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【業界研究】製粉業界の現状・動向・課題について

更新日:2024年11月09日

業界・企業研究

約6億トンの小麦が世界中で生産されていますが、品種や気候によってその特性は様々です。小麦には、粒が硬い「硬質小麦」と「軟質小麦」があります。

製粉業界全体での体質強化を

現在、製粉業界だけではなく、日本の農業界全体で大きな問題を抱えています。ここ20年間で、食料自給率は10%近く低下し、農家は働き手が減少する一方で高齢化が進行しています。また、耕作放棄地は1.8倍にも増えています。

さらには、人口減少にともない、食料消費総量が2050年には現在の2〜4割程度減少することも見込まれており、製粉業界としては、設備過剰状態となっていくと予想されます。

こういった問題に、製粉業界全体で対応していかなければいけません。基本は、製粉業界全体の体質強化を図ることです。大手4社は、大消費地近くの臨海工場に集約化し、コストを抑えながら生産量を増加させなければなりません。

一方、中小製粉企業は、その経営基盤を強化していくために

  • 製造コストの引下げ
  • 高付加価値製品の製造・販売

に取り組む必要があります。

そして、国内産小麦を活用して特色ある商品を作ることができる、地域の中核となる製粉工場を増やさなくてはなりません。

海外の製粉会社、小麦粉商品製造会社との価格競争は年々激しくなっており、製粉業界全体で国際的な競争力を身につけなければなりませんが、まずは国内の生産体制の合理化・効率化を図り、小麦粉需要拡大のための基盤を作っていくことが市場拡大へ向けての最短ルートとなるのです。

業界研究本

日本経済新聞社の記者が徹底取材をして、日本の180業界の最新動向や課題、将来の見通しを解説しています。企業間の相関図、企業・製品のシェア、業界のトレンドを示す表やグラフがビジュアライズされており、業界のことが一目でわかるようになっています。業界研究をするにはまず目を通しておきたい1冊です。

国内の全上場企業の業績予想を中心に、所在地から財務情報まで、会社のことを知るのに欠かせない情報をまとめたハンドブックです。就職活動における業界研究から、株式投資といったビジネスユースに至るまで幅広く使えるのがの理由です。

1995年に発行されたものをベースに再版したもののため、中身のデータはかなり古くなっています。ただ、辞典としても使えそうなくらい小麦に関する情報量が多いので、ピックアップしてみました。業界研究の一環として小麦を勉強するのであれば、役に立つ1冊になるはずです。

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