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更新日:2024年11月11日
2016年は、映画業界にとってエポックメイキングとも言える1年になりました。
邦画の場合、大手の会社は製作、配給、興行までのすべてを自社で担いますが、洋画の場合は、海外の映画会社の系列配給会社を通じて公開するケースと、大手の配給部門や配給会社が映画を直接買い付けて公開するケースがあります。
ちなみに、映画業界における「制作」と「製作」の違いですが、作品が出来上がるまでの各作業の工程全体を「制作」と呼び、企画から興行までの映画の全過程を「製作」と呼びます。
1位:東宝:2294億円 2位:東映:1228億円 3位:松竹:925億円
1位:東宝:877万円 2位:東映:852万円 3位:松竹:795万円
国内では、東宝、東映、松竹の大手3社が製作と配給で大きな力を持っています。2016年度年間映画興行の邦画部門で、1位から3位までのすべてを東宝が独占しているように、3大手のなかでもとくに東宝が映画業界を引っ張っています。
これまでは、1社単独で企画から資金調達まで行われてきましたが、近年の映画業界ではそれが変わりつつあります。
製作費の高騰や企画立案の多面化から、複数の会社が資金を提供する製作委員会方式が主になっています。小説や漫画、テレビドラマなどが原作として採用されることも多いので、原作の版権を持つテレビ局や出版社、広告代理店などが共同出資しながら製作委員会を組織し、それに参加していくという構図です。
とくに近年では、宣伝力や資金力で優位に立つテレビ局の関与が大きくなっています。
2016年の興行収入でも、邦画の上位3作品の合計が381.4億円と洋画の上位3作品の260.9億円を大きく上回っています。邦画と洋画のシェアは、2001年には40:60であったのが、2006年に21年ぶりに邦画が洋画を上回り、2015年には55:45となっています。
邦画が好調な理由としては、漫画や書籍の実写化にテーマソングなどの挿入歌で音楽を絡めるといった手法が、とくにF1層(20〜34歳の女性)に支持されていることが挙げられます。
映像メディアの多様化にともない、映画コンテンツをさまざまなメディアで二次利用していくことが映画業界の常識となりつつあります。
1つのコンテンツが、ある一定の順序で異なるメディア上を流通することをウィンドウ式と呼びます。映画館での興行が第1ウィンドウで、その後のDVD化が第2ウィンドウになります。その後にテレビ放映や、CS・BSといった多様なメディアでの展開があります。
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