「こんにちわ」の意味と使い方｜「こんにちは」との違いは？

「こんにちわ」と打たれたメールをもらったことのある方は多いでしょう。そして、「こんにちわ」は、「こんにちは」が正しいんだよと指摘されたことがある、または指摘したことがある人も多いのではないでしょうか。 この「こんにちわ」の最後「わ」とする書き方は、メールなどで多用されています。この「こんにちわ」は、「こんにちは」と同じく、昼間に会ったときに、今日はご機嫌はいかがですかという意味の挨拶です。中には、最後の「わ」をちょっと小さめに書いているパターンもあります。

「こんにちわ」の正式な表記である「こんにちは」とは、「今日はご機嫌いかがですか？」という挨拶を意味し、この挨拶の最初の部分「今日は」を「こんにちは」と読んで、残したものです。すなわち、以下の順で現在の「こんにちは」の挨拶となりました。 1.今日は、ご機嫌いかがですか？ 2.長い文章なので、最初の部分の「今日は」のみ残すようになる。 3.読みやすくするため、「こんにちは」に変化する。 以上のことから、「こんにちは」は、案外複雑な経緯で生まれた挨拶だということがわかります。

「こんにちは」と「こんにちわ」で日本語表記として正しいのは、「こんにちは」の方です。「こんにちは」は、「今日はご機嫌いかがですか」から来た「今日は」を読み替えて「こんにちは」となったことが語源です。 このため、「は」を「わ」と読み替えることはおかしいことになります。しかし、挨拶としての「こんにちは」は、発音としては「こんにちわ」が正しいことになります。表記の上では「こんにちは」が正しく、発音の上では「こんにちわ」が正しいといえます。

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「こんにちは」が正しいということは前述のとおりですが、では「こんにちわ」という書き方はいつから使われるようになったのでしょうか。 「こんにちは」と書くということは、小学生で習います。しかし、現在メールなどでやり取りする際に、「こんにちわ」と書く人が増えています。そこには、3つの理由があります。

「こんにちわ」と書かれるようになった理由の1つ目は、「こんばんは」との関係になります。この「こんばんは」も「こんばんわ」と書きたくなってしまう言葉です。 「こんばんは」については、昔は「こんばんわ」が正しいとされてきました。そして、「こんにちは」は、現在と同じく「わ」ではなく「は」が正しいとされていました。 そのために、この2つを混同してしまって、本来であれば「こんにちは」が正しいのに「こんにちわ」とする人が続出したということです。

「こんにちわ」と書かれるようになった理由の2つ目は、日本人が「和」を重んじる考え方であるということです。日本人にとって「和」は「わ」に通じるということです。正しい表記か否かよりも、発音として「和」に通じる「わ」の方が、親しみ深く感じるということです。

「こんにちわ」と書かれるようになった理由の3つ目は、口語体として言っていることをそのまま書いたということです。「こんにちは」が正しいとわかっていても、実際に口に出す音としては「こんにちわ」が正しいです。 「は」を「わ」と発音するというのは、小さな頃から学んでいれば当たり前ですが、読んでそのまま使うとなればなかなか馴染みにくいです。外国人などの場合は、よく勉強しないと間違えて読んでしまうでしょう。 そうした場合、口語体で書いた方が、相手にも伝わりやすいという考え方です。また、挨拶自体も省略化されて「ちわ」と言われる場合もあります。 こうなってくると「ちは」なのでしょうが、これだけだと「は」と読んでしまいます。しかし、「わ」にすればそのまま受け取れる、という点で「こんにちわ」と表記されるようになったのでしょう。

「こんにちわ」は、方言ではありません。「こんにちわ」は、「こんにちは」という挨拶を誤って表記されているだけです。 しかし、「こんにちは」にも方言はあります。例えば、以下のようになります。 ＜「こんにちは」の方言例＞ 1.新潟：「なじら」 2.沖縄：「（男）はいさい」「（女）はいたい」 3.津軽：「おんろー」 4.和歌山：「たっしゃなか」

「こんにちわ」と表記するのは、正式な書き方としては間違っています。例えば、上司や会社関係の年賀状や手紙、ビジネスメールなどに「こんにちは」ではなく「こんにちわ」とは書くべきではありません。 しかし、友達間のメールや親しい間柄の人との手紙などで、「こんにちわ」を使うことは特に問題ではないでしょう。