなく」という言葉を日常でよく耳にするでしょう。しかし、正しい意味や使い方をしている方は少ないのではないでしょうか。今回はそんな「滞りなく」の意味や使い方、類義語の紹介や実際にどのように使用するかなど、「滞りなく」に関して詳しくご紹介していきます。

「イベントが滞りなく終了した」「議会は滞りなく終了した」というように、何かの催し物が終始スムーズに進み、終了したことを言い表すときに「滞りなく」を使うことができます。 動詞としては「終了した」という言葉だけですが、「滞りなく」を入れることで「始まりから終わりまでずっとスムーズだった」というニュアンスを含めることができます。

例文2「滞りなく済ませることができました」

「契約手続きを滞りなく済ませることができました」「お支払いを滞りなく済ませることができました」というように、何らかの動作をトラブルなく済ませることができたということを表現するときに「滞りなく」を使うことができます。 この例文で扱われる動作としては、事務手続きなどの比較的重要度の高いものが当てられます。それほど重大でないことについて使うと仰々しい感じが出てしまいますので、あまり適しません。

例文3「滞りなく開催された」

「大会は滞りなく開催された」「万博が滞りなく開催された」などのように、行事が何の問題もなく開催されたことを言い表すときに「滞りなく」を使うことができます。 「開催」という言葉は、大人数を動員する大規模な催し物に対して使う言葉です。従って「滞りなく」開催されることは比較的難しいことと言えます。「滞りなく開催された」という表現には安堵と誇らしげな気持ちが込められています。

例文4「万事滞りなく進んでいる」

「研究プロジェクトは万事滞りなく進んでいる」「教育課程は万事滞りなく進んでいる」のように、すべてうまくいっていることを言い表すときに「滞りなく」を使うことができます。 「万事」という言葉は、「すべてのこと」という意味です。「すべてうまく進んでいる」という進行形であることからもわかるように、ある程度の時間的長さをもった動作に使うことが多い表現となります。

例文5「滞りなく完了した」

「橋の建設は滞りなく完了した」「商品開発は滞りなく完了した」というように、問題なく計画どおり完了したということを言い表すときに「滞りなく」を使うことができます。 「完了」と「終了」のニュアンスの違いですが、「終了した」が単に「終わった」ことを表すのに対して「完了した」は「目標を達成した」「やり遂げた」という意味を含みます。「滞りなく完了した」は計画どおり目標をクリアした、という意味です。

「つつがなく」との使い分け

「滞りなく」と似た表現に「つつがなく」がありますが、「滞りなく」が単に「トラブルなくスムーズに」という意味なのに対して「つつがなく」は「起こる可能性のあったトラブルに見舞われずスムーズに」という意味です。 「つつがなく」は、「自分のようなそそっかしい人間ならミスをしてもいいところだか、運よく何事もなく」のように謙譲の意味で使います。他人に使うと、相手を甘く見ているようにとられるので注意しましょう。

「滞りなく」「つつがなく」の特別など、日本語には微妙な意味の違いがある言葉がたくさんあります。その意味の違いは些細でも、使い方を間違えると相手の心象を悪くしてしまうので注意が必要です。 特に、敬語表現は、何となく使っていて本当の意味がわからないという状態にある人が多いでしょうので、一度自分の敬語力を確かめる意味で勉強し直してみるのもいいでしょう。

「滞りなく」の類語・言い換え表現

「滞りなく」と似た意味を持ち、言い換えに用いることのできる言葉を以下に紹介します。同じ言葉ばかりを繰り返し使うと、印象が悪く、語彙力の少なさが露呈してしまいます。多くの類語や言い換え表現をおさえておく方が良いでしょう。 「何事もなく」「トラブルに見舞われず」という意味の表現を5つ紹介します。どれも聞き馴染みのある言葉ではないでしょうか。

「首尾よく」

「首尾よく」という表現は、「最初から最後までてきぱきと」「万事滞りなく」という意味があります。「滞りなく」の言い換え表現にぴったりの言葉です。 「首尾」の「首」は漢字のとおり、「くび(頭)」、「尾」も漢字のとおり、「しっぽ」を意味します。頭からしっぽまで、つまり、最初から最後まで、という意味になります。ここに「よく」がつくことで「順調に」という表現になります。

「スムーズに」

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初回公開日:2017年05月31日

記載されている内容は2017年05月31日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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