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仕入れでは常識。「掛け率」の意味・計算方法・相場

更新日:2024年03月03日

ビジネススキル

仕入れする場合には必ず耳にする「掛け率」という言葉。その言葉を知らないだけであなたは話についていけないのではないですか?間違った「掛け率」の知識を持っている人も多くいます。ここで正しい掛け率の計算を身につけていきましょう。

仕入れでは常識。掛け率の意味は?

小売予定価格(定価)に対する卸値の割合をいい、卸率ともいいます。小売店から見ると、仕入原価率となります。 掛率は、得意先である小売店の過去の取引実績などに応じて、小売店ごとに設定されている場合が多いですが、そのときの購入量や商品によって変更されることもあるのです。

掛け率の計算方法は知っておきましょう。

商社で仕事をしている人は常識ではありますが、一般的には間違って覚えている方もいますので、ここで整理しておきましょう。 ・6掛けでお願いします。 ・この商品は何掛けですか? 掛け率は何掛けというような使い方をします。6掛けというと、商品の仕入れ値に対して60%をかけた数字、いわゆる40%OFFで購入できるということになります。 1,000円の6掛けは、1000×0.6=600円ということになります。

掛け率を%でいうこともある

又、掛け率を%でいうこともあります。1,000円の掛け率60(%)となると、同じように600円となります。 これは使っている人により違いますので、交渉の時はその使い方を察知して使い分けた方が良いでしょう。ただ一つ、掛け率というには、商品の値段に対して、何%の値段で購入できるかということになります。 これさえ覚えておけばあとは数字をそのままかければ良いということになります。

掛け率の相場

掛け率のには大体の相場が決まっています。例えばアパレルメーカーなどは、お店に卸す場合は6掛けと言われています。メーカー15,000円の定価の場合には9,000円の仕入れ値になるという計算です。 15,000円に0.6を掛けて9,000円という計算になります。食品メーカーについては7掛け、おもちゃ業界も7掛けと言われているのです。そこから計算すれば実際にどれくらいのコストがかかっているかは想像できます。 この掛け率は相場です。交渉次第、付き合い次第で少し優遇されることももちろんあります。

上代の意味とは?

上代とは、定価、または希望小売価格のこと。売値を表します。反対に下代は卸売価格を表します。 もう少しわかりやすくいうと、販売店がお客様に売る金額が1000円とします。この金額が上代です。1,000円で販売するために600円で仕入れたとします。これが卸売価格、下代といいます。 この上代と下代の差が販売店の利益という事になるのです。ちなみに、希望小売価格とは、メーカーが定価(売値)を決める代わりに、標準的な値段を示していることをいいます。 大手量販店などは、直接メーカーと取引を行い中間マージン(卸売り業者の儲け)をカットしていることで、低価格な商品を消費者に提供することができます。

掛け率計算はどんな職場でも使います

掛け率についておわかりいただけました。掛け率の計算を商社などの人しか使わないと思ってはいませんか。実はそんなことはありません。 掛け率を知るということはいわば社会人、サラリーマンでは常識です。 たとえば何か業者さんに頼んで、見積もりをもらいますよね。その見積もりのまま発注なんていうことは非常にもったいないのです。業界によって掛け率は異なり、教えてくれる人はなかなかいませんが、会社勤めの方は決まった業者を使います。 決まった業者の場合には過去の交渉データを蓄積することで、必然的に掛け率が決まってくるのです。物品の購入は7掛けですとか、諸費用は作業費の1掛けとかです。 掛け率については社会人としては覚えておいて損はありません。

掛け率をしっかり覚えておきましょう

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初回公開日:2016年11月29日

記載されている内容は2016年11月29日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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