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口添えの意味と使い方の例文|敬語で口添えを伝える表現は?

更新日:2024年04月13日

敬語表現

「口添え」という言葉の意味は、知人に傍らから言葉を添えてもらって、事がうまく運ぶようにとりなすことをいいます。世話、斡旋、周旋、口入れなども、口添えと類似の意義を持つ言葉です。目上の人に尽力してもらう時に使うことが多い。

口添えの意味と使い方

「口添え」という言葉は、傍らから言葉を添えてとりなす、という意味があります。先輩の口添えで就職を世話してもらう時などによく使います。また、依頼や交渉がうまくいくように口添えしてもらう、このほか、政治家の口添えで公共工事を受注する、というように斡旋する意味もあります。就職や事業がうまくいくように、「力添えしてもらう」、というのが一般的でしょうか。

正しい引用法

例えば、マスコミ志望の大学生が大手新聞社を受験するとします。競争率が高くかなりの難関。少しでも有利にはかどるように、この新聞社のOBでゼミの教授に口添えを依頼します。「新聞社を受験することになりました。先生にお口添えしていただければと思い、伺いました」というような場合ですね。逆に、後輩の就職に尽力した時など、「私の口添えがあって、彼は就職できた」と言いますが、何だか自慢げに聞こえますのであまり使うことはないですね。 口添えがあって、物事がうまく運んだ場合の礼状は次のようになるでしょう。「これもひとえに先生が電話であらかじめお口添えをくださいましたお陰です」。尽力がなかったら到底うまくいかなかった、配慮、労をとっていただいた事への感謝の思いが、相手に伝わると思います。

目上の人に使う場合は「お」をつけましょう

「口添え」に尊敬語の「お」をつけて「お口添え」とするのですが、先ほど紹介した教授のケースなど、目上の人に用いる場合がそうですね。「先生に口添えしていただければ」としますと、何だか偉そうで、耳にした教授もいい気持ちがしませんよね。「お」をつけるだけで、細やかな心配りが感じられます。 逆に、後輩の就職に尽力したときに、「私のお口添えがあって」としますと、落ち着きが悪いですね。ここはやはり「お」を付けずに謙譲語として使うのが正解ですね。最近、社会人として敬語を使いこなせない人が多いと言われています。「わざわざ、すみません→ご足労おかけします」「届いたら確認してください→ご査収ください」「注意してください。気を付けてください→ご留意ください」「連絡してください→ご一報いただけると幸いです」「紹介してください→お口添えをいただければ幸いです」など、ビジネス上必要と思われることは覚えておく必要があります。

社会通念

口添えは、事がうまく運ぶように第三者に働きかけてもらうことですが、この言葉に対して「忖度」という言葉があります。日常会話ではほとんど使われませんが、最近ではニュースなどでよく耳にしますね。 忖度という言葉には「他人の心中を推し量ること」「推察」という意味があります。相手の心中を察して、口添えも何もないのに、意向に沿うように事を運ぶという意味合いだそうです。一般的に目上の人に口添えをお願いする時には、有利にはからってほしいという気持ちがあると思います。イエス、ノーをはっきりせずに、グレイゾーンをよしとする、日本人特有の使い方です。

口添えを英語で言うと

では英語で「口添え」はどう表現するのでしょうか。通例では「put in」,口をきくは「to speak」「talk」。weblioから例文をひもとくと次のようになります。 Please put in this way (口添えしてね) He spoke on her behalf (彼は彼女のために口添え<弁護>した) My teacher put in a good word for me (先生が口添えしてくれた) 日本語のように回りくどい言い方はしないようですね。

口添えしてくれた人へのお礼、例文

就職で口添えしてくれた人への例文を考えてみましょう。新聞社に内定した学生のゼミ教授への礼状は次のようになると思います。先日、お願いしました新聞社へのお口添えですが、おかげさまで内定を頂くことができました。面接官が先生のことをご存じだったらしく、先生のことが話題になり、緊張することなく、対応できました。陰ながらのご尽力に深く感謝いたします。ありがとうございました。まずは手紙でお礼申し上げます。改めて、お礼に伺います。 用例としましては「先生からなんとお口添えいただこうと、それは引き受けられません」「実は御社の上司にお口添えしてほしいのです」「もし代議士にお口添えしていただけるのなら本望です」などが挙げられます。

ビジネスにおける口添えの意味

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初回公開日:2017年03月30日

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