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耳慣れない樹木医の年収と仕事内容|資格の取り方・将来性はある?

更新日:2023年12月17日

職種研究

樹木医という資格、仕事があります。今はまだ専門職ではなく、多くは造園業や大学、農林業関係などの方が兼任しています。環境破壊から自然を守り、再生させる樹木医は今後の活躍が期待される職業です。やりがい、生きがいを重視するなら樹木医を目指してはいかがでしょうか。

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樹木医とは

ひとくちにいうと、樹木のお医者さん

樹木医(じゅもくい)は、天然記念物のような巨樹・名木から街路樹や庭木などの身近な樹木にいたるまで、傷んだり病気になった樹木の診断や樹勢回復、そして樹病の予防や後継樹の保護育成などに携わる専門家です。そのためには樹木の生理・生態を理解し、調査、設計監理、維持管理業務に精通していなければなりません。人間が体調を崩して病気になるのと同じで、樹木や植物も病気になります。たとえば排気ガスなどによる環境汚染、病害虫など、樹木には負担の大きいものです。そのため、適切な診察・分析をして専門器具などを用い、検査をしながら必要に応じて肥料や薬剤などで病気を治します。 「樹木医」というのは一般財団法人日本緑化センターが認定する資格ですが、平成28年12月現在で、全国に2673人が日本緑化センターの「樹木医登録名簿」に登録され、樹木医として活躍しています。 樹木医は樹木のお医者さんともいわれる職業ですが、診断及び治療をとおして落枝、倒木などによる人的、物損被害の抑制や後継樹の保護育成に関する知識の普及及び指導もしています。

樹木医が活躍する世界

樹木医の資格を持つ人は、造園業や大学、研究所、農林業関係の公益法人、植栽管理業などさまざまな方面で活躍しています。テレビなどで巨木や天然記念物の樹木を治療している樹木医の姿が放送されていることもあるので、見たことがある人もいるのではないでしょうか。 たとえば天然記念物のような樹木は数百年という単位で現在に至っているため、もし枯死させてしまうと取り返しがつかないことになります。これを防ぐために、専門の知識と技術を持った樹木医による診断と治療が必要とされています。 しかし樹木医だけを専門にやっている人は少なく、多くは造園業に携わっているようです。一般的な造園の知識と技術を併せ持っていれば、長年の経験と勘によって樹木を管理していた職人と協力しあって、科学的なアプローチから病害虫などの樹病対策ができるからです。

樹木医になるには

長い実務経験が必要

樹木医というのは、1991年に林野庁が主導してつくられたものです。最初は国家資格でしたが、現在では民間資格です。 樹木医の資格試験を受けるには、最低でも7年の実務経験が必要とされます。長い実務経験が必要とされますので、造園会社などで働きながら知識や経験を積んでいくのが一般的です。しかし、2004年からは「樹木医補」という資格が誕生し、この資格を持っていて、1年以上の実務経験があれば、樹木医の資格試験を受けられるようになりました。

樹木医の年収は

樹木医を専業にしている人はほとんどいないため、造園会社に勤める人が多いようです。造園会社に勤務している人の年収は、350万円~400万円ぐらいですので、樹木医の年収はこの金額とあまりかわらないといえます。資格手当がつく場合でも、数千円~数万円がお給料にプラスされますが、年収にすると、樹木医の資格があるからといって、大幅な増収にはならないようです。 ただし、独立して造園業を営む場合などはもっと大きな収入を得ることも可能でしょう。

樹木医と樹木医補の違い

樹木医への近道

●樹木医補とは 若手の樹木医を育成するために、2004年にスタートした制度です。特定の大学で樹木学や植物病理学、森林生態学などの基礎的な知識を習得した人が受験します。 また、樹木医補の資格があれば、実務経験1年以上で樹木医試験を受験できることになっており、実務経験を7年積むよりは、まずは樹木医補として合格し、それから樹木医試験に挑戦するのが近道です。

樹木医試験の合格率と難易度

樹木医は20%の難関

一般財団法人日本緑化センター(http://www.jpgreen.or.jp/treedoctor/treedoctor3.html)によれば、平成28年度の場合、応募期間は平成28年5月1日(日)~6月10日(金)で、試験は平成28年7月24日(日) 午前10時20分~午後2時30分(全国5会場)に行われました。 樹木医補の資格がある場合の受験料は15,000円、資格がない場合の受験料は18,000円です。 筆記試験は、選択式(午前)と論述式(午後)に分けて実施され、試験問題は、樹木医が備えるべき一般教養(倫理を含む)および樹木医研修科目に関係する専門分野のほか、高等学校卒業程度の生物の知識などから幅広く出題されます。 選択式の問題の正解率が原則5割に満たない場合、当該応募者の論述式の答案は審査対象とせず、採点を行いません。 論述試験は3問出題され、樹木医として総合的にバランスのとれた知識・技術・文章能力を審査するため、3問すべてに答えることが必要です。 業務審査は、応募したときに送る業務経歴書などによって審査されます。この試験で100~120名程度の研修受講者が選抜されて、13日間の研修に参加し、講義を実習で学びます。このあと筆記試験と面接試験を受けて、樹木医制度審議会による審査で合否が決定します。 合格率はおよそ20%で、毎年25人ほどの新しい樹木医が誕生しています。

試験対策方法

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初回公開日:2017年04月01日

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