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プレゼンティーズムとは?その意味や健康経営などについても紹介

更新日:2023年11月07日

言葉の意味・例文

企業の経営を見ていく時、プレゼンティーズムという言葉を耳にしたことがある人もいるのではないでしょうか。本記事ではプレゼンティーズムやアブセンティーズム、これらを評価の指標としている健康経営について紹介します。ぜひ一読してみてください。

プレゼンティーズムやアブセンティーズムを改善することで、医療や保険にかかる費用の削減をはじめ、労働生産性や労働意欲の向上、さらに市場における競争力の優位性を保つと考えられています。 特に市場競争力の優位性については、経済産業省と東京証券取引所が協力して「健康経営銘柄」として選んだ企業があり、選定された企業はTOPIXとの比較において株価が他社よりも優位に推移しているといわれています。

プレゼンティーズムやアブセンティーズムへの対処法

プレゼンティーズムとアブセンティーズムは従業員の健康問題に起因するため、オフィス環境の調整や健康意識の向上、さらに組織体制づくりや制度・施策の実行を行うことが大切です。 以下で、具体的にみていきましょう。

セルフケアをする

まず、オフィス環境での自身の心身の調和と活力の向上を目指すセルフケアを行っていきましょう。 セルフケアは、経済産業省が提言する「健康経営オフィス」で述べられており、従業員の健康を保持・増進する7つの行動に含まれています。具体的には体を動かしたり、休憩・気分転換をしたり、適切な食行動を取ったりすることなどです。 出典・参照: 健康経営オフィスレポート|経済産業省

同僚や上司などがケアをする

メンタルヘルスの不調や心身症など精神に関する不調を予防・改善するためには、職場の同僚や上司などとコミュニケーションを取りサポートし合うことが大切です。 そのためには、「無理をせず、体調が悪い時には職場の仲間に頼ってもいい」と思える状態や関係をつくり、お互いに声をかけやすい環境を目指していきましょう。

職場環境を整える

前述したセルフケアや職場の仲間同士のサポートをスムーズに進めていくためには、それらを後押しするための環境調整が必要です。 具体的にはラジオ体操やストレッチの実施、リラクゼーションルームや仮眠室の設置、オンラインツールを利用した雑談ルームの設置、フリーアドレスの導入などが挙げられます。

事業所内の相談窓口を利用する

従業員が50人以上の企業や事業所の場合は、産業医による職場全体の安全衛生が求められています。産業医などの相談窓口を上手に活用することで、プレゼンティーズムとアブセンティーズムを予防・改善することが期待できます。 出典・参照: 産業医について~その役割を知ってもらうために~|厚生労働省

事業所外の機関などを利用する

事業所によっては、従業員が50人未満となり産業医が選任されていないケースもあります。こうした場合は、事業所以外の機関を利用してみてください。 たとえば東京都では「地域産業保健センター」を設置し、小規模事業場の事業主や従業員に対して、健康診断結果の相談や面接指導、会社の健康管理や労働環境に対するアドバイスなどを実施しています。

健康意識を高める

プレゼンティーズムやアブセンティーズムを予防・改善するためには、働く人自身が健康意識を高めることも大切です。 そのためには日ごろから食事や身体活動・運動を工夫したり、自分の健康状態や健康に関する情報を積極的にチェックしたりしましょう。

健康経営とは

プレゼンティーズムとアブセンティーズムは、企業や組織の「健康経営」を述べるうえで切り離せない評価です。そのため、健康経営についての理解を深めることも重要でしょう。 前述したように健康経営は、企業などが従業員の健康保持や増進の取り組みを行うことで生産性を向上させ、将来的な収益性などを高める投資であるという考えのもと、従業員の健康管理を経営的視点で捉えて戦略的に実施することです。 これは従来のコスト管理や、コスト面からの医療費適正化という考えから脱し、人を企業や組織における重要な資産と捉える「全体最適」を目指したものといえるでしょう。

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初回公開日:2023年05月23日

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