IT人材のためのキャリアライフスタイルマガジン

お引き立ての意味と使い方の例文|〜賜る/〜ほどよろしくなど

更新日:2024年02月07日

言葉の意味・例文

ビジネス文章において常套句ともいえる「お引き立て」。類語も多い言葉でもあります。デキるビジネスパーソンは、「お引き立て」の意味や使い方を理解し、相手や場面に応じて類語も使い分けています。挨拶に必須なだけに、印象を左右しかねないので、ミスなく使いたい言葉です。

~いただき

・平素より、一方ならずお引き立ていただき心より感謝申し上げます。 →日頃より、たいへんなひいきをいただき心より感謝いたします。 「一方ならず」(ひとかたならず)は、ひととおりでない・普通でない・たいへんであるという意味があります。

~のほどよろしく…

・これもひとえに皆様のお力添えのお蔭でございます。今後とも変わらぬお引き立てのほどよろしくお願い申し上げます。 →今後も、今と変わらないひいきをよろしくお願いいたします。 「~のほど」は、今の程度、今と同じくらいという意味があります。

~に与り…(あずかり)

・平素は格別のお引き立てに与り、衷心(ちゅうしん)より御礼申し上げます。 →日頃より特別なひいきをお受けいたしまして、心の底よりお礼をいたします。 「~に与り(あずかり)」は、恩恵を受ける意味がある表現で、ビジネス文章のひな形によく使われます。お招きに与り…、ご配慮を与り…など使いまわします。 衷心は、心の奥底からとの意味があり、「衷心から哀悼の意を表します。」などと使います。

お引き立ての類語

いつもいつも「お引き立て」ばかりを使う文章では、ビジネスパーソンとしてはセンスがありませんよね? お引き立てには様々な類語がありますので、そのニュアンスを理解してシーンによって使い分けましょう。

お引き立ての類語とは

「ご愛顧」がもっとも一般的に「お引き立て」と置き換えられる類語でしょう。「ご恩顧」も「ご愛顧」同様に使用頻度が高い類語です。 もう少し砕けた間柄の人とのやり取りであえば、「ご支援」「お力添え」などが適当です。

「ご高配」(ごこうはい)という言葉もよく耳にしたり、目にしたりするのではないでしょうか? これにはより一層特別な配慮を意味するので、特に目上の人、上得意先や取引実績の長い相手に対して使うのに相応しい言葉と言えます。

「ご贔屓」(ごひいき)という言葉は、江戸時代から「お引き立て」の意味で一般的に使われていた古い言葉です。今のビジネスシーンでは、商い言葉のイメージが強くなり、小売店や百貨店、商社などが使うのに相応しい言葉に変化してきています。

類語の例文

・日頃は一方ならぬ(ひとかたならぬ)ご愛顧に与り、心から御礼申し上げます。 →日頃は一方ならぬお引き立てを与り、心から御礼申し上げます。 「一方ならぬ」「与り」、両方の漢字の読みに注意しましょう。堅い挨拶など口語でも使えます。

・旧年中は格別のお引き立てに与り、厚く御礼申し上げます。本年も倍旧のご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。 →「お引き立て」と「ご愛顧」の入れ替え可能です。 文章中で「お引き立て」を2度使うのを避けた例文です。新年の挨拶の定型文でもあるので、使用頻度が高いです。

・一方ならぬご恩顧に心より深謝申し上げますとともに、今後ともなお一層のご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。 →「お引き立て」の類語「ご恩顧」は、恩義のある個人に対してのみ使用する言葉と思いがちですが、格上の取引先に対しても失礼なく使える言葉です。

・これもひとえに、貴社のご支援の賜物(たまもの)と、心より感謝しております。 →賜物(たまもの)とは、相手から受けた恩恵を表現しています。 口語、または親しい取引先とは「御社」でも構いませんが、正しくはメールや文章では「貴社」の方がよいとされています。

・これもひとえに皆様のお力添えのお蔭でございます。 →ほかの「お引き立て」の類語よりも柔らかい印象になるのが「お力添え」です。よくやり取りをする取引先とは、この言葉は使い勝手がいいので、是非覚えておきましょう。

・平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。 →堅めのビジネス文章での常套句になります。「ご高配に預(あず)かる」または「ご高配を賜(たまわ)る」と覚えて、いつも同じ表現にならないよう使い回すのがスマートです。

次のページ:お引き立てとその類語をスマートに使い分けよう
初回公開日:2017年03月06日

記載されている内容は2017年03月06日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

関連タグ

アクセスランキング