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「願ってもない」の意味と使い方・敬語での例文

更新日:2023年12月10日

敬語表現

「願ってもない」とは、「願っても実現しそうにないことが、願い通りになってありがたい」という意味です。「願ってもない」が使われる状況は、「(ずっと)願ってきたことが実現した」という場合と、「思いがけず好都合な事態になった」という場合の2つに大別されます。

理想的な

「理想」とは「考えることができるうえで完全なもの」のことです。完全なものは人や場面によって大きく異なりますが、簡単にいうと「適しているもの」のことです。さらに「的」は「目当て」のことなので、「それこそ理想」という意味をもちます。 謙遜の印象が強い「願ってもない」に比べると、「理想的」の方が少し強めな印象があります。

願わしい

「願わしい」は、「次回の会議には全員参加してほしい」など、好ましいことを希望する様子をあらわします。非常にかたい文章語なので、挨拶や手紙、好意識の表現などによく使い、通常は肯定の文中において用いられます。 似たような言葉に「望ましい」がありますが、こちらはとても客観的で良い状態を希望することを暗示するのに対して、「願わしい」はやや主観的である点が異なります。

申し分ない

「申し分ない」は「申し分」が「ない」ということです。「申し分」というには「言うべき不平のこと、または言うべき点」のことを示すので、「不足点がなく完璧なので、こちらから言うことは何もない」という意味合いになります。 「願ってもない」は謙遜の意味合いが強く受け身な印象があるため、「何も言うことはないからOK」というような意味の「申し分ない」とは使用する場面が異なります。

絶好の

「絶好」とは「この上ない良いこと」のことです。英語では「opportunity」と表し、偶然性の強い「chance」とは異なります。 「願ってもない」は相手から掲示された場面で用いることが適切ですので、偶然というよりは単純にその機会が訪れたことを意味する「opportunity」の方が合います。

好都合の

「好都合」は「都合が良いこと」であり、「都合」というのは「他の事柄との関係・事情・具合・繰り合わせ、やり繰り」などのことです。つまり、「他の事柄に支障なく、こちらの事柄にも支障がない」ということで、妨害となるものがなく適しているという意味合いをもちます。 「願ってもない」と比べると、「好都合」の方が少し強めな印象を受けます。

「願ってもない」の敬語表現

「願ってもない」は、敬語表現として目上の方や顧客に対しても使用することができます。ただし、ただ使用するのではなく、「願ってもない」の前に「提示されたことの関心の高さ」を伝えておくと、「願ってもない」からの話がスムーズになります。 「願ってもない」は、もともと「願っても叶いそうにないので願うことを諦めている」意味であるため、いきなり使ってしまうと、相手は受ける気がないのかな?と思われてしまいます。 そのため、たとえ提示された内容が願ってもないことだとしても、「受ける気持ちがあること」または、「嬉しい気持ち」を伝えた後に「願ってもない」を使いましょう。そうすると相手に喜びの感情が伝わりやすくなります。

「願ってもない」の英語表現

「願ってもない」を英語にすると「couldn’t ask for a better」と訳すことができます。 例えば、「I never thought I’d be asked for such advice couldn’t ask for a better」で「そんな相談を持ち掛けられるなんて願ってもないことだ」と書きあらわすことができます。

「願ってもない」を正しく使おう

ここまで「願ってもない」という言葉について解説してきましたがいかがでしたでしょうか。 冒頭でも述べましたが、「願ってもない」という言葉だけみると「まったく望んでもいない」というようなネガティブな印象に受け取れます。実際には真逆の意味で、ポジティブな印象で使われるというのがおもしろいですね。 皆さんも使い方に注意して「願ってもない」を使ってみてください。

初回公開日:2017年03月28日

記載されている内容は2017年03月28日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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