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「貴殿」の意味と用例・女性にも使えるのか・二人称の敬称10例

初回公開日:2017年12月05日

更新日:2019年03月05日

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言葉の意味

手紙やメールなどで、「貴殿」という言葉を目にしたことがある人は多いことでしょう。しかし、その意味や正しい使い方はご存じですか。この記事では、「貴殿」の意味とその使い方、似ている意味の言葉などをご紹介します。敬語に自信のない人はぜひ読んでみてください。

「貴殿」の意味

「貴殿」の意味

手紙やメールなどで、「貴殿」という言葉を目にしたことがある方も多いことでしょう。しかし、その意味や正しい使い方はご存じでしょうか。「貴殿」をしっかりと理解し、使いこなすにあたり、まずは「貴殿」の意味を見てみましょう。 1.男性が目上の人や同等の男性に対して用いる二人称 2.相手を敬って、その住宅を呼ぶ際に使う言葉 現代では主に1の意味で使われます。簡単な言い換えとしては、「あなた」などがあたります。

「貴殿」の読み方

「貴殿」は「きでん」と読みます。「きどの」や「きとの」では間違いですので、注意してください。 貴殿の「殿」は、宮殿や貴族の邸宅、寺院などをあらわす言葉でした。そのため、近世前期までは、武家が目上の相手を尊敬して呼ぶ際に使われる言葉でした。それが転じて、現在では、自分と対等の相手に対する親愛の意味でも使われるようになりました。

「貴殿」の使い方

「貴殿」の使い方

「貴殿」という言葉は、目上の人に対する敬称なので、目下の男性には使いません。また、現在は対等の相手にも使われているため、先方が気分を害することも考えられます。どちらを使うべきか判断が難しい場合は、「様」を使うほうがいいでしょう。 また、「貴殿」は個人に対する敬称なので、複数に対しては使いません。複数の場合は「各位」や「皆様」などを、会社に対する場合は、「貴社」「御社」などの敬称を使うといいでしょう。

「貴殿」の使用例

「貴殿」は、ビジネスシーンや公の場でよく使用される敬称です。主に手紙・メール・ビジネス文章で用いられることが多く、会話の際に使用されることは稀と言えるでしょう。 以下では主な使用例である、「手紙」と「メール」における例文をご紹介します。実際に「貴殿」を使用する際の参考にしてください。

手紙

「貴殿」は、ビジネスの場や、お礼の手紙などでよく使われる言葉です。文章の最初に、挨拶文として使ったり、文章の締めくくりに多く使用されています。 ・拝啓、貴殿におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。 ・貴殿のご活躍をお祈り申し上げます。 ・貴殿の御尽力の賜物と感謝しています。 ある種の定型化した言い回し内で使われることが多いので、いくつか覚えておくと、手紙を書く際に役立つでしょう。

メール

メールでも手紙と同じように、ビジネスやフォーマルな内容のメールで「貴殿」が使われます。 ・厳正なる選考の結果、貴殿の採用が内定いたしました。 ・貴殿の御尽力に厚く御礼申し上げます。 また、「貴殿」は挨拶として、メールや手紙の冒頭にも使われています。 ・貴殿におかれましては、なお一層ご隆昌のこととお慶び申しあげます。 ・貴殿いよいよご清祥のご様子、何よりと存じます。

「貴殿」は女性にも使えるのか

「貴殿」は女性にも使えるのか

「貴殿」という言葉は、男性が、自分より目上か、対等である男性に対して使う言葉なので、女性には本来使いません。 しかし、現代では、男女平等や性差別の撤廃が進んでいますし、手紙やメールのやり取りの際にも、できるだけ男女差を意識しないようになっています。例えば、男女どちらに配布されるかわからない書類などにも「貴殿」がよく使われています。 言葉の使い方は、時代とともに変わっていくことも意識しておきましょう。

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大人のマナー 敬語の便利帳―意外なことばの落とし穴 (SEISHUN SUPER BOOKS)
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その他の二人称の敬称

「貴殿」の意味や使い方を見てきたところで、次に「貴殿」以外の二人称の敬称にはどのようなものがあるのか、見ていきましょう。 今回は全部で10個の敬称をご紹介します。見たことあるものやないもの、読み方がわからないものも含まれているでしょう。これを機にぜひ、それぞれの継承の意味や読み方を学びましょう。

1「貴女」

「きじょ」と読み、古くは「ぎじょ」とも読まれました。「あなた」と読む場合もあります。「貴殿」とは違い、女性に対して、軽い敬意をもって使う二人称の敬称になります。 また、敬称としての意味の他に、「身分の高い女性」を表す名詞としても扱われます。

2「貴方」

「あなた」と読みます。「きみ」の軽い尊敬語であり、やや距離を置いて接する同等もしくは同等以下の人に対して用いられます。目上の人には使いません。 また、親しい男女間、特に夫婦間で妻が夫を呼ぶ際にも使われます。その際、相手が女性の場合「貴女」、男性の場合「貴男」とも書きます。 他に、「きほう」と読み、「相手を敬ってその住居をいう言葉」や、公文書などで「同等の相手を敬って言う言葉」としても使われます。

3「貴台」

「きだい」と読みます。多くの場合、手紙などの文中で使われる、相手を敬っていう言葉です。「貴殿」とほぼ同じ意味になりますが、「貴台」の方が、より丁寧な表現であるとされています。 「貴台」の類似表現として、「尊台」や「高台」がありますが、現代ではほとんど用いられていません。

4「貴職」

「きしょく」と読みます。高い位や役職の官職のことを指しますが、現代では主に公務員に対して使われる敬称です。文書の中で、公務員を指す際の「あなた」という意味で用いられ、口頭では使いません。また、一般の民間企業の間でも使いません。 「貴職」にはさらに、「あなたのところの職員」という意味の「貴職員」や、「目下の職員、相手の部下」という意味の「貴職下」という言葉があります。

5「貴兄」

「きけい」と読みます。「貴殿」と同じく、男性が男性に対して使う言葉で、親しい同輩または先輩への敬称です。軽い敬意や親しみの気持ちを込めて用いられます。 「貴殿」がビジネスやフォーマルな場面でよく使われるのに対して、「貴兄」は私信など、より私的な場面での文章中に使われることが多い言葉です。

6「貴下」

「きか」と読みます。「貴殿」と同じく、男性が男性に対して使う言葉です。こちらは自分と同等か、自分よりも目下の相手に使い、目上の相手には使用しません。手紙など、文書の中で多く使用されます。 例えば、「君の意見を聞かせてもらいたい」を丁寧にした際、「貴下のご意見お聞かせ願いたく」となります。

7「貴公」

「きこう」と読みます。「貴殿」と同じく、男性が男性に対して使う言葉です。こちらも自分と対等か目下の相手に使いますが、現在ではあまり使われなくなり、芝居や時代小説の武士の言葉として使われるのを見るくらいです。 江戸前期には、武士が目上の男子に対し敬意をもって用いられていましたが、次第に言葉の持つ尊敬度が堕ちていき、江戸末期には現在の意味合いになりました。

8「貴君」

「きくん」と読みます。「貴殿」と同じく、男性が男性に対して使う言葉です。こちらも、自分と対等か目下の相手に使い、目上の相手には使いません。 「貴殿」が「自分と同等もしくは目上の男性」に使われるのに対し、「貴下」「貴公」、そしてこの「貴君」は「自分と同等もしくは目下の男性」に使われる違いがありますので、混乱しないよう、まとめて覚えておくとよいでしょう。

9「貴姉」

「きし」と読みます。男性が自分と同等または年長の女性を敬って使う言葉です。他に、相手の姉を敬って言う言葉としての意味もあります。多くは手紙などの文中で使用します。 「貴女」は単純に「女性に対する敬意」として使われるのに対し、「貴姉」は「自分と同等もしくは目上の女性」という立場の差を考慮して使う言葉である、という違いを理解しておきましょう。

10「貴嬢」

「きじょう」とよみます。未婚の女性を敬っていう言葉です。 「貴女」が「女性に対する敬意」として使われるのに対し、「貴嬢」には「未婚の」という限定的な要素があることに注意しましょう。

「貴殿」をビジネスシーンで正しく使おう

いかがでしたか。今回は、「貴殿」の意味や使い方、使う場合の注意点などをご紹介しました。 敬語の意味や使い方は複雑なものが多く、きちんと理解して使えるようになるまでは大変です。しかし、ちょっとした言葉の違いで、相手を敬う気持ちが表せたり、逆に、相手に不快な思いをさせてしまうこともあります。 言葉の正しい意味と使い方をしっかりと身につけ、ビジネスシーンで恥ずかしい思いをしないようにしましょう。

ビジネスメールの正しい書き方を知ろう

手紙や文章で用いられる「貴殿」の意味や使い方を理解したところで、次にビジネスメールの正しい書き方について学びましょう。 以下に紹介する記事では、「ビジネスメールでの例文集」や「ビジネスメールの書き方」について、詳しくまとめています。当記事と併せ、ぜひご覧ください。

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