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拝見させていただくは二重敬語?正しい使い方や類語も併せて紹介

更新日:2024年10月08日

敬語表現

ビジネスシーンで「拝見させていただく」という言葉を使ったことはありませんか。本記事では「拝見させていただく」が正しい用法なのか、敬語の基礎などを紹介します。「拝見」という単語の使い方に不安がある人は、ぜひチェックしてみてください。

「拝聴」は「聞く」の謙譲語で「はいちょう」と読み、上司や目上の人の話をつつしんで聞くことを意味します。 「拝見」も相手にも尊敬の気持ちをあらわしますが、拝聴はより具体的に相手の話に焦点をあて、ありがたい気持ちで聞いていることを相手に伝えられると言えるでしょう。 拝聴も拝見と同じく敬語のため「拝聴いたします」のように二重敬語は誤用です。「拝聴」を使う時は「拝聴します」や、さらに丁寧な言い回しの「拝聴しております」が正しい言葉遣いになります。 また、拝聴の類語として「拝聞(はいぶん)」も同じく意味を持つため、言い換えることが可能です。

拝読

「拝読」は「読む」の謙譲語で、「はいどく」と読みます。会議などの重要な場面で、上司や目上の人が用意した資料を読む時に使う言い回しです。その他にも上司から送られてきたメールに対しても「拝読しました」と言えます。 「拝見」にも「目を通す」という意味があるため、使って問題ありません。「拝読」は、「拝見」と比較すると、読む行為に焦点を置いた表現であり、単語のレパートリーが増えれば、同じ単語を何度も使わずにすみます。 「拝読」は、読む対象を作成した相手に向けて使う言葉のため、対象者を間違えないよう注意しましょう。

拝受

拝受は、「受領する」の謙譲語で「はいじゅ」と読みます。受領とは大切な物を受け取る表現で、上司から資料やメールなど大切な何かを受け取る時に使う敬語です。 ビジネスシーンでは、物やメールなどを受け取り、確認したことを伝える必要があります。その時も「拝受しました」と報告することが可能です。 「拝受しました」は失礼のない正しい敬語になっているため「拝見させていただく」と同じく二重敬語にならないよう注意しましょう。

拝見の英語表現は?

ここまで「拝見」を使う時の基本的なルールをお伝えしてきましたが、次に英語表現についてご紹介します。 これから仕事で英語を使用する可能性がある人は、どのような英単語を使うのか把握することで、仕事に役立てられ、就職活動をしている学生も教養として知るメリットがあります。 英語にもビジネスシーンのようなフォーマルな表現はありますが、日本語のように尊敬語、謙譲語、丁寧語と細かな種類はありません。つまり「拝見させていただく」は二重敬語のため誤用といった用法にそれほど注意しなくても問題ないと言えます。 「receive」「take a look at...」の2種類の英語表現を紹介しているのでチェックしてみてください。

「receive」「take a look at...」

「receive」は日本語で「受け取る」と訳し、「拝見する」は「受け取った」という意味を持つため、上司のメールを受け取った時などに使い方ができます。 「take a look at...」は日本語で「見る」と訳す熟語です。「look」だけでも「見る」という意味はありますが、ビジネスシーンで丁寧に伝えたい場合は「take a look at..」と表現するとフォーマルで丁寧さを相手に伝えることができます。 英語表現にも丁寧さを重んじる傾向にありますが、日本語のように細かな違いがないため、使いやすいと言えるでしょう。

「拝見させていただく」は誤用のため注意しよう

ビジネスシーンで耳にする「拝見させていただく」について詳しく解説してきましたがいかがでしたか。 「拝見させていただく」は二重敬語という誤った使い方で、正しくは「拝見しました」です。 目上の人と話す時、日常会話より丁寧さを意識するため、敬語に敬語を重ねてしまう二重敬語という誤った使い方をしやすくなります。敬語を使う時は、二重敬語に十分注意しましょう。 また、敬語には相手を立てる尊敬語と自分がへりくだる謙譲語という2種類の敬語があります。相手が主語なら尊敬語、自分が主語なら謙譲語とルールを覚えることも必要です。 「拝見させていただく」のように、よく耳にする言葉であっても誤った使い方の場合があるので、敬語は注意して使ってみてください。

初回公開日:2017年12月20日

記載されている内容は2022年12月14日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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