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更新日:2024年09月01日
仕事の上で「シュシ」という言葉はよく使われますが、この「シュシ」と読むことができる言葉には「趣旨」や「主旨」があります。この2つを皆さんは意味を理解して使い分けられていますか?今回はこの「趣旨」と「主旨」について、その意味の違いや使い方について詳しくご紹介して
要旨について調べた結果、要旨は内容のあらましや要点をとらえて短くまとめたものをいい、「趣旨」や「主旨」のようにその文章や話しの全体を通した「狙い」や「目的」、「意見」といった捉え方ではないという違いが分かりました。
では具体的にどのような時に「趣旨」と「主旨」は使い分けて使うのが正しいのでしょうか。そこでここでは「趣旨」と「主旨」の使い分け方について、ご説明してまいります。
何か活動したり企画したりする際の元となる考えや主な狙いを指して広く使われる「趣旨」は、書き手や話し手が込めた理念や理想、書いた目的などが大きく関わっています。 たとえば国語のテストで「文章の趣旨をとらえよ」と言われた場合、文章上に明確に表現されていないとしても、書き手が何のためにこの文章を書いたのかという考えや理念、理想を読み手が読み解かなければいけません。 つまり「趣旨」とは、伝えることで書き手や話し手が「分かってほしい」「分かってもらいたい」と思っている何かがあるという意思表示であり、読み手や聞き手にも、方向性をとらえようと心を傾ける姿勢が求められるということです。
・この小説について要約して趣旨をまとめてください ・このたびの企画の趣旨についてご説明いたしますと ・本日お集まりいただいた趣旨ですが ・この意見書の趣旨を読み解くと
上記のことから、ビジネスシーンにおいて「趣旨」は大事な要素となります。たとえば新しい商品を開発することを目的として企画を提案するとした場合、そのプレゼンの冒頭で必ず「趣旨」説明をする必要が出てきます。 このような場合、趣旨説明の順番としてはまず、「会社成長のため」「最近の赤字を補てんするため」など、なぜ今回の企画を提案しようと思ったのかなどの、今回ここに至った経緯を整理して簡潔に説明します。 次に企画した内容から、必要な環境や設備、人員、展開エリアなど具体的に想定される点を説明し、最後に到達すべき目標はゴールはどこであるかを明確にします。ここまでで趣旨説明の完成です。 可能であれば、プレゼンの最後に目標を達成したのちの事業計画も盛り込まれていれば、明確なビジョンが伝わりやすく、聞き手にイメージさせやすいだけでなく士気を高めることもできます。
先程から述べているように、「主旨」は主に文章や計画の中心にくる事柄や意味をいい、「論文の主旨」や「判決文の主旨」など、もともと何かを伝えようとする文章などがあることが前提として使われる言葉です。その上で、「主」という漢字が表すとおり、その内容の中心となるものが何であるかを示します。 同時に、「主」であるためにひとつの事柄を指しますので、要点や主題といった意味合いで使われることもあります。また、上記に記載のとおり「主旨」は理念や理想、趣味趣向は絡みませんので、国語のテストで「文章の主旨をとらえよ」と言われた場合、その文章に表現されている内容だけから読み取ることが求められます。
・この論文について要約して主旨をまとめよ ・この判決文の主旨とは ・主旨の捉えにくい論文ですが、要約すると ・この報告書は主旨がぼやけている
「趣旨」とは違い、そこに理念や理想、趣味趣向が入らない「主旨」は、簡潔で明瞭であることが必要なビジネス文書でも多く使われます。 ビジネス文書はできるだけ個人の意見や理想は取り除き、叙事的な表現で要点を記述することが求められます。それ故に、どちらかというと報告書や経緯書、主意書などの文章の上で「主旨」を主意、要約した内容として使われることがほとんどです。
また、あまり馴染みのない方もいらっしゃるであろう法律上でも、「趣旨」や「主旨」という言葉は使われることがあります。たとえば商法などでは「制度趣旨」や「立法趣旨」という言葉があります。 「制度趣旨」というのはその制度の全体の枠組みをどうしたいのかを説明したもので、「立法趣旨」とはその法律や条例を国会が作った当時の目的などを説明しています。 なお、調べる限りでは法律上の「主旨」という言葉の使い方は、判決文や告訴状などの文章において「判決文の趣旨」という使い方をしており、主に「趣旨」の方が使われているということが分かりました。
記載されている内容は2017年12月13日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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