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「肝いり」の意味とは?正しい漢字表記や使い方・例文を紹介

更新日:2024年03月21日

言葉の意味・例文

「肝いり」の本当の意味をご存知ですか。「これは社長肝いりの案件だ」といった使い方をしている人は、もしかしたら、この言葉を誤解しているかもしれません。この記事では誤解されがちな「肝いり」の意味や語源、正しい漢字表記について解説しています。ぜひご覧ください。

地位・権力のある人の言動に対して使われる

「社長肝いりの事業」といったように、社会的に地位・権力のある人が目的を達成するよう、働きかける言動に対して、しばしば使われます。 「双方の間を取りもって世話を焼く」といった意味とは少し違った使い方ですね。ですが、こちらの使い方の方が耳慣れている方も多いのではないでしょうか。 先ほど述べたとおり、「肝いり」の語源は「高家肝煎(こうけきもいり)」という江戸幕府でも高い地位の役職です。そのため、こういったニュアンスが生まれたと思われます。

「肝いり」の例文

この項目では「肝いり」を使った例文をご紹介します。 中には初めて目にする使い方もあるかもしれません。日常生活やビジネスの場でしばしば使われる言葉ですので、例文を参考に正しい使い方を確認してみましょう。

「仲介」の意に用いる場合

  • 「A社の専務とはお会いしたことがなかったために不安だったが、肝いりがよくしてくれたおかげで、無事に共同プロジェクト始動に、こぎつけることができました。」

この場合、仲介してくれた人や組織を指す言葉として「肝いり」を使っています。 A社との共同プロジェクト始動にあたり、第三者が仲介役となって働いてくれたことがわかります。

「地位の高い人」に用いる場合

  • 「創業100周年の記念事業が、来年スタートする予定だ。社長肝いりの事業であるため、失敗できない。我々も気を引き締めて取り掛かろう」

社長という地位の高い人の、強い意思決定によって物事が行われる際の使われ方です。辞書に載っている意味とはややニュアンスが異なりますが、ビジネスの場でよく耳にするため、この使い方が一番しっくりくる人もいるでしょう。

「世話焼き」の意に用いる場合

  • 「C社の肝煎りで、決裂寸前だったA社とB社の共同プロジェクトが持ち直した。このままいけば、来年には軌道に乗るだろう。」

仲介してくれた人や組織の、世話を焼く行為を指す言葉として使っています。 第三者(C社)が間に入って中を取り持つことで、決裂寸前だった共同プロジェクトが成功に向かって進んでいることが伝わります。

「肝いり」の言い換え表現

「肝いり」は、言い換え表現は、どのような言葉があるでしょうか。 これまで見てきたように、「肝いり」には複数の意味や使われ方があるため、場合によって言い換え表現も異なります。言い換え表現を使うときは、意味に注意してください。

「口添え」

「口添え(くちぞえ)」は、ある人の交渉・取引き・嘆願などが成功するよう、第三者が相手方に言葉を添えてとりなすことを指します。

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初回公開日:2022年10月03日

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