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【業界研究】製粉業界の現状・動向・課題について

更新日:2024年11月09日

業界・企業研究

約6億トンの小麦が世界中で生産されていますが、品種や気候によってその特性は様々です。小麦には、粒が硬い「硬質小麦」と「軟質小麦」があります。

勤続年数が16.4年で平均年齢が40.7歳ということは、大卒で入社した社員が辞めることなく定着していることを意味しています。

その理由としては、まず何よりも平均年収が高いことが挙げられますが、もしかしたらそれ以外にも製粉業界自体で働きやすさを実現させるような取り組みが行われているのかもしれません。

仕事内容

製粉業界の仕事は、主に「営業」「開発」「設備」に分けられています。

食品加工メーカーやベーカリーなどの小売店に、自社商品を提案しながら、お客さまの利益を上げるための施策を考える仕事です。

小麦粉に関するざまざまな開発を行う仕事です。マーケティングから、製造、そして商品の安全管理までとその業務は多岐にわたります。

設備の管理や、工場の保守を行う仕事です。単に故障した機械を修理するだけではなく、ラインの改修や設備の新規導入といった設備改修作業にも携わります。

大手3社の業界シェア

1:日清製粉グループ本社:4,959億円 2:日本製粉:2,871億円 3:昭和産業:2,464億円

大手3社の平均年収

1:日清製粉グループ本社:877万円 2:日本食品化工:758万円 3:日本製粉:708万円

業界の動向

日清製粉の再編進む

日清製粉は、2016年に食肉加工品会社大山ハムを売却し、事業を製粉中心に再編しています。また、東福製粉を完全子会社化し、九州での製造販売を強化しました。

そして、生産性向上のために内陸工場を順次閉鎖して臨海工場に集約化させ、関東地区の小麦サイロの収容力を増強するなどして原料小麦の安定供給を図っています。

国産小麦の需要拡大

国産小麦を原料に採用する動きが製粉業界で広がっています。

2014年に国産小麦の価格が大幅に下落して、国産小麦と輸入小麦との価格が逆転しました。その結果、食品メーカー等が国産小麦を積極的に使えるようになったのです。

では、なぜ国産小麦の価格が下がったのかというと、生産量が大幅に増えたからです。自給率向上を目指す政府の政策に加え、作りやすい品種の「ゆめちから」が開発されたことも、生産量増加の一因になりました。

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