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「懐が深い」の意味とは?正しい使い方や言い換えについても紹介

更新日:2024年10月15日

言葉の意味・例文

「懐が深い」の意味や正しい使い方はご存じでしょうか?本記事では、「懐が深い」の意味や使い方、また他の類似表現などについて紹介しています。「懐が深い」の適切な使い分けをできるようして、自分のボキャブラリーを増やしていきましょう。是非参考にしてください。

「懐を肥やす」

「懐を肥やす」は、不正を働くことで利益を得て財産を増やすことを意味します。これは悪いことをした場合に使う表現であり、単に自分の財産が増えただけの場合には使いません。 「肥やす」には、栄養を与えて太らせる・豊かにするという意味があり、「懐=所持金」が豊かになるということで、自分の財産が増えるという意味になります。ただし、「豚を肥やす」のようにわざと太らせるといった意味を含むため、不当な利益によって財産が増えることを意味します。 例えば、以下のように使います。 ・あの人は賄賂を受け取って懐を肥やしていたらしい。 ・彼は、A社と政治家の仲介をすることで懐を肥やした。

懐(ふところ)を肥(こ)や・す 不当の利益を得る。私腹を肥やす。懐を暖める。「裏取引の口利きをして—・す」

「懐に入る」

「懐に入る」とは、相手に気に入られることで関係を持つことを意味します。相手に気に入られやすいという褒め言葉としても使われますが、一方で自分が優位に立ち回れるように権力のある人に媚びるのが上手いという皮肉として使われることもあります。 「懐=所持金」の意味があることから、金銭を自分のものにすることを意味する場合もあります。また、相撲や柔道などの格闘技では、相手の胸元に身体を寄せて隙を詰める際に使われます。 例えば、以下のように使います。 ・あの子は人の懐に入るのが上手いね。 ・彼はプライドが高くて、懐に入るのが苦手なタイプだ。 ・あの力士は、相手の懐に入るのが上手い。

懐に入る (1)相手に気に入られてつながりを持つこと、取り入ること。

「懐が広い」「懐が大きい」は「懐が深い」と同じ意味?

よく「懐が広い」「懐が大きい」という言葉も耳にしますが、これは「懐が深い」とどのように使い分けされているのでしょうか。諸説あるようですが、実は辞書ではどちらの表現についても掲載は少なく、誤用ではないかとも言われています。 まず、「懐が広い」という表現は、世間では「太っ腹」や「心が広い」などの言葉と「懐が深い」が合わさったような使われ方をしています。意味としては、度量がある・太っ腹ということを表します。 また、「懐が深い」と同じく包容力があることを表現したいときにも、包み込む広さを感じさせるということで「懐が広い」と表現する場合があります。 一方、「懐が大きい」という表現は、「懐が深い」と「器が大きい」が組み合わさった表現で、意味としては、寛大である、細かい事を言わない・気にしない、相手の立場に立って物事を考えられる人、相手の意見を受け入れることができる人を表します。

「懐が深い」の類語

「懐が深い」と同じ意味合いの表現として、「度量が大きい」「大らかな」などがあります。これらは、多くのものを受け入れる心を持っているさまを意味します。 これらの表現について、「懐が深い」との意味の違いについて詳しく見ていきます。

度量が大きい

「度量」とは、相手の意見や行動を受け入れる心の大きさを意味します。したがって、「度量が大きい」とは、寛大な心を持っている人を表現する際に使われます。 「度量」には、長さを測る物差しや容積を測るための枡という意味があり、それが転じて人の心の寛容さを意味するようになりました。よって「度量が大きい」という表現は、有限であるといったイメージを与えます。 一方で「懐が深い」は、限りがなく深さに対する限りはないため、より寛大さを表現することができます。 以下に例文を紹介します。 ・彼女にあんなことをされたのに許してあげるなんて、度量が大きいね。 ・彼みたいに度量が大きい人間になりたいと思った。

ど‐りょう〔‐リヤウ〕【度量】 の解説 1 物差しと枡 (ます) 。転じて、長さと容積。 2 他人の言行をよく受けいれる、広くおおらかな心。「―が広い」

大らかな

「大らかな」は、細かいことを気にせず心の余裕があることを意味します。一般的には、言動に棘がなく、誰に対しても穏やかに接する人に対して使います。 「大らかな」は、心の余裕があることを指すことばではありますが、どちらかというと優しい雰囲気を持っている人に対し穏やかさの指標として使うことが一般的です。「大らかな」の類義語として、「おっとり、マイペース、自然体」などがあります。 それに対して「懐が深い」は包容力があって寛大な人に対して使われます。したがって、相手の穏やかな雰囲気ではなく、心の広さについてより言及したい場合は、「懐が深い」を使ったほうがよいでしょう。 以下に「大らかな」を使った例文を紹介します。 ・あの人は、とても大らかで誰に対しても優しい。 ・彼はとても大らかで、一緒にいるととても居心地がいい。

大らかな 小さなことにくよくよと拘泥せず、心にゆとりがあるさま。鷹揚なさま。

器の大きい/器のでかい

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初回公開日:2018年02月10日

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