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更新日:2024年08月26日
ビジネスで広く使われる「とんでもございません」は「とんでもない」の敬語ですが、正しくない日本語といわれます。しかし、「とんでもない」という言葉には2種類の意味があり、謙譲否定の意味で使われるときは必ずしも間違ってはいません。感謝の気持ちで敬語を使いましょう。
道理から外れていることや、本来あってはならないことに対して「もってのほかだ」と強く否定をするときに使われます。話し手の何かを非難する気持ちがこめられており、4つの用法の中で強い否定の意を表します。 ・「一人の意見で全てが決まってしまうなんて、本当にとんでもないことです。」
相手の言った自分の意に反することに対して、「全くそうではありません」と、否定を表す場合にも用いられます。[例文2:もってのほかという強い否定を表す例文]と違い、現実に起こり得ることに対して使われます。 ・「部署異動したいと考えているの?」 「私がそんなことを考えているなんて、とんでもないことでございます。」
上司や訪問先から褒められた場合などに、謙遜を表す表現として使用します。 ・「君の提案はとても気がきいているね。参考になったよ。」 「いえ、とんでもございません。拙い申し出ではございますが、ご検討頂けましたら幸いです。」 ここで「とんでもございません」が登場します。自分が褒められたことを「身にあまる光栄」と受け止め、相手を立てる謙譲否定という敬語です。文法的に正式な日本語でなくとも、実際は使われている用法です。
「とんでもない」にはもともと強い否定の意味があるため、謙遜を表すために使った「とんでもない」や「とんでもございません」が、受け止め方によっては「あなたの褒めたことはとんでもないことだ」というように、自分を褒めてくれた相手を否定してしまうことになりかねません。 相手や環境、シチュエーションによっては謙遜の意が伝わらない場合もあるため「とんでもございません」を使う際には注意が必要です。
褒められたときの謙遜表現として、「とんでもないことでございます」や「とんでもございません」のような否定の言葉ではなく、相手の方の気持ちを受け止める言葉を4種類紹介します。 いずれも、ビジネスやフォーマルシーンでよく使われる言葉です。しっかりと覚えて、特に目上の人との会話で正しく使えるようにしておきましょう。
目上の人からの自分への厚意や賛辞に対して感謝の意を示す言葉です。「自分にはもったいないほどの評価をしていただいた」という謙遜と感謝の気持ちの両方を伝えられます。 ・「君に依頼して本当によかったよ。これからもよろしく頼むね。」 「恐れ入ります。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。」 「恐れ入ります」と単体で使うこともできるため、ビジネスやフォーマルシーンではとても使い勝手の良い言葉です。
相手からいただいたお褒めの言葉やご支援が、自分の身に余る程のものだった場合に使用されます。すなはち、[言い換え1「恐れ入ります」]と同じ意味で用いられ、特に使い分けの必要はありません。自分が使いやすい方を覚えておきましょう。 ・「皆様から多くのご支援をいただき、大変恐縮に存じます。」
「ありがとう」という言葉のとおり、自分に対して気を遣ってくれたことや配慮してくれたことに対して、相手に感謝するときに使われます。 ・「本日はご多忙のところお越しいただきありがとうございます。」 「お気遣いいただきありがとうございます。」
記載されている内容は2016年11月10日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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