ビストロは何語？・ビストロの意味・カジュアルフレンチとの違い

現在、日本でもさまざまな国の料理が食べられるようになりました。ビストロ以外にも、リストランテやトラットリアなど、店によって色々な名前が付けられており、どう違うのか戸惑ったことがある人も多いのではないでしょうか。ここでは、それぞれの位置づけや違いについて見ていきましょう。

リストランテとは、イタリアでは高級なレストランという意味です。ビストロと似た名前として使用されている言葉ですが、意味は真逆です。 リストランテは予約が必要な店が多く、ドレスコードも決まっている場合がほとんどです。コースメニューが特徴的ですが、最近はアラカルトも用意されています。 コース内容は主に、アンティパスト(前菜)、プリモピアット(第1の皿・パスタ・ピッツァ・リゾットなど）、セコンドピアット(第2の皿・肉や魚を使ったメインディッシュ）、フォルマッジォ(チーズ・レストランによってサービスの有無が違う）・ドルチェ(パンナコッタやティラミスなどのデザート）の5種類です。 リストランテでは上記のメニューに、食前酒・食後酒・付け合わせなどを加えて、メニューを自由に組み合わせるのが一般的です。英語やフランス語では、リストランテはレストラン(restaurant)と呼ばれています。

最近日本でも増えているバル(Bar)とは、イタリアやスペインなどにある飲食店のことです。スペイン語ではバル、英語ではバー、イタリア語ではバールと呼ばれています。 スペイン人は1日のうちに何度もバルに立ち寄ります。朝は朝食やコーヒー、昼はランチ、夜は帰宅前のちょっと1杯など、気軽にふらりと立ち寄ることができるのが、スペインのバルの特徴です。 スペインのバルで出される料理は、日本のバルにあるメニューよりも軽いものが多いです。例えばタパスなどの小皿料理や、ピンチョスなどのちょっとしたおつまみなどです。それらを片手にお酒を楽しむのが普通です。日本のバルのように手の込んだメニューは比較的少ないです。

ブラッセリーはフランスにある大衆居酒屋であり、元々はビール製造所という意味です。主に酒と軽い食事を提供する店を意味しています。そのため、ビストロとあまり大きな差はありませんが、ビストロよりもさらに気軽であると言われています。 ちなみにイタリアでは、ワインを主体にしたレストランのことをエノテカと呼んでいます。イタリアでは地元のワインを扱う店が多く、気軽な雰囲気でワインを楽しめる店です。ブラッセリーがややビール主体であるのに対し、イタリアのエノテカの酒類はワインが中心です。

カジュアルフレンチは英語です。カジュアルフレンチとはその名のとおり、カジュアルなフランス料理を提供する店を指し示しています。しかし、フランスにはカジュアルフレンチという位置付けの店はありません。 そのため、ビストロとの境目が曖昧で、実際にはビストロやブラッスリーとほぼ同じような内容の店が多いと考えられています。

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2015年に放送されたフジテレビ系ドラマ「問題のあるレストラン」で、主人公が開いた店の名前が、ビストロ・フーでした。本来、フランス料理店や料理名でよく使用されるフー(feu)は、フランス語で火を意味しています。例えば、肉や野菜をじっくり煮込んだポトフ(pot-au-feu)は、火にかけた鍋という意味です。

ドンナ(donna)はイタリア語で女性を意味しています。そのため、女性ひとりでも気軽に入れるようなお店というコンセプトを持っていると言われています。本来、ビストロはフランス語ですが、ドンナはイタリア語であることから、イタリア料理を提供するカジュアルな店であると考えられます。 ちなみにドンナの他の使用例として、バレエのプリマドンナなどがあります。プリマが「第1の」という意味であることから、プリマドンナは「第1の女」という意味です。元々はオペラの主役となる女性歌手を指していますが、最近ではバレエの主役となる舞踏手という意味もあります。

プュイは井戸、ドールは黄金という意味から、プュイドールとは金の井戸という意味です。ちなみに、ドールは他にも以下のような言葉でも使用されています。 ・バロンドール(Ballon d'Or)→黄金のボールという意味。サッカーの年間最優秀選手に贈られる賞。 ・パルムドール(Palme d'Or)→直訳は金のヤシの葉。カンヌ国際映画祭の最高賞のこと。

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