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更新日:2024年11月12日
日本における通信業界と言うと、携帯の電波を提供している通信キャリア(通信業)と、テレビ番組を提供するテレビ業界(放送業)に大きくは2分されます。
目次
近年の最大の収益源である携帯電話は、スマホの所有者が頭打ちとなり、これまで享受してきた急激な伸びに対する利益が見込めなくなってきました。
しかし、携帯電話の料金が毎月1万円は高い、という消費者の声とニーズに後押しされて、近頃は格安携帯を提供する事業者が増加してきました。楽天モバイル、LINE Mobile、DMMモバイル、イオンモバイルなどなど、これまで携帯電話とは無縁だった企業が次々と携帯電話市場に参入してきています。
これらの新規参入業者は、かなりの勢いでユーザー数を伸ばしてきており、今後もその勢いは強まる傾向にあります。通信業の法人向けサービスも消費者動向と同じ傾向が見られ、固定電話、ブロードバンド、携帯電話の供給は一服した感があり、今後の急激な需要は見込めない状況にあります。
しかし、IoT化やAIなどの時代のニーズが広がってきていることに起因して、通信の需要は形を変えて新たな需要が生まれてきています。
放送業はその事業の成り立ちが企業のスポンサード事業になるため、日本の経済が盛り上がらない限り、メイン収益である広告収入を増やす見込みが立ちません。
バブルの時代は余剰資金をプロモーション費用と称してテレビCMに投下して、消費者に対する企業イメージ作りをしていましたが、長引く不況の影響で放送業は広告収入が減り、新たな収益源を模索しなければいけない状況に陥っています。
従来のテレビCMに予算を割いていたスポンサー企業は、インターネットの台頭によって、テレビCMのマスに向けたプロモーションよりも、インターネットを利用したリーチさせたい層に的確にプロモーションができるインターネット広告に費用を割くように変化してきました。
その影響によって、直近ではインターネット広告に費用を掛ける企業の方が多くなり、益々テレビCMによる広告収入が減ってきています。
しかし、地上デジタル放送を開始したことから、重い腰をあげてインターネットとの融合を進めているため、新たな収益源を獲得するべくビジネスモデルを構築することができれば、テレビのマスへのリーチ力や影響力は今でも高いため、放送業を盛り上げていく可能性は十分にあると言えます。
通信業の課題は、携帯電話のニーズが頭打ちとなり、新規ユーザーの獲得が難しい状況にあることです。
通信3キャリアの新規ユーザー獲得状況を見ても、新規ユーザーというものが純粋に携帯電話を持ち始める人ではなく、他社からの乗り換えユーザーであることから、どのキャリアも一服感を否めない状況となっています。
携帯電話だけでなく事業の柱となる固定電話も、新規ユーザーの獲得には苦労をしています。携帯電話が普及したことから固定電話を設置する人が減り、新規ユーザーを獲得するどころか、解約希望者が年々増加しています。
放送業の広告収入の減少は深刻な課題で、新たな収益源を獲得するためのビジネスモデルの構築を急ぐことが急務となっています。
通信業界の今後の将来性は、抱えている課題からは明るく見えないですが、日進月歩で生まれる最新のテクノロジーが新たな需要を掘り起こしていくため、今後も微増ながら発展していくと考えられています。
通信業は他の様々な業界と親和性が高く、むしろIT化に乗り遅れたり、避けたりすると、会社の発展の妨げにもなる時代なので、需要が逼迫することの考えにくい業界といます。
通信業界は世界の優秀な人材がこぞって参入してくる業界なので、今後も新しいサービスや価値観を提供し、経済自体を引っ張っていく注目度の高い業界でいることは間違いないと言われています。
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