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更新日:2024年08月06日
「候」といえば、時代劇などのセリフでお馴染み「~で候。」とよく聞きますが、現代語で言い換えれば、「です」と同じ意味です。また季節という意味もあります。昔の女性が手紙に多用した「候」という言葉をもっと知っていただけるような記事にしました。
目次
・今一度日本を洗濯したし候→日本を立て直しましょうという意味で、改革を洗濯を表現される茶目っ気あふれる性格がうかがえます。 ・其の儀は、江戸の銀座を、京都に移し候事なり。→大政奉還後は貨幣鋳造所を京都に移せば血戦せずに幕府の力を減退させられるでしょうという意味です。 ・少しエへん顔して、密やかにおり申し候→龍馬の妹に宛てた手紙です。勝海舟の門人になれた喜びをおどけたような意味で表しています。
2004年に放映された大河ドラマ「真田丸」では、「腹筋に候」という言葉がでてきました。ふっきんではなく「はらすじにそうろう」と読み、「おかしくてしょうがない、片腹痛い」という意味です。 当時、上杉謙信は北条氏政と対立していました。そのさなかに、謙信が会津蘆名氏の外交荘である遊足庵淳相宛に書いた書状の一部が以下のとおりです。 「加様に東方の衆にさえ出合い、敗戦せしめ候、増して愚(謙信)の越山に旗をあらわすべきか、腹筋に候」 (北条氏は)常陸国の大名・佐竹義重らの東方軍にまで敗戦しているのに、越山してわれら(上杉謙信)と戦うのは、おかしいだろうという意味です。これは、敵側の北条氏政の弱い情勢を、茶目っ気あふれるような、はたまた小ばかにしたような意味合いで書かれた書状といえます。
今回はさまざまな「候」についてご紹介しました。古文の「候」について、名言の「候」について、ドラマについての「候」など、いろんな「候」について書きました。 現代人は、季節の候(コウ)での使い方が主ですが、「候(そうろう)」という古語の言葉を熟知しているだけで、歴史的背景の深みが増します。「腹筋に候」という約450年前に上杉謙信が使っていた表現は、なぜか新鮮で多くの人々に好印象を与えたのではないでしょうか。 腹筋に候」は流行語大賞にノミネートされるのではと、ネット上でもたいへん話題になりました。雅な印象がある「候」という言葉を、謙信のように上手に面白く使えるように、粋な言い回しをしてみたいです。
記載されている内容は2017年12月30日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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