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【業界研究】土木業界の現状・動向・課題について

更新日:2024年11月19日

業界・企業研究

土木という言葉は、中国の古典「淮南子(えなんじ)」に登場する「築土構木」という言葉が語源と言われています。築土構木という一節は「土を盛り材木を組む」という意味で、明治時代あたりから使われはじめたようです。

業界シェア上位3位

1位:NIPPO:4,316億円 2位:前田道路:2,301億円 3位:日本道路:1,574億円

平均年収上位3位

1位:ショーボンドホールディングス:1,019万円 2位:NIPPO:895万円 3位:日本道路:785万円

業界の動向

コスト抑制技術

道路や橋梁などの改修工事で新しい技術が実用化されています。近年における技術革新の特徴はコストを抑えることができるという点で共通しています。

大成建設は橋梁やトンネルなどのコンクリートのひびを、従来の半分のコストで見つける技術を開発しました。これまでは目視でひびを発見してきましたが、この従来通りの方法だと維持監理・更新費用が2020年までに5兆5,000億円にまで膨らむとの予測もあり、インフラの維持・更新コストに頭を悩ませてきた自治体にとっては朗報となっています。

新技術を使った改修工事の需要は、今後さらに伸びると考えられています。

京国際空港C滑走路の施工不良問題

国土交通省が発注した「東京国際空港C滑走路他地盤改良工事」において、液状化を防ぐための施工を実施した東亜建設工業の施工不良が2016年に発覚しました。

また、同社より、発注者である同局に対してデータを改ざんした上で、契約図書通りに施工が行われていたとの虚偽の報告がなされていたことも明らかになっています。土木業界の抱えている構造的課題に対して、官公庁や民間から一層厳しい目が向けられています。

防災工事が増加

2014年に広島市で大規模土砂災害が発生したことを機に、土砂災害を防ぐための防災工事数が増えています。

土砂災害を防ぐ斜面の防災工事といえば、これまではコンクリートで全面を覆う方式が主流でしたが、最近では鋼製のワイヤーや柵を使って崩壊を防ぐ工事方式が多くなっています。鋼製のワイヤーや柵を使った方式は、コンクリートに比べて施工期間が短い上、樹木を伐採せずに景観や環境を維持できる点がメリットとして挙げられます。

市場動向

土木業界市場は減少傾向で推移

建設経済研究所「建設経済モデルによる建設投資の見通し」によると、2016年の土木投資額は前年比3.9%減の20兆2,000億円となる見通しです。土木業界市場が減少傾向で推移しているのは、公共事業が低調であることや人件費が高騰していることが大きな要因とされており、土木業界としては厳しい経営環境となっています。

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