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「枕詞」の意味・和歌の枕詞の一覧・ちはやふるなどの使い方

更新日:2024年01月13日

言葉の意味・例文

「枕詞」と聞くと和歌の世界というふうに結びつくかと思います。最近では「ちはやふる」のアニメでもなじみ深いものになったという人もいるのではないでしょうか。具体的に「枕詞」にはどんな意味があるのかについてご紹介します。美しい和歌の世界をより楽しむことができます。

「枕詞」の意味

室町時代に「枕詞」という名称ができたといわれています。「枕詞」とは、最初に置かれることの多い言葉です。特に5音節のものが多く存在します。「枕詞」の意味は、次の言葉を導き出すためのもので「あしひきの」から始まれば「やま」が次の言葉になるというきまりがあります。 「枕詞」は、句調を整える役割や修飾語の役割をしているので平安時代以降では、和歌の意味とは直接結びつく言葉ではないとされてきました。

和歌の枕詞の使い方

和歌の「枕詞」の使い方としては、「枕詞」自体にあまり意味がないので、和歌の調子をととのえるために使われることが多く特定の語句の前に置かれます。たとえば、「ちはやぶる」や「ひさかたの」などがそうです。

和歌の枕詞の一覧とその使い方

枕詞は、原則として5音が多いのですが、万葉集では4音のものもあります。そこで、「枕詞」の使い方と意味について一覧でご紹介しています。

『あ』の段からはじまる枕詞の意味

[あ」

「あかねさす」→日、昼、紫、照る、君。 「あきづしま」→大和 「あさつゆの」→消(け)、命、おく(置く、起く) 「あしひきの」→山、峰、尾の上、岩根、山の固有名 「あづさゆみ」→引く、はる(春、張る)、いる(射る、入る)、末、音 「あまざかる」→鄙(ひな)、向かう、日 「あまとぶや」→鳥、雁、軽、領巾(ひれ) 「あらかねの」→土 「あらたへの」→藤 「あらたまの」→年、月、日、春 「あをによし」→奈良、国内

「あ」からはじまる枕詞は多くあります。「あおによし」など地名をあらわす枕詞などいくつかあるのが特徴といえるでしょう。

「い」~「お」

「いさなとり」→海、浜、灘 「いそのかみ」→ふる(布留、降る、古る) 「いはばしる」→滝、垂水、近江 「うちひさす」→宮、都 「うつせみの」→身、世、命、人、うつしごころ 「うばたまの」→黒、闇、夜、夢 「うまさけ」→三輪、三諸(みもろ)、三室(みむろ) 「おしてるや」→難波 「おほぶねの」→たのむ、渡り、津、たゆたふ(ためらうなど)

「うつせみの」からはじまる枕詞には、命、人というさまざまな意味があり、その時々の詞の調子により使い分けられるのが特徴です。

『か』の段からはじまる枕詞の意味

「か」~「く」

「からころも」→着る、裁つ、かえす、裾、袖、 「くさまくら」→旅、結ぶ、かり、露 「くずのはら」→うら、うらみ

次のページ:『さ』の段からはじまる枕詞の意味
初回公開日:2018年01月31日

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