履歴書の「趣味特技」欄で採用担当者の心を掴めないかと考えている方もいるのではないでしょうか。ここでは履歴書の人事の...
更新日:2024年07月25日
スキルマップとは、「メンバーの、業務に必要な様々なスキルの一覧表」です。たとえば、縦軸方向にスキル名を、横軸方向にメンバーの氏名を記述し、交わるマスにスキルのレベルを記入します。スキルマップは、計画的な人材育成やプロジェクトメンバーの選出などに特に有効です。
目次
スキルマップとは、「個々の従業員が持つ、業務に必要なさまざまなスキルの一覧表」です。スキルマップは、企業によっては「力量表」「力量管理表」「技能マップ」「Skills Matrix」とも呼ばれます。スキルは、業務上の能力であったり、保有する資格であったり、さまざまな場合があります。 スキルマップは、組織の構成員それぞれのスキルやそのレベルを「マトリックス図」で表したものです。たとえば、縦軸方向にスキル名を、横軸方向にメンバーの氏名を記述し、交わるマスにスキルのレベルを表す記号や数字を記入します。スキルマップによって、メンバーのスキルを一覧することができるので、次のような目的に活用することができます。 ・計画的な人材育成 ・プロジェクトメンバーの選出 スキルマップには、さまざまな形式がありますが、そのスキルマップの一例を以下にご紹介します。
スキルとは、「仕事を行うための能力」であり、これは業界や企業や部署によって異なります。企業がスキルを選定し、その標準を定めると、社員はこれを意識します。これだけでもスキル標準を定める効果があります。 典型的なスキル標準としては、情報処理技術者試験で知られる「情報処理推進機構」(IPA)が公表している、「企業においてITシステムを活用するために、組織や人材にとって必要なスキルや知識を体系的に整理した基準指標」として、「情報システムユーザースキル標準」(UISS:Users' Information Systems Skill Standards)」が知られています。 UISSは、「ITを開発・運用する側」に人材やスキルが偏っている日本の企業の現状を是正して、ITを実際に使う自治体や企業側がIT活用のスキルを身につけられるように、ITシステムの最適配置と的確な人材育成のための指標を定義したものです。ITサービスを提供する側の指標としては、経済産業省が2002年に公開したITSS(IT Skill Standard)ががありますが、UISSはITSSのユーザー企業版として策定されたものです。 現在、IT部門の要員に大いに必要とされる能力として、「業務改善の提案」「IT戦略策定・IT企画」「IT投資案件のマネジメント」が上位に挙げられています。一方UISSの機能・役割定義には、UISSタスクフレームワークで示されている各タスクを実施するときに必要なスキルが明確に示されています。その中から、該当する部分を洗い出して整理をすると、次の図に示すように、「コンサルティングスキル」「業務知識」「経営知識」の3つのスキル・知識に分けられます。
さらに、コンサルティングスキルは、次の3つに分けることができます。 ○コンセプチュアルスキル(分析力、創造力、問題発見・解決能力や戦略立案能力など) ○ヒューマンスキル(コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力、ネゴシエーション能力やファシリテーション能力) ○IT戦略立案・企画立案方法論 業務知識は、基幹系の会計、販売・購買・在庫、生産管理、人事管理などに関する業務知識と、業界独特の業務知識に分けられ、経営知識は、経営戦略、マーケティング、アカウンティング、ファイナンス、人的資源管理の大きく5つに分けることができます。
上のコンサルティングスキルの分解は、ハーバード大学のロバート・カッツ教授の論のスキル分解の上位2つは同じものです。彼の主張によれば、「コンセプチュアルスキル」は組織内の階層・年代が上位に上がれば上がるほど、必要とされる割合が多くなるスキルであるとされています。だいぶ前置きが長くなりましたが、このスキルの分解は、IT体系だけに限定されるものではありません。
経営層に最も求められるのは「コンセプチュアルスキル」(分析力、創造力、問題発見・解決能力や戦略立案能力など)であり、中間管理職に最も求められるのは「ヒューマンスキル」(コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力、ネゴシエーション能力やファシリテーション能力)であり、一般社員に求め阿っれるのは「テクニカルスキル」(業務知識、技能、技術など)です。この考え方は、スキル標準作成の基本となっています。
スキルの基本はカッツ理論ですが、スキルマップは、あくまで「会社や組織にあったもの」を作成して、初めて効果を発揮できます。そしてスキルマップの作成には、難しい知識や能力は必要ありません。その基本は、次の3つのステップをしっかりと歩むことです。 (1) スキル体系の作成 (2) スキル基準の策定 (3) スキルの評価
最初のこのステップが、スキルマップ作成の肝です。ここがうまくいかないと、スキルの把握・評価・育成がウなくいかず、スキルマップの効果が薄れてしまうので、このプロセスは最重要プロセスです。 適切なスキル体系を作成するためには、次の5つのポイントがあります。 (1) スキルの分類 スキル体系はどう分類するのか? (2) スキルの階層数 スキルは何段階に分割するのか? (3) スキルの粒度 スキルの細かさはどれくらいにすべきか? (4) スキルの内容 スキル項目に知識は入れても良いのか? (5) スキルの表現 スキル名はどう表現すればよいのか? 難易でも共通することですが、最初から完璧なスキル体系を目指すと、スキルマップを作る前に頓挫してしまうこともあるので、「まずは70点のスキル体系を作成し、運用しながら修正していく」というスタンスが大切です。
○1つの方法:業務フローの分解 スキル体系を「作りやすい」のは「業務フローの分解」です。実際の業務フローを少し細かく砕いてみて、細かすぎれば少しまとめてみます。第一階層を「業務項目」、第二改装を「作業項目」、第三階層を「スキル」、つまり「○○できる」という風にまとめてみて、今度は階層数や粒度を考えます。 スキル名は「○○できる」とすれば簡単ですが、「名刺」あるいは「体言止め」すると整理しやすくなります。スキルとは、一般的には「○○○をできる」という表現ができるものをスキルと呼びます。しかし、あまり厳密さにこだわらず、必要に応じて、知識や資格をスキルマップのスキル項目として混ぜても問題はありません。 ○第二の方法:製品の集合か分解 もう1つのスキル体系の構築方法は、「製品カテゴリー」「製品」「要素技術」で整理する方法です。これらで分類すると、その製品を生産するために必要なスキルを考えれば分類しやすく、またそのスキルをもった人材の有無で分類するので、方針が明らかなります。 ○総スキル数は30以下? 次は階層数や粒度です。階層数は2~4が標準的であり、最初の粒度数は30以下くらいがよいのではないでしょうか。たとえばメンバー数が100人なのに、10業務30作業60スキルの場合のスキルマップを想像してみてください。スッカスカになることが想像できるでしょう。
記載されている内容は2017年03月18日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。
履歴書の「趣味特技」欄で採用担当者の心を掴めないかと考えている方もいるのではないでしょうか。ここでは履歴書の人事の...
いまいち難しくてなかなか正しい意味を調べることのない「ご健勝」「ご多幸」という言葉。使いづらそうだと思われがちです...
「ご査収ください/ご査収願いします/ご査収くださいますよう」と、ビジネスで使用される「ご査収」という言葉ですが、何...
選考で要求される履歴書。しかし、どんな風に書いたら良いのか分からない、という方も多いのではないかと思います。そんな...
通勤経路とは何でしょうか。通勤経路の届け出を提出したことがある人は多いと思います。通勤経路の書き方が良く分からない...