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「通して」の意味と使い方・類語・敬語・言い換え・違い|通じて

敬語

「通して」は「通じて」とニュアンスの違いがあります。似た言葉の「介して」とも違いがあります。「通して」の類語は「通して」を言い換えることができるでしょうか。「通して」は平仮名の「とおして」と違いはあるのかなど、それぞれの疑問を解決していきます。

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「通して」の意味と使い方

「通して」の言葉の構成

「とおして」と読みます。「とうして」と読む方もいますが「とおして」が正しい読み方です。動詞「通す」の連用形「通し」に接続助詞「て」が付いた形になっています。

「通して」の意味

「通して」のもとになっている「通す」にはいくつかの意味があります。 ①突き抜ける、行き渡らせる、筋をつくる ②通過させる、中に入れる、仲介を挟んでする、取り次ぐ ③成り立たせる、受け入れさせる ④全体に渡ってする、最後まで続ける、

「通して」と「通じて」の違い

「通じて」の意味

「通して」と似た言葉にと「通じて」があります。どのように使い分けるのでしょう。「通じて」は動詞「通じる」または「通ずる」の連用形「通じ」に接続助詞「て」が付いた形です。 「通じて」の意味は「全体を通して、総じて」の意味になります。「~を通じて」の使い方では「~を通して」の意味になります。

「通して」と「通じて」の違い

「通して」と「通じて」の違いはほとんどありません。同じ意味のため、使い分けるのも人それぞれです。しかし微妙なニュアンスの違いはあります。いくつかのケースを見ていきましょう。

「通して」は動作の「主体者」の積極的な意志を意味する

「通して」の方が「通じて」に比べて行為者の主体性が強調されます。例を挙げて比べてみましょう。「1年を通して作品制作に励む」「1年を通じて作品制作に励む」どのような違いがあるでしょう。 「通して」の方は動作の主体者に重点が置かれている意味合いが強くなります。「主体者」による積極的な意志により実現されることを意味しています。一方「通じて」は「作品制作」自体に重点が置かれたニュアンスになり、主体者はあまり意識されません。

「通じて」は「情報を伝達する媒介」を意味する

「通して」よりも「通じて」の方が「情報を伝達する媒介」を介したニュアンスで使われる傾向にあります。「マスコミを通じて」「メディアを通じて」「テレビを通じて」「ネットを通じて」などがわかりやすい例でしょう。 「通じる」の言葉の意味が「道筋、つながり」であることから、「通信・伝達などによる仲介」の意味のたニュアンスで使われやすいと考えられます。

「通じて」は「期間」を意味する

「通じて」はどちらかというと「期間」を意味するときに使われる傾向にあります。例えば「1年を通じて」「生涯を通じて」「時代を通じて」「四季を通じて」などの意味で使われることが多いです。 「通じて」には「全体に及ぼす、包括する」という意味があります。「期間」は「ある時点から他の時点までに至るまでの間」を指します。 「~を通じて」では「~」が「期間」を意味しています。その「期間」が全体に及ぼしているということになります。

「話し言葉」と「書き言葉」の違い

どちらかというと「通して」は「話し言葉」として、「通じて」は「書き言葉」として使われる傾向にあります。つまり「通じて」の方が公的な意味合いが強いといえます。

「通して」の類語

「通して」この場合は「~を通して」の類語は「で」「でもって」「によって」「をもって」などがあります。「で」「でもって」は「手段、仲介、原因」などを意味し、「でもって」は「で」を強めた表現になります。 「によって」も「手段、仲介、原因」の意味がありますが、「タオルによって拭く」という文は不自然です。一時的な使用物には使えません。「をもって」は「手段、原因、時、区切り」を意味します。

「通して」の言い換え

「通して」は「類語」で言い換えられます。

「で」「でもって」「によって」「をもって」に言い換え

実際にそれぞれの類語で言い換えてみましょう。 「で」の言い換え→「先生の指導を通して理解が深まる」→「先生の指導で理解が深まる」 「でもって」の言い換え→「会議を通して可決された」→「会議でもって可決された」 「によって」の言い換え→「食育を通して子どもの食事の大切さを知る」→「食育によって子どもの食事の大切さを知る」 「をもって」の言い換え→「復讐を通して恨みをはらす」→「復讐をもって恨みをはらす」

「通して」と「介して」の違い

「介して」の意味

「介して」のは動詞「介する」の連用形「介し」に接続助詞の「て」が付いた形になります。「仲介して、仲立ちとして、~によって」という意味です。

「通して」と「介して」の違い

「介して」は「通して」と違って「期間」には使いません。「物や人を仲介する」という意味で用いられます。「通して」よりも「介して」の方が「仲介」の意味合いが強められます。

「通して」に使われる期間の長さ

「通して」の「期間の長さ」は直前の言葉にかかっています。「通して」は「~を通して」の形となり、「~を」の部分が何であるかによって「期間」が変わってきます。 短い期間では「1日を通して」が挙げられます。「期間」は「ある時点から他の時点までに至るまでの間」の意味であるため、1日より短い場合は「期間」は設けにくいでしょう。 「シーズンを通して」の場合は文脈から「期間」を考えます。スポーツの場合は、その試合が行われている間を「期間」としましょう。スイカの販売では夏頃が「期間」になり、受験シーズンでは1月下旬から3月上旬頃が「期間」になります。 他の例では「生涯を通して」があります。生涯は生きている間が「期間」になるため決まった「期間」はわかりません。「世紀を通して」の場合はいくつか意味があります。「(ザックリとした)時代」や「その事柄が意味する時代」「○世紀の間」が「期間」を意味します。

「通して」の敬語

「通して」の敬語は改まったシーンで相手に目的の行為をお願いするときなどに使います。「通して」の敬語は文脈から判断します。 「資料に目をお通しください」は「お」と「ください」が付いているため丁寧そうですが、敬語としては今ひとつです。「目を通されてください」も適切ではありません。 「ご一読ください」が適しているでしょう。もっと丁寧な言い方は「ご高覧ください」、じっくり見てほしいときは「ご査収ください」にします。 お客さんのいる前で案内役の人に対して「お客さんをそちらへお通ししてください」はどうでしょう。本人のいる前で「お通してください」は頭に「お」は付いていますが敬語としては偉そうな印象です。 「通して」の言葉自体を他の言葉に変えます。「そちらへお客さんをご案内してください」が適しているでしょう。

「通して」の丁寧語

丁寧語は「です」「ます」を付けたり、丁寧語の中の美化語では「お」を付けます。「通して」は「です」「ます」は付けられませんが、「お」は付けられます。「お通しして」となります。 例えば「こちらに袖をお通ししてください」という使い方ができるでしょう。文脈から「ご案内して」などのように他の言葉で言い換えた方が適切な場合もあるため、状況をよく考えてから使いましょう。

「通して」の公用文

「通して」は主体者の能動的な意志が盛り込まれるため、公文書では「通じて」に置き換えることが望ましいでしょう。「通じて」は結果を淡々と説明することができます。 どちらかというと「話し言葉」として使われやすい「通して」よりも、書き言葉で使われやすい「通じて」の方が公用文には適しているとも捉えられます。 「通り」に関しては公文書として「次のとおり」と平仮名で書くように定められています。

「通して」と「とおして」の違い

「通して」か「とおして」かは各団体がルールを定めている場合があります。「通して」はどちらかというと漢字の「通して」を使う傾向にあります。「通して」は「通り抜ける、通す」の意味があるため、漢字で書いた方がわかりやすいでしょう。 「とおして」と書いた場合は意味が瞬時にはわからず、前後の文で判断することになるでしょう。書き方は統一されてないため、個人の選択によります。

全体を通して

今回の記事を通して「通して」はいかがでしたか。「通して」は関連する言葉が多く混乱してしまいがちです。微妙なニュアンスの違いは、個人の言葉の選び方にもよるので、どれが正解といえるわけではありません。 注意するのは敬語のときです。「通して」の使い方によっては、相手を敬う言い方にならないときがあるのでシーンをよく考えて使いましょう。

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