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更新日:2024年06月15日
「松竹梅」という言葉について、その由来やランク付けに使われるようになった理由などをご紹介します。縁起の良い物だということはなんとなく知っていても、縁起物となった理由やランクを表すようになった理由については知らない人という人は、ぜひ参考にしてみてください。
主に和食を提供するお店では、メニューの値段やランクの違いによって並や上など分かりやすく順位を示す表記ではなく、「松竹梅」で表記している所もあります。 それではなぜ同じ植物である「松竹梅」が、そのような物事の順位付けに用いられるようになったのかをご存知でしょうか。
「歳寒三友」は「さいかんのさんゆう」と読み、つい中国の宋時代に始まった画題、つまり絵の題目を示す言葉であり、「松竹梅」そのものを示しています。 他の植物は枯れてしまう冬の寒い時期(歳寒)に青々とした葉を茂らせたり花を咲かせることから、松と竹と梅が画題として好まれるようになったといわれます。 元々中国では清廉潔白の象徴でしたが、平安時代に日本に伝わってから、日本ではいつしかめでたいものの象徴として扱われるようになりました。
現代の日本人が「松竹梅」と聞くと、慶事にまつわることであるか、もしくは何かの順位やランクを思い起こすことが多いでしょう。 ここでは「松竹梅」がランク付けに使われる場合の順番について、解説いたします。
「松竹梅」がランク付けに用いられる時は、大抵の場合が松が最上級で、後に竹、梅の順番で続きます。 しかし「松竹梅」がランク付けに用いられるようになったのは江戸時代以降のことで、元々は松と竹と梅に、優劣の差はなく、等しくめでたさの象徴として扱われていたと言われます。
元々は平等にめでたいものとして扱われていた「松竹梅」がなぜランク付けに使われるようになったかと言いますと、それは日本人ならではの露骨な物言いを嫌う心理が理由となったと考えられます。 たとえば料理を注文をする時、「並」という一番下のランクの品物を頼むことに抵抗を覚える人がいます。「並」は「上」や「特上」に比べて、如何にも下の物であるという響きを感じさせてしまうのです。 しかし「梅」と呼べば注文しやすくまた響きが風流である事から、寿司屋などでランクを表す言葉として用いられるようになったと言われています。
「松竹梅」がランク付けに使われるようになった理由についてはわかりましたが、それではなぜ松が最上級で、竹、梅の順番として扱われることが一般的となったのでしょうか。 「松竹梅」の成り立ちを考えれば、竹や梅が最上級であってもおかしなことではありません。 その理由には主に3つの説があるとされています。
中国の仙人と呼ばれる人たちは、米・麦・粟・黍・稗などの五穀を食さず、松の実を主食にしていたと言われます。 そもそも仙人になるための修行として五穀を断って松の実を食べ続けるという修行もあり、松と仙人はとても深い関係を持つ間柄です。 神に近い存在とされる仙人をもてなす時には松の実が振る舞われたことから、「松竹梅」のうち松のランクが最上級とされたという説があります。
記載されている内容は2019年10月08日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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