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【業界研究】航空業界の現状・動向・課題について

更新日:2023年12月11日

業界・企業研究

2015年1月、航空会社スカイマークエアラインズが民事再生法の適用を申請し、経営破綻しました。

これは、航空業界自体がもともと規制の厳しい業界であったところに、航空法が改正され、既存の航空会社よりも格安の運賃を武器に参入する企業が相次いだことで、航空業界全体が価格競争を余儀なくされてしまっていることが原因と考えられます。

そして、平均年収も583万円と日本の平均値よりは多いものの、パイロットとその他の業務での収入格差が大きいことでも知られています。

仕事内容

航空業界は、組織的に「運航」「整備」「運送」「営業」に分けることができます。そして、それぞれの部門の下に多数の関連部署が置かれています。

飛行機の安全運航を担当する部門。(乗員部、航空管制官、航空管制通信官など)

点検などを担当する部署。(管理、技術、品質保証など)

運航のソフト面に関わる部署。(旅客輸送、貨物輸送など)

商品として航空券を販売する部署。(国内旅客部、同貨物部、国際旅客部、同貨物部、管理部、企画部など)

※実際の組織構成は会社ごとに異なります。

業界シェア一覧上位3

1:ANAホールディングス:1兆7,134億円 2:JAL:1兆3,447億円 3:スカイマーク:809億円

平均年収一覧上位3

1:ANAホールディングス:789万円 2:アジア航測:686万円 3:JAL:662万円

業界の動向

国内線はANAとJALが圧倒

日本の航空業界には20を超える民間航空会社がありますが、ANAとJALが市場を2分する寡占状態にあり、両社で国内シェアの80%を占めます。レガシーキャリアのANAとJALですが、2012年よりそれぞれ系列のLCCも運航開始しています。

拡大するLCC

航空業界における近年の航空需要増大を支えているのがLCCです。レガシーキャリアよりも安価なLCCは新規需要を掘り起こす一方で、レガシーキャリアのシェアを奪う方向にあります。こうしたなか、レガシーキャリアでは、マイレージやラウンジの充実などで差別化を図っています。

また、比較的客単価の安いアジア路線などはLCCに任せて、ビジネスクラスの利用が多く、客単価が高い欧米線に特化する方向にあります。

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