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更新日:2024年11月11日
2016年は、映画業界にとってエポックメイキングとも言える1年になりました。
2002年の「知的財産立国」宣言をきっかけとして、芸術や文化、デジタルコンテンツなど、国の無形財産に対する関心が高まり、それに関連するさまざまな支援策が立法化されています。知的財産推進計画は2003年に最初の推進計画が閣議決定されて以来、毎年のように推進計画が改訂されていますが、推進計画の核となる部分は変わっていません。
目標は、世界有数のコンテンツ大国を実現することとなっています。そして、そのために、ユーザー大国の実現、クリエーター大国の実現、ビジネス大国の実現といった3つの柱が掲げられています。
現在、この「知的財産立国」宣言から10年以上が経過しています。当然、映画業界の下地も整いつつあるとみていいのではないでしょうか。
冒頭でも述べたように、2016年に『君の名は。』は興行収入235.6億円にものぼる大ヒットを記録しました。『千と千尋の神隠し』(2001年公開)から約15年経ちますが、このヒットにより、「ポストジブリ」の新時代の到来を感じた人も多いはずです。
もちろん、ヒットした理由としてはさまざまな要因が考えられますが、新海誠という監督とそのスタッフの力によるところが大きいのは間違いないでしょう。つまり、「人」になります。前述した通り、環境面での改善は進んでいます。あとは、映画業界としてどれだけの人材を育てていけるかにかかっています。
『君の名は。』ですが、東宝としては、そこまでの数字になるとは予測していなかったはずです。2016年の夏には他に、「シン・ゴジラ」と「ルドルフとイッパイアッテナ」という作品が公開されていました。
上映時期からみても、この2作を東宝は期待作と考えていたのではないでしょうか(『君の名は。』の上映開始は8月26日という遅いものだったのです)。
これは、ヒットがまだまだ作れるということを意味しています。東宝という大手企業ですら、何がヒットするのかを100%予測することはできていません。
アニメという分野だけではなく、映画業界全体のなかで、第2、第3の宮崎駿を輩出することができれば、市場規模は一気に膨らむ可能性すら秘めているのです。
日本経済新聞社の記者が徹底取材をして、日本の180業界の最新動向や課題、将来の見通しを解説しています。企業間の相関図、企業・製品のシェア、業界のトレンドを示す表やグラフがビジュアライズされており、業界のことが一目でわかるようになっています。業界研究をするにはまず目を通しておきたい1冊です。
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2000年代以降の映画業界についてとても詳しく書かれていますので、業界研究にはぴったりの1冊です。映画業界を中心とした観光や地方創生についての記述もあります。
いかがでしたでしょうか。
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