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「ご所望」の正しい使い方は?似ている言葉との使い分けも解説

更新日:2023年12月25日

言葉の意味・例文

みなさんは「ご所望」という言葉を正しく使えますか?普段から使わない言葉だと、いざというときにうまく使えないことがあります。この記事では「ご所望」の正しい使い方や類語などについて解説します。あなたもご所望をマスターし、充実したビジネスライフを送ってください。

基本的に自分のことでは使わない

「ご所望」は敬語の中でも尊敬語に分類されます。尊敬語は自分から相手に敬意を示す場合に使いますので、主体はあくまで相手となります。 「私はこの商品をご所望します」という使い方はありませんので注意しましょう。もし自分を主体にしたい場合には接頭語の「ご」をとり、「所望」というかたちにして使ってください。 所望は「(私は)こうすることを望む」という意味の名詞ですので、自分が主体の場合にも問題なく使用することができます。より丁寧にしたい場合には、語尾に「いたします」をつけましょう。

抽象的なものに対しては使わない

ご所望は、抽象的なものや事柄には使うことはできません。基本的にご所望という言葉が指すのは、内容がわかっていて目に見えるものだからです。 例えば「目の前にある商品」、「あなたが作った書類」のように、すでに内容が決まっているものを指して使用します。 もし内容が決まっていない方法や手段を指して使いたい場合には、ご所望ではなく、「ご要望」を使ってください。

目上の人に対して使うことができる

ご所望は敬語表現のため、目上の人に対して問題なく使用することができます。 先述したように、ご所望は相手を主体にした場合に使用する敬語表現です。敬語の中でも尊敬語に分類されますので、相手をもちあげて敬意を示すときの使い方になります。 もちろん同僚に使っても問題はありませんが、主に上司や取引先などの目上の方に使う表現ですので、使う場面には注意してください。

「ご所望」に似ている言葉と使い分け

ご所望には多くの言い換え表現があり、それぞれ使い方や意味が少しずつ違います。 そこでここからは、ご所望と似ている言葉とその使い方について解説していきます。それぞれの意味と使い方を理解して、ビジネスレベルをアップさせましょう。

ご要望

ご所望と同じように、「ご要望」も「こうすることを望む」という意味の敬語表現です。ご所望と同様に、主に上司や取引先などの目上の相手を対象としています。 意味や使い方についてはそっくりな2つの言葉ですが、異なるのは言葉が指すものや事柄です。 ご所望が内容の決まっているものや事柄を指すのに対して、ご要望は内容の決まっていない方法や手段を指します。「具体的な事柄のご所望」、「抽象的な方法のご要望」と覚えると分かりやすいでしょう。 「皆様からのご要望」などのように、対象が単体でなくても使える便利な表現です。

ご用命

「ご用命」は、ビジネスシーンにおいてよく使われる表現です。意味は「用事や命令を言いつけること」であり、ご所望と同じように尊敬語のため、主に上司や取引先などの目上の人に対して使用します。 例えば、上司に対して「ご用命はなんでしょうか」と伺う場合などに使用しますので、覚えておきましょう。 注意点としては、ご用命はご所望と違い、同僚や部下には使用できません。ご用命は「命令」を示す言葉ですので、目上の人から目下に対してのみ使う限定的な使い方なのです。 同じように、自分が主体の場合も使うことができません。これはご所望にはない特徴ですので、忘れないようにしましょう。

お望み

「お望み」は「そうしたいと望むこと」を意味する「望み」に接頭語の「お」がついた敬語表現です。尊敬語ですので、ご所望やご要望と同様に主体が相手の場合に使い、自分が主体の場合には使用できません。 しかし、ご所望やご要望に比べると、お望みはずいぶんカジュアルな印象を与えます。そのため、目上の人よりも同僚に対して「あなたのお望みとあらば」という使い方が自然です。 同じ敬語表現でも、与える印象によってどの言葉を使うかよく考えましょう。

ご希望

「ご希望」は「叶ってほしいと思うこと」を意味する尊敬語なので、主体が相手に対して使う言葉です。また、ご所望のように接頭語の「ご」を抜いて「希望」とすることで、主体が自分の場合にも使えるようになる点も同じです。 しかし、他の表現に比べると、叶えたい願いの気持ちは弱いです。あくまで「そうなったら望ましい」という控えめな願いなので、簡単なお願いごとをするときなどに使います。

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初回公開日:2017年01月28日

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