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「ぽこじゃか」とは・ネットスラング化の経緯・言語学者なのかよ

更新日:2024年08月16日

言葉の意味・例文

「ぽこじゃか」「言語学者なのかよw」というインターネットミームを知っていますか。どのような意味があり、どうした経緯で「ぽこじゃか」が有名になったのか、解説します。また、「ぽこじゃか」の由来とされるいろいろな説についても検証します。

元々はアイヌ語方言

「ぽこじゃか」が発せられた掲示板において、「ぽこじゃか」に関する有力な仮説が出されます。それは、「ぽこじゃか」はアイヌ語の方言なのではないかという仮説です。 この説を唱えた方の根拠は、服部四郎氏の著作「アイヌ語方言辞典」「ポッコ(穂虎)」という言葉が載っているということでした。ついに決定打が出たということで、掲示板は盛り上がり、インターネットで調べても分からないことがあるのかと感慨にふける方も出現したり、真偽についての議論が巻き起こったりしました。

浜言葉

「ぽこじゃか」がアイヌ語の方言とするならば、どのような意味があるのでしょうか。仮説を提唱した方が説明するには、まずこの言葉は「浜言葉」であるということです。「浜言葉」とは、漁師の言葉のことです。ちなみに「じゃん」という方言が有名な神奈川県横浜の方言と間違いやすいので注意が必要です。

泉のごとく次々と姿をあらわすさま

では、「ぽこじゃか」の意味とはなんでしょうか。アイヌ語方言辞典によると「泉から湧き出る様子」を「ポッコ(穂虎)」と言ったと言われます。これが、当時の和人が使う「わんさか」と融合したといいます。 泉のごとく次々と姿をあらわすことを「わんさかわんさか」出てきた、などと使うことがあるので「ポッコポッコ」出てきたというように使うことが考えられます。そして、このぽっこの変形こそが、「ぽこじゃかぽこじゃか出ないだろw」の由来ではないかと考えられました。

大漁を意味するさま

すでに説明したように、「ぽっこ」は浜言葉なので、当時の具体的な使い方としては、もちろん漁に関することで「大漁」を意味する言葉として使われました。

現在ではほとんど使用されてない表現

アイヌ民族は日本によって占領され、同化政策によって文化が滅んでしまいました。したがって「ぽこじゃか」の由来という説があった「ぽっこ」は既にほとんど使用されていない表現です。 アイヌ民族の言葉・文化はとても貴重で興味をひかれるものであったことから、民俗学者、柳田國男によって一部著作に記録されました。しかし、現在ではアイヌ文化は当時に比べても風前の灯といえる状態になってしまいました。

アイヌ語は嘘説

アイヌ語が「ぽこじゃか」の由来であるとした仮説は、別の人によってフィクションなのではないかと疑われています。この方の報告によると、アイヌ方言の「ぽっこ」が記述されているとされる「アイヌ語方言辞典」を実際に調べてみたところ、そのような事実はなかったということです。 「poko」など、関連するキーワードでも調べてみたが、「ぽっこ」に類する言葉は載っていなかったといいます。しかし、「アイヌ語方言辞典」には別版も存在しているため、「ぽっこ」が記述されていた可能性も否定できません。

「キリン」由来説

「ぽこじゃか」の由来は、東本昌平さんの漫画「キリン」ではないか、という説もあります。「キリン」のなかで、「ポコジャカポコジャカ事故りやがってェ」と発するセリフがあることが知られています。 なぜ、このような言葉を使ったのかは謎とされています。東本さんは東京都練馬区出身ですから北海道との関係をあらわす事実は今のところありませんが、もしかすると東本さんによって、ぽこじゃかの由来解明のための新たな事実が出てくることもありえます。

「ぽこじゃか」の使い方

無課金でもレア漢がぽこじゃかドロップする艦これは誰でも楽しめるゲームだよなぁ

「無課金でもレア漢がぽこじゃかドロップする艦これは誰でも楽しめるゲームだよなぁ」 などのように使います。「ぽこじゃかぽこじゃか」とふたつ並べて使わなくても良いです。そして、これを受けた方は、「ぽこじゃがって何?」の意味を含んだ返答をし、それに対し、「言語学者なのかよ」と返せば、インターネットミーンが完成します。 相手の協力があって、はじめて「ぽこじゃか」が使えるということを覚えておきましょう。

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初回公開日:2018年02月19日

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