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更新日:2024年11月12日
素材産業とは、他の産業に素材を供給する産業のことを指します。
大王製紙は、紙おむつの販売が好調で、2015年度の海外売上高比率が5%を超えました。
日本製紙は2015年に中国の段ボール原紙メーカーと資本・業務提携を解消し、東南アジアに経営資源を集中させる考えです。
日本鉄鋼連盟の「鉄鋼需給統計」によると、2015年度の国内鉄鋼生産量は前年比5.1%減の1億423万トンとなり2年連続で前年度を下回りました。国内の主要需要分野である製造業向け鉄鋼、建設向け鉄鋼ともに受注が大きく落ち込んだことが最大の要因です。
経済産業省「工業統計表 産業編」によると、2013年度の伸銅品製造出荷額は7,792億円で前年比1.1%増、アルミニウム品製造出荷額は8,384億円で同0.1%減となりました。
セメント協会「セメント需給実績」によると、2015年度のセメント生産量は5,923万8,000トン(前年比3.1%減)、販売量は5,293万トン(同2.8%減)と、ともに2年連続で前年度実績を下回りました。民間需要は堅調だったものの、国内公共事業の減少や建設現場での人手不足による工期の長期化などが影響したと見られています。
経済産業省「生産動態統計」によると、2015年の紙・パルプの生産量は2,622万8,066トン(同0.9%減)となりました。新聞・雑誌の市場縮小や、広告のネット移行などがその要因となっています。
素材業界の多くの部門が縮小基調にあり、国内市場も飽和状態となっているため、現在の経済環境下では大きな成長は難しいと考えられています。
素材業界の扱う商品はあくまで素材であり、消費者向けの製品を製造販売しているわけではありません。鉄であれ銅であれ、自動車や家電などを作っている製造メーカーに販売するのです。
その結果、素材業界には2つの傾向が生まれます。
1つは、経済動向に大きな影響を受けるということです。つまり市況産業ということになります。他の製造業のように売れ筋商品がいくつかあってというわけにはいきません。経済が好況で、素材の需要も右肩上がりというような状況であるならば、素材業界の景気も右肩上がりに上昇します。
ところが、好況から転じて経済が安定期に突入すると、それに呼応するように業界も苦しくなり、大幅なリストラや生産調整などを行なって経営を成り立たせなければならなくなります。素材の生産量は減少し、買い手市場になって製造メーカーから買い叩かれ、価格の下落を迎えるという負のスパイラルに陥るのです。
もう1つは、素材単価が比較的廉価だということです。製造メーカーの場合、素材メーカーから仕入れた素材を加工することでその価格を上げることができますが、素材業界の場合はそれを行うことができません。
素材というものの特性上仕方のないことではありますが、こういった問題に対して素材業界全体で対抗策を考えなければなりません。
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