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更新日:2024年09月28日
「口添え」という言葉の意味は、知人に傍らから言葉を添えてもらって、事がうまく運ぶようにとりなすことをいいます。世話、斡旋、周旋、口入れなども、口添えと類似の意義を持つ言葉です。目上の人に尽力してもらう時に使うことが多い。
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仕事で相手方に迷惑をかけた時、上司に「お詫びのお口添えをお願いします」と頭を下げる。取引先の重役の意向で取引がまとまった時、「重役がお口添えなさったこいとだから…」など、やはり敬語として使うことが多いと思われます。謙譲語として使う場合は、仕事の成就が上司の間で行われている時は「微力ながらお口添えする所存です」、もしくは「私は口添えする立場ではありません」となりますね。
口添えは、交渉や依頼などに傍らから言葉を添えてとりなすことを言いますが、類似語には、口をきく、仲介する、間に入る、紹介する、橋渡しをする……など枚挙にいとまがありません。「口添えも利いて」「口添えを願って」「上司の口添えで」などと使い方も多様です。 口をきくはとりなす、仲裁する、仲介は双方の間に入って便宜をはかる、橋渡しはなかだちをする、と同様の意味ですが、前後の文脈からどの言葉を使うのが適切か判断する必要があります。関連語として口入れという言葉があります。取引や金銭の賃借の仲介をすることですが、かつては「口入れ屋」という職業がありました。お店に奉公人などの世話をする人のことをいい、時代劇によく出てきますが、今では耳にすることはほとんどありません。
口添えに共通する意味には、対個人や集団との社会的な関係を促したり、契約がまとまるように働きかけること、と言われています。世話、斡旋、周旋も同義語ですね。これらの言葉の使い方をみてみますと、世話は「仕事を世話する」「よい建築業者を世話する」、斡旋は「マンションを斡旋する」というように事が進展するように間を取り持つこと、周旋は「土地の売買を周旋する」など売買、雇用などで用いられます。口添えは交渉や就職などがうまくいくように傍らから言葉を添えることを言います。 実際に用いられる例を挙げますと、「先生から何とお口添えをいただこうと、私の方針は変えられません」「御社の重役のお口添えがあったと聞いておりますが」「あなたから口添えしてもらえますか」などが考えられます。
これまで述べてきたように、口添えには様々な意味が含まれ、使う場合には相手の立場や影響力も考慮する必要がありそうです。公共事業の受注を巡って政治家に口添えを頼むとします。これが相手との顔合わせや紹介だけなら問題はないのですが、有利に働くように強要すると、後々問題になるケースもあります。知人や友人に依頼する場合には、相手の負担にならないような配慮が必要でしょう。口添えは相手の忖度を引き出す程度が妥当ではないでしょうか。
記載されている内容は2017年03月30日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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