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「ご連絡差し上げる」は正しい敬語か・「連絡する」の敬語表現とは

更新日:2024年08月14日

敬語表現

「ご連絡差し上げる」という表現をよく耳にしますが、敬語として正しいのでしょうか。なんとなく抵抗があるという人も多い表現ですが、実は正しい謙譲語です。「ご連絡差し上げる」はどんな場面で使用できるのか、他の表現との使い分けなどをご紹介します。

「ご連絡申し上げます」の使い方

「ご連絡申し上げます」という敬語表現は「連絡する」の謙譲語の敬語表現です。自分がへりくだる形で相手を敬う手法です。「ご~申し上げます」の形を取ります。 「ご連絡申し上げます」という表現は、メールにて使われることが多いです。メールの本文の最初の方に、メールの要件を一言添えて使います。 メールの文頭に「~の件でご連絡申し上げます」と前置きがあると、受け手が読みやすい文章になります。

「ご連絡申し上げます」の例文

例文:新製品の件で、ご連絡申し上げます 「ご連絡申し上げます」の使い方で示したとおり、メールの文頭で要件を伝えたいときに使われる敬語表現です。「ご連絡申し上げます」の前に、「新製品の件で」という、このメールの要件が伝えられています。 この一文があると、後の文が読みての頭に入りやすいです。「ご連絡申し上げます」を使うときは、メールの文頭で「メールの要件」+「ご連絡申し上げます」と並べると、伝わりやすいです。

「ご連絡差し上げるかと存じます」の使い方

「存じます」は「思う」の謙譲語です。敬語を取り払ったこのフレーズの意味は「連絡すると思う」になります。 電話をするのかしないのかはっきりしないこの表現は、目上の人に対しては極力使うのを避けましょう。どうしても使う状況といえば、これを取引先相手に対して、上司が部下のことを言っている場面です。 「部下が連絡すると思う」と伝える際に使えますが、「部下が連絡いたします」と断定したほうが相手の心象は良いでしょう。

「ご連絡差し上げるかと存じます」の例文

例文:詳細に関しましては後ほど部下からご連絡差し上げるかと存じますので、よろしくお願いします 上司と取引先の相手は別件で打ち合わせをしていたのでしょうか。もっと細かいデータは後で部下が送るということを伝えたいのでしょう。 このように、ほぼ100%起こる事象の場合は、「存じます(思う)」は使わずに、ご連絡させます、ご連絡いたしますとスマートに伝えるようにしましょう。

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「連絡」と「ご連絡」の使い分け

メールの文章や手紙の文面を考えるとき、「連絡」と「ご連絡」、どちらを使ったらいいのか迷ったことはありませんか。 「ご連絡差し上げる」のフレーズにもついている「ご連絡」ですが、「連絡」との使い分けの方法はどういったものなのでしょうか。

「ご連絡」の使い方

「ご連絡」は敬語の接頭語である「ご」がついていることから、敬語表現です。一方の「連絡」は敬語表現ではありません。 よって、敬語を使いたい状況や目上の人とのやり取りの際に、「ご連絡」、それ以外の場合に「連絡」を使うようにしましょう。

「ご連絡差し上げる」の正しい使い方を心がけよう

いかがでしたでしょうか。「ご連絡差し上げる」という言葉は二重敬語だと勘違いされるケースがありますが、実際は正しい謙譲語表現であるということが理解できたでしょうか。 ただし、「~差し上げる」という表現を上から目線で不快だと感じる人も一定数いるため、注意が必要です。「ご連絡差し上げる」を使用する場合は、できるだけ自分都合でなく、相手にメリットがあるようなケースで用いるのがおすすめです。

「連絡」の敬語表現は間違いやすい

「ご連絡差し上げる」について、解説してきましたが、「連絡する」という敬語表現は、複数存在し、言い回しも多い敬語表現です。この機会にひとつひとつ理解をして、正しく使い分けられるようになりましょう。 「連絡」という敬語表現をマスターし、ビジネスシーンで応用していきましょう。

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初回公開日:2017年12月14日

記載されている内容は2017年12月14日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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