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「ご連絡差し上げる」は正しい敬語か・「連絡する」の敬語表現とは

更新日:2024年08月14日

敬語表現

「ご連絡差し上げる」という表現をよく耳にしますが、敬語として正しいのでしょうか。なんとなく抵抗があるという人も多い表現ですが、実は正しい謙譲語です。「ご連絡差し上げる」はどんな場面で使用できるのか、他の表現との使い分けなどをご紹介します。

「ご連絡差し上げる」は正しい敬語か

「ご連絡差し上げる」は正しい敬語表現です。「差し上げる」という単語は、「あげる」「与える」の謙譲語にあたります。謙譲語は自分をへりくだって表現する日本語ですので、ビジネスで目上の人と会話する際にも使用できる表現となります。 「ご連絡差し上げる」は「ご連絡」と「差し上げる」という2つの敬語が含まれるように見えますが、二重敬語ではありません。謙譲語には「ご~差し上げる」という一般的な形があり、この形に該当します。

「連絡する」の敬語表現5つ

「ご連絡差し上げる」は「連絡する」の敬語表現ですが、「連絡する」には他にも多くの敬語表現の方法があります。ここではそれぞれの使い方と、例文を紹介していきます。 紹介する「連絡する」の敬語は、「ご連絡差し上げます」「ご連絡差し上げた次第です」「ご連絡いたします」「ご連絡申し上げます」「ご連絡差し上げるかと存じます」の5つです。 早速見ていきましょう。

「ご連絡差し上げます」の使い方

「ご連絡差し上げます」という敬語表現は「連絡する」の謙譲語の敬語表現です。自分がへりくだる形で相手を敬う手法です。「ご~差し上げます」の形を取ります。 「連絡する」という意味の「ご連絡差し上げます」ですが、使うのに適した場面があります。それは電話口です。こちらから連絡すべきときに相手から電話をいただいたり、電話をした相手が不在のときにかけ直すということを先方へ伝えたりするときに適しています。

「ご連絡差し上げます」の例文

例文:こちらからご連絡差し上げるべきところを、お手数をおかけしました 「ご連絡差し上げます」の使い方で示したとおり、電話口での例文に適した敬語表現です。電話口の相手を敬った表現を使うようにしましょう。その他には、メールや書面でも使いやすいです。 一方で、直接対面した相手には「あげる」という部分が「してあげる」というニュアンスで伝わりやすいため、他の言い方をしたほうが良いと言われることもあります。

「ご連絡差し上げた次第です」の使い方

「ご連絡差し上げる」+「次第です」は、よく使われる表現です。この「次第です」という言葉は、事情や理由を述べたいときに使用されます。 お客様や上司など目上の人に対して「~したわけです」と言う表現では敬意が伝わりません。これを「~した次第です」と変えるだけで、丁寧な印象に変わります。何か重要な要件があって目上の人に連絡する際は、「~のため、ご連絡差し上げた次第です」という表現を使ってみましょう。

「ご連絡差し上げた次第です」の例文

例文:急ぎで確認したいことがあって、ご連絡差し上げた次第です 「ご連絡差し上げた次第です」の使い方で示したとおり、事情や理由を述べたいときに使われる敬語表現です。「ご連絡差し上げた次第です」の前に、「急ぎで確認したいことがある」という、連絡をした理由を述べています。 「ご連絡差し上げた次第です」を使うときは、「連絡をした理由」+「ご連絡差し上げた次第です」と並べると、伝わりやすいです。

「ご連絡いたします」の使い方

「ご連絡いたします」は、「ご~」と「いたす」が組み合わさった、謙譲語の正しい表現です。「ご連絡差し上げる」よりも使用する機会が多いのではないでしょうか。 先に述べたとおり、「ご連絡差し上げる」という表現を上から目線、不快だと感じる人もいますが、「ご連絡いたします」を不快に感じる人はほとんどいません。「ご連絡差し上げる」よりニュートラルで、どんな場面においても使いやすい表現と言えるでしょう。

「ご連絡いたします」の例文

例文:後ほど、ご連絡いたします 「ご連絡いたします」の使い方で示したとおり、「連絡する」の中でも使用する機会の多い敬語表現です。対面した相手に対しても、電話やメールでのやり取りでも使うことができます。悩んだときは、この表現を使うようにしましょう。 面識のある取引先相手や、親しい上司など、どちらかというと気軽に使うことのできる敬語表現です。もっと目上の方に対する場合は、次の「ご連絡申し上げます」を使いましょう。

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初回公開日:2017年12月14日

記載されている内容は2017年12月14日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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