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責任転換とはどんな意味?責任転嫁との違いや意味も合わせて紹介

更新日:2024年10月30日

言葉の意味・例文

「責任転嫁」と同じように使う言葉に「責任転換」があります。この2つの言葉にはどのような違いがあるのでしょうか。この記事では「責任転換」と「責任転嫁」の意味や違いなどを解説しています。それぞれの意味を正しく理解できるように、参考にしてみてください。

責任の内容を大きく変えたいとき、方針を変えたいときに意見する形で「責任転換」は使用できます。また、その方針を変更することに不満がある場合などにも「責任転換」を使って反対の意思を伝えることができます。

例文
  • 今までのやり方から、内容を大きく責任転換するべきだ。
  • ここで責任転換することに反対です。

責任転嫁の意味とは

「転嫁」の意味は、「他者に押し付けること」です。そのため「責任転嫁」で「自分の失敗や責任を他者になすりつけること」を意味します。 自分が失敗したにもかかわらず、責任を取ることなく他者に押し付ける行為などを非難する表現です。

責任転嫁の正しい使い方

「責任転嫁」は、本来自分が負うべき責任を他者に押し付けることを表します。マイナスなイメージが強く、相手を批判したり注意するときに使用する言葉です。 日常でも使うことはありますが、責任や任務が発生するビジネスシーンで使用することがほとんどでしょう。

責任転嫁の例文

相手を非難するときはもちろん、どのような人かを表すときにも「責任転嫁」は使用します。また、「責任転嫁しない人だ」というように、「責任転嫁」を使って相手を褒めることも可能です。信頼できる人という印象を与えられます。

例文
  • 幹部達が終始現場への責任転嫁を繰り返すので、上司は頭を抱えている。
  • 新しい職場の上司はどんなときでも責任転嫁しないので、とても信頼しています。

責任転嫁の語源について紹介

「責任転嫁」は、女性の再婚を意味する言葉が語源となります。女性が他の家に移ることから責任が他へ移るという意味の言葉となりました。 そのため「転嫁」という言葉には、「転居する」という意味の「転」の字と「嫁ぐ」という意味である「嫁」という字が入っているのです。「責任転換」と間違える人は、この語源を意識すると言い間違えや書き間違えを防げるでしょう。

責任転嫁の類語について紹介

「責任転嫁」の類語には、まず「責任逃れ」が挙げられます。読んで字のごとく、責任から逃れることを表した言葉です。逃れているため、他者に責任を押し付けてはいませんが、結局は誰かがその責任を負うことになりますので、「責任転嫁」と同じ意味と言えるでしょう。 また「自己正当化」も類語として使用できる言葉です。「自分は間違っていない」と自身の正当性を主張することを意味します。「責任転嫁」は他者に責任を押し付けることで、自分の正当性を主張しているため、「自己正当化」も類語と言えます。

責任転嫁の英語表現を紹介

「責任転嫁」の英語表現には、まず「shift responsibility」というフレーズが挙げられます。「移す」という意味の「shift」と、「責任」を意味する「responsibility」を使用しているので、直訳すると「責任を移す」となります。そのため、「責任転嫁」の英語表現に適していると言えるでしょう。 同様に、直訳で「責任を渡す」を意味する「pass the buck」も「責任転嫁」に適したフレーズです。「渡す」を意味する「pass」と「責任」を意味する「buck」を使って、責任を押し付けていることを表現しています。

「責任転換」とは「責任転嫁」の誤用であることを理解しよう

発音が似ていることや、「転嫁」と「転換」の意味が似ていることから勘違いしやすい言葉ですが、「責任転換」とは本来辞書にも載っていない造語です。語源や意味を理解すると、「転換」と「転嫁」も意味が違うことが理解できたかと思います。 「責任転換」とは、あくまでも「方針を換える」ことであり、「責任を他者へ移すこと」ではありません。造語であるため使わないに越したことはありませんが、どうしても使用する場合は「転換」の意味に合った場面で使用しましょう。 特に、「責任転嫁」は日常よりもビジネスシーンでの使用が多い言葉でもあります。間違った日本語を使って自分の印象を悪くしないためにも、言葉の意味を正しく理解して使いこなすことが大切です。

初回公開日:2022年08月10日

記載されている内容は2022年08月10日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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