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「ご依頼」の意味と使い方・敬語|ご依頼する/ご依頼申し上げる

更新日:2024年02月27日

敬語表現

社会に出ると出会う方も多い「依頼をする」場面で使う「ご依頼」と言う言葉、なんとなく使ってしまっていないでしょうか。敬語としての表現や、依頼時の注意点など、間違いない「ご依頼」の使い方をご紹介します。あらためてご自身の「ご依頼」の使い方を見直してみてください。

「ご依頼」の使い方、間違いなく使えていますか

社会に出ると「依頼をする」という場面に出会う方もいらっしゃるでしょう。発注やプロジェクトなどを正式に頼むといったニュアンスを持ち、多少改まった場面で使用される言葉ですが、「依頼」の意味と使い方正しく理解できていますか。 使うようで意外と使わない「依頼」「ご依頼」と言った言葉の使い方を、改めて見直してみてください。いざと言う時のために、しっかりと自分なりに解釈をしておきましょう。

「ご依頼」の意味

「依頼」に丁寧な表現の「御(ご)」を前につけた名詞で、目上の人や上司などに使います。「依頼」とは「人に用件を頼むこと」もしくは「他人を当てにすること、頼みにする」といった意味の名詞で、動詞としては「依頼する」という形で用いられます。 ただ頼むだけでなく「依(よ)る」という漢字が付いていることから、頼るという意味が重ねて使われている構成の熟語であり、その語句にかかる意味合いが強調されています。

「ご依頼」の敬語表現

「依頼」「頼む」には特別な尊敬語や謙譲語はとくになく、前後の敬語表現により表現します。「ご依頼」は「依頼」の丁寧語であり、それだけでは尊敬の意味合いは含まれていません。 「ご依頼」はあくまでも敬語の関係ない単語ですので、こちらが主体の場合は依頼を「する」、受け手の場合は依頼を「もらう」「受ける」という動詞部分を変化させることにより尊敬や謙遜の意を表します。

「ご依頼」の使い方

では具体的な「ご依頼」の使い方を見ていきましょう。大きく二つに「依頼を受ける時」「依頼をするとき」に使われます。

ご依頼する

「ご依頼する」を多少丁寧にすると「ご依頼します」「ご依頼いたします」となりこういった使い方も正しく敬語を使えている表現です。しかし自分の行動である「依頼」に接頭語「御(ご)」を付けることは正しいのかと思われる方も多いでしょう。 「ご依頼いたします」は、誤りではありません。「相手に対して」依頼をするという行為であるということから、謙譲語として「御(ご)」「お」を使用することに問題はありません。これらは動詞に付属する場合あとに続く文章によって意味合いが異なります。「ご(お)~なさる」であれば尊敬語、「ご(お)~いたす」であれば謙譲語となります。

文化審議会作成「敬語の指針」

また、文部科学省から発表されている、文化審議会作成の「敬語の指針」においては次のように定義されています。

4 自分側に「お・御」を付ける問題 自分側の動作やものごとなどにも 「お」や「御」を付けることはある。自分の動作やものごとでも,それが<向かう先>を立てる場合であれば,謙譲語Ⅰとして,「(先生を)お待ちする 「 (山田さんに)御説明をしたい 」など 「お」や「御」を,付けることには全く問題がない。また「私のお菓子」など,美化語として用いる場合 もある。 「お」や「御」を自分のことに付けてはいけないのは,例えば 「私のお考え」「私の御旅行」など,自分側の動作やものごとを立ててしまう場合である。この場合は, 結果として,自分側に尊敬語を用いてしまう誤用となる。

ご依頼申し上げる

「言う」の謙譲語「申し上げます」は、「お(ご)」と動作を表す言葉を挟むことで謙譲語の表現として使うことができます。先に紹介した「ご(お)~いたす」と同じ系統になります。 依頼「する」の直接的な謙譲語ではありませんが、例えば「ご挨拶申し上げる」「ご紹介申し上げる」「ご説明申し上げる」などといった話すことを意味する言葉に使われます。 「ご依頼いたします」「ご依頼します」よりも丁寧なニュアンスの言い回しで、ビジネス文書として用いるのであればこの「ご確認申し上げます」が最適でしょう。 【例】 ・「お見積りいただきました○○の件このとおりご依頼申し上げます」 ・「ご依頼申し上げておりました件ですが、納期はいつほどになりますでしょうか」

ご依頼ください、ご依頼いただく

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初回公開日:2017年11月29日

記載されている内容は2017年11月29日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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