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「拝察」の意味と使い方|例文7つ・類語7つ|注意点

更新日:2024年08月12日

言葉の意味・例文

「拝察」という言葉の意味をご存知ですか?「拝察」はビジネスシーンなどの改まった場面で使われることが多く、それだけに正しい知識を求められる言葉です。今回は「拝察」について意味や使い方、類語などについてご紹介していますので、参考にしてみてください。

・「ご依頼の内容から、早々に問題解決を図りたいものと推察します」 「推察します」は、「推察する」の「する」の部分を丁寧にした言い方です。どこかで挨拶したり、目上の人に対して使う時、「いたします」や「申し上げます」を使うほどかしこまってはいない場合には、このような表現をするとよいでしょう。

例文5:「拝察することができる」

・「○○さんのご様子から、初めてのひ孫の誕生は、よほどうれしいことだったのだと拝察することができる」 相手の様子をうかがうことで、その心中がどのようなものなのかを想像することができる、という意味合いで「拝察することができる」を使っています。簡単に「拝察できる」とすることも可能です。

例文6:「一端を拝察」

・「私には、××さんのお気持ちの一端を拝察申し上げることしかできませんが、その悲しみがとても深いものであるということは理解しています」 「一端(いったん)」とは「物事の一部分」という意味です。「自分には力不足で、そのすべてではなく一部分しか推し量ることはできませんが」という、自分がよりへりくだった立場であるということを、「拝察する」に付け加えることができます。

例文7:「胸中拝察」

・「△△様の胸中、拝察申し上げます」 「胸中(きょうちゅう)」はそのまま「胸の中」「胸の内」を意味していて、「胸中拝察いたします」などのように、一種の決まり文句のように「拝察」とセットで使われます。おもに冠婚葬祭などのかしこまった場面で使われることが多く、特にお悔やみの場でよく使われる表現です。

注意点

「拝察」という言葉を使う場合には、注意しなければならない点がいくつかあり、「拝察」という言葉が単独でも敬語的な意味合いを含んでいるということが理由になっています。 「拝察」はどんな場合に使えるのか、使ってはいけないのか、また敬語表現という見方をした時の注意点についてご紹介していきます。

「拝察」は自分の動作に使う言葉

「拝察」という言葉は、自分をへりくだって表現する謙譲表現ですので、もっぱら自分の動作について述べる場合に用いることができます。「拝察」の「拝」という字は「拝む」で自分の動作について使う言葉であり、「拝聴」や「拝見」、「拝読」のような使い方をし、いずれも自分の動作について使われる言葉です。

他人の動作に「拝察」は使えない

「拝察」が謙譲表現であることはすでに何度もご紹介していますが、謙譲表現は他人の動作に使うことはできません。「謙譲」とは、「自分の立場を相手よりも一段低くして、相手を高めること」という意味ですから、他人の動作で使ってしまうと「他人に謙譲の姿勢を強制する」ということになってしまい不適切です。 したがって、「□□さんの拝察の結果、先生の喜びようは類を見ないだろうということだった」などとするのは間違いです。

「拝察」に「ご」はつけない

「拝察」が他人の動作についていう時には使えないのと同じ理由から、「ご尊敬申し上げている」や「ご挨拶させていただきます」のように「ご」をつけることは間違いです。 この「ご」は、敬語を作る接頭辞(単独で使われることなくある語の頭について、その語に文法的な特徴を加える役割がある言葉)であり、敬語の要素がある「拝察」につけられると敬語におけるタブーである「二重敬語」にあたってしまうと考えられています。

「拝察」という言葉を使いこなすために

「拝察」という言葉の使い方には、「拝察」が敬語的表現である兼ね合いから、敬語の使い方にも深くかかわりがあるととらえることができます。敬語といえば社会人の常識として扱われてはいても、その複雑さからあまり得意ではないと感じている方も多いでしょう。 敬語はビジネスマナーとしても知っておかなければならない重要なものですから、こちらの本を参考に知識や理解を深めておくことをおすすめします。

「拝察」の類語

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初回公開日:2017年12月16日

記載されている内容は2017年12月16日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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