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「その節」の意味と使い方・類語や言い換え方・敬語表現の仕方

更新日:2024年11月22日

敬語表現

私達は日常生活において「その節はありがとうございました。」などの挨拶を交わすことが多くあります。「その節は~」という表現をよく使うのに、その意味や使い方を聞かれると説明するのは大変です。今回はこの言葉について詳しくご紹介していきます。

「その節」の類語は、その時、その頃、当時などになります。言い換え方法としては「その際」や「その折」、「その時」や「その頃」、「先日は」や「この間」などがあります。 「その際」と「その折」は未来を表現するので過去の表現には使うことができません。未来の場所や時間は関係なく、ある機会やチャンス、タイミングという意味で使用されます「その際」は未来の場所や時間も指定することが可能です。 「その時」や「その頃」は過去にも未来にも使用できますが、口語的でフランクな印象が強くなりますので、ビジネスシーンや相手などによって使い方には注意が必要です。「先日は」や「この間」は「その節」のように具体的に過去の一時点を指定して言い換えることができます。

「その節」の敬語表現の仕方

「その節はありがとうございました。」という文章で考えてみると、この文章自体が敬語表現になっています。この表現をさらに敬語的表現にするとしたら、敬語表現の代表である御をつけて「その節は大変御世話になりました。」になります。 さらに敬語的要素を強めるときは「その節は多大なる恩顧をいただきありがとうございました。」や「その節は特別なるお引き立てをいただきありがとうございました。」などの表現になります。   特にビジネスシーンでは上記のような敬語的表現を使用する時が多々ありますので、色々な表現を覚えておくと役に立ちます。

目上の方に使う場合は注意が必要

過去に何らかのかかわりや面識があってお世話になったことがある場合に、「その節はありがとうござました。」と挨拶することがあります。意味としては「あの時はありがとうございました。」という軽い感謝の意味になります。 相手によっては失礼な印象を与えることがありますので、目上の方や大変お世話になった方に使う時は注意が必要になります。 目上の方や大変お世話になった方には、上記で記述しましたがもう少し敬語的要素が強い表現を使用したほうが失礼がなく安心です。使用する際は相手との関係性や親密さを考えて表現方法を選ぶ必要があります。

「その節」と「その折」の違い

「その節」と同じように使用される言葉に「その折」という言葉があります。「その折」の意味や使い方は「その節」と同じなのでしょうか。またはどのような違いがあるのか考えてみましょう。

「その折」の意味

折には機会、チャンス、頃合い、タイミングなどの意味合いがあります。「その節」、「その折」はほとんど同じ意味ですが、機会やチャンス、タイミングなどの意味合いが強い場合はその折を使用する方がスムーズです。その折は遠い過去に対して使うことが多く、「その節」は比較的そう遠くない過去に対して使用します。 チャンスやタイミングを重視するのであれば、過去や未来にかかわらずその折を使用する方がしっくりきます。「折を見てお伺いいたします。」、「来月用事があり大阪に行きますので、その折にぜひお会いできればとおもっております。」などと使用されます。

「その際」の意味

「その際」はある特定の時点や場合を指すときに使われます。未来を表すときにも多く使われる言葉です。時点よりも場合や場面に使われることが多くなります。 「際」は何かをするときに、別の何かをするという別々の物や行動をつなげる言葉になります。「手続きの際に、必要な書類を提出してください」という文章ですと、手続きをするということと執拗な書類意を提出するという二つの事柄を際でつないでいます。 今お話ししたのは現在形ですが、これが未来形になると「手続きをする際には、書類の提出が必要となります。」となります。 「その際」と同じような使い方で「その時」という言葉も使われます。意味もほとんど同じですが、「その際」は場面に使われることが多いのですが、「その時」はどちらかというと時点や時を表すときに多く使われます。

「その節」と似ている言葉

「その節」と似ている言葉に「以前」、「その時」、「その頃」があります。 「以前」という言葉には「その時を含めてそれより前の」、「今より前の時点」、「ある状態に達する前の状態」という意味があります。過去の一時点や場面を表すのではなく、今より前という大きな時間を表すときに使用します。 「その節」も過去を表すときに使用しますが、「その節」は過去の一時点や場面を指す言葉で、「以前」という言葉は今を含めてそれより前を表す言葉になります。 「その時」と「その頃」は過去にも未来にも使うことができる言葉ですが、口語的な要素が強くフランクな印象を与えることになります。日常会話でなら使用できます。 ビジネスシーンで使用する場合は相手との関係性や親密さを考えて選ぶ必要があります。目上の方や大変お世話になった方には、「その時」より「その際」、「その頃」より「その折」を使用する方が丁寧で安心です。

自分なりに工夫して楽しもう

「その節」という言葉について考えてきましたが、知れば知るほど便利で素敵な言い回しです。久しぶりに会った時でも「その節はありがとうございました。」や「その節はお世話になりました。」と挨拶することにより一瞬で距離が縮まります。その上さり気なく相手への感謝や好意も表現できます。 何気なく使用していた言葉でも改めて考えてみると、今までは知らなかった側面が見えてきます。その言い回しが社交辞令の傾向が多いとしても、お互いが話す際の潤滑油やきっかけになるとしたら素晴らしいことです。 今までは何気なく使用していた言葉ですが、今度使用するときに色々考えながら使てみませんか。言葉の組み合わせや敬語の表現などを工夫して自分らしい表現を楽しんでみましょう。

初回公開日:2018年03月11日

記載されている内容は2018年03月11日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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