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「アイロニカル」の意味や使い方は?「シニカル」との違いも紹介

更新日:2024年03月09日

言葉の意味・例文

「アイロニカル(ironical)」には「皮肉」の意味がありますが、他にも「皮肉」を表す英語はありますよね。特に「シニカル」は「アイロニカル」と意味が混合されやすい傾向にあります。「アイロニカル」の意味を正しく理解して、正しい意味合いで使用しましょう!

アイロニカルの意味は?どう使う?

アイロニカルの意味は?どう使う?

「アイロニカル」という言葉を、見聞きしたことはありますか。日本においては「アイロニカル」の言葉を、人の様子や性質を表す時に用いることが多いとされます。「アイロニカル」はカタカタ表記なので外国語であることが分かりますが、どういった意味がある外国語なのでしょうか。それでは「アイロニカル」の意味と使い方について、ご紹介します。

意味

「アイロニカル」をアルファベットのスペルで記すと「ironical」となります。意味は「皮肉を含んでいる様子」「皮肉な」「反語的」で、要するに「皮肉っぽい」ことを表現する言葉です。「アイロニカル」における「反語」は、「実際と反対の表現をして暗喩的に本当の気持ちを表す」表現方法を意味します。

皮肉とは

「皮肉」とは「相手の弱点や欠点を遠回しに非難する」ことですが、もともと「皮肉」は「皮と肉」という意味でのみ使用されていました。「皮と肉」の意味から転じて「うわべ(表面上)」という意味も持つようになり、そこから生じたのが「相手の弱点などを遠回しに非難する」意味です。 そのため、ただ「相手の弱点や欠点を遠回しに非難する」を「皮肉」と言うわけではありません。「皮肉」は「表面上の裏に隠された予想されること」を突いたものになるため洞察的であり、ただの「嫌味」とは異なります。簡単に言えば「嫌味」は「悪口」であり、「皮肉」は「風刺的」ということになります。

皮肉・風刺的=アイロニカル

「アイロニカル」の言葉で表される「皮肉」には、多くの場合「知性」が含まれているとされます。「風刺」は「社会や人物を批判的または嘲笑的に表す」表現方法のことですが、風刺家と呼ばれる人の見解や風刺画というジャンルになる絵画では「本当は非難されるべきだが現状は良いものとして挙げられている」ことを「表面的でバカバカしい」という意味合いを込めて「皮肉的(風刺的)」に表現されています。 風刺画の場合は「ユーモラス(おかしいけど笑える感じ)」な表現が含まれていることも多い印象ですが、風刺家は辛辣(言葉や表現が手厳しい)タイプが多いとされます。いずれにしても表面上の裏にある部分に目を向ける性質を持っている人が風刺的になり得るとされ、良く言えば洞察的で頭が良く、悪い言えば癪に触る嫌われ者と称されます。 世俗的な事柄には、本当は良い部分だけではないのに良いものとして扱われているという理不尽な現状も少なくありません。人物で言えば表面上・社会的評価だけ良くて、当人の人間性が成っていない人は風刺家による批判のターゲットになります。 とりあえず、意味としては「アイロニカル」=「知性ある皮肉(風刺的)」だと覚えておけば、表現する際に「アイロニカル」の意味合いを間違えることはないでしょう。

使い方

これまでにお伝えした内容を踏まえますが、「アイロニカル」は「知性ある皮肉」および「風刺的」なことを表す言葉でした。そのことから「アイロニカル」は「確かに」と思える「皮肉の表現」をする人やその人の言葉、言葉以外で表された物に対して使用することができます。「確かに」と思えない内容であれば、それは「皮肉」や「風刺」ではなく、別のものであることが考えられます。

アイロニカルの語源ってなに?

「アイロニカル(ironical)」は「ironic」に「-al」が付いた言葉です。「-al」は接尾辞として形容詞や名詞の語尾に付く文字になるため、形容詞語尾としての意味と名詞語尾としての意味を持ちます。「ironic(アイロニック)」は形容詞なので、形容詞語尾としての意味である「〜の(〜性質の)」という意味を持つ文字として扱われます。 「ironic」は「アイロニカル」とほぼ同じ意味と考えて問題ないため、「〜性質の」を表す「-al」と組み合わさることで「ironical」は「皮肉の性質」を意味する言葉となります。「皮肉の性質」=「皮肉的・皮肉っぽい」という意味合いになり、「皮肉を含む表現や様子」を指す言葉として扱われるようになりました。

アイロニカルな人!それってどんな人?

「アイロニカルな人」というのは、どんな人のことを言うのでしょうか。これまでの意味を考えると大方察せられますが、「アイロニカルな人」と表される人がどんな人なのかをお伝えします。

確かにと思える皮肉を言う

「アイロニカルな人」は、他者が聞いた時にも「確かに」と言えるような皮肉表現をします。すなわち、個人的な批判的心ではなくて「よくよく考えたら批判されるべき問題点がある」ことを伝えるための皮肉表現になります。日本においてはそういった意味合いが強く、社会的な問題に対する「批判」を風刺で表現している風刺家が多いです。 基本的には「アイロニカルな人」=「風刺家」とすれば問題ありませんが、風刺家にもいろんな人がいます。その風刺家が表現する内容が「確かに」と思えることではなく、単なる感情的な話であれば「アイロニカル」とは言えません。知性を持って冷静に、洞察的に表面上に露出しない真実と予想されることを言う人が「アイロニカルな人」と言えます。

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初回公開日:2017年11月09日

記載されている内容は2022年11月17日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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