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更新日:2024年07月22日
上司などの目上の人に対して、「おかえりなさいませ」と挨拶をしても良いのでしょうか?「おかえりなさいませ」は、敬語として正しいものなのでしょうか?このページでは、「おかえりなさいませ」という挨拶をテーマにして、使い方や語源、言い換えなどについて考察しています。
目次
挨拶は、社会人のみならず人として生活する上で、必須とも言えるものです。朝会った人に「おはよう」、夜顔を合わせたら「こんばんは」。シーンや時間帯に合わせて、さまざまな挨拶が存在しますね。 出掛ける時は、「いってらっしゃい」「いってきます」といったやり取りをする家庭も多いでしょう。そして、帰ってきた時に、「おかえりなさい」「ただいま」といったやり取りをするのも一般的です。会社などのビジネスシーンにおいても、出掛ける人に「いってらっしゃいませ」帰ってきた人に「おかえりなさいませ」などの挨拶をすることは珍しいことではありませんが、これらは敬語としては、正しい表現なのでしょうか? そこで今回は、「おかえりなさいませ」を注目して、敬語としての表現やビジネスシーンでの使い方について見ていきたいと思います。
今回のテーマは、「おかえりなさいませ」という言い回しですが、そもそも「おかえりなさい」という挨拶自体が、上司や目上の人に対して使う際に、失礼にあたる可能性があるという見解もあります。 実は、「おかえりなさい」は、文法的に見ると、「帰れ」という命令形の尊敬語(※1)という見解もあります。その為、尊敬語であっても、命令とも取れる「おかえりなさい」を目上の人に使うのは、失礼にあたるかもしれないという見解があるのです。 しかし、「いってらっしゃい」「おかえりなさい」は、日常的な挨拶として、世間に浸透している言葉。ですから、「おかえりなさい」と部下から言われて、「命令された」と感じる上司は、ほとんどいないと考えられるでしょう。
では、今回のテーマである「おかえりなさいませ」という言い方は、上司や目上の人に対して使っても、失礼にはあたらない表現と言えるのでしょうか? 「おかえりなさい」に「ませ」を付け加えることで、「おかえりなさい」よりも柔らかく丁寧な印象を与えることができる「おかえりなさいませ」という挨拶。より丁寧であることは間違いないのですが、一部では「行き過ぎた表現では?」という見解もあるようです。 上司などは、確かに敬意を払う存在ではありますが、「おかえりなさいませ」は、雇用主と召使いのような間柄を連想させるという意見もあります。その為、単なる上司が出張や外回りから帰ってきた際に、「おかえりなさいませ」と挨拶するのは、少々丁寧過ぎると受け取られる場合もあるようです。
上記で、「おかえりなさい」のより丁寧な表現として「おかえりなさいませ」をご紹介しましたが、なぜ「ませ」を付け加えることで、より丁寧な表現とされるのでしょうか?続いては、「おかえりなさいませ」の「ませ」について考察していきます。 「コトバンク」によると、「ませ」とは、「「いらっしゃる」「おっしゃる」「くださる」「なさる」「申す」「召す」などの動詞の連用形に付いて、相手に対して、その動作をするようにという要求を、丁寧の気持ちを含めて言い表す。 (※2)」「挨拶の語句に用いて、語調を丁寧にする。(※2)」という、2つの意味を含んだ言葉だそうです。 2つの意味のうち、「おかえりなさいませ」の「ませ」は、後者の意味にあたると考えられます。
続いて、「おかえりなさいませ」という言い回しがどのようにしてできたものなのか、語源や由来についてご紹介していきたいと思います。語源や由来を知ることで、言葉や言い回しの意味を正確に理解し、より正しく使えるようになるかもしれませんよ。そもそも「おかえりなさい」は、「よくお帰りなさいました(※2)」という言い方を省略してできたものだと言われています。 しかし、帰ることを命令する言葉もまた、「おかえりなさい」となる為、混同してしまったそうです。 そんな「おかえりなさい」に「ませ」という丁寧な命令形を付けることで、丁寧さや敬意を表現しようとしたことから、「おかえりなさいませ」という言い方が誕生したと言われています。
「おかえりなさい」「おかえりなさいませ」は、いずれも上司や目上の人に対して使っても、失礼な言葉ではありません。 しかし、文法的に見ると命令であったり、丁寧過ぎたりと、いまいちしっくり来ない部分があるのも確かです。では、「おかえりなさい」や「おかえりなさいませ」と同じような意味を持つ挨拶で、上司や目上の人に使うのにより適した挨拶や言い回しというのは、存在するものなのでしょうか? 「おかえりなさいませ」などの敬語としての使い方については、さまざまな意見や見解がありますが、「お疲れ様でした」などの挨拶が無難とする意見もあります。「おかえりなさい」や「おかえりなさいませ」は、言われた人がどのように受け取るか分からない部分があるので、誤解やトラブルに発展しにくい言葉に言い換えるというわけです。 ですから、上司や目上の人を出迎える際などに、挨拶に迷った場合は、「お疲れ様でした」と表現すると確実ですよ。
「おかえりなさいませ」と同様に使われることが多いのが、「いってらっしゃい」や「ただいま」といった挨拶だと思います。これらの挨拶は、外回りや出張が多い職場では特に頻繁に使われますし、そうでなくても休憩などで上司が外出する際は、積極的に声を掛けたいものですよね。 そこで、「おかえりなさいませ」以外にも、外出する上司に掛ける言葉や、反対に上司や目上の人から外出していた自分が出迎えられた時の受け答えの方法などについても、考えていきたいと思います。
上司などの目上の人が出掛ける際、「おかえりなさい」と同様に使い方に迷うのが、「いってらっしゃい」だと思います。上司や目上の人に声を掛ける際、やはり丁寧さや敬意を表現する事は大切なので、「いってらっしゃいませ」も、失礼な挨拶ではありません。 しかし、やはり中には大袈裟に感じる人もいる可能性があります。挨拶に迷った際は、「お気を付けて」などと言い換えるのも、1つの方法です。
記載されている内容は2017年03月29日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。
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