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拝啓と敬具の位置・記や以上との使い分け方|縦書き/横書き

更新日:2024年01月25日

書類の書き方

普段あまり手紙を書かない人が、ビジネスで手紙を書く際に悩みがちなのが拝啓と敬具の位置です。仕事で突然手紙を書くことになった時にあわてないよう、手紙やビジネス文書などで活用できる拝啓と敬具の使い方と位置を確認しておきましょう。

拝啓と敬具は文頭でも一字下げなくてよい

文頭は一字下げて書くのが基本なので、拝啓の位置も一字下げなくてはいけないように感じますが、拝啓は一字下げる必要はなく、行の一番上の位置に書いて問題ありません。本文や結びの言葉は、手紙であってもビジネス文書であっても文の区切りごとに改行し、改行ののちは1字下げてから次の文を書き始める必要があります。

敬具と書く場合の名前の位置

差出人名と宛名は敬具と日付のあとに書きます。敬具で本文を締めたのち、日付(上または左揃え)→差出人名(下または右揃え)→宛名(上または左揃え)の順で書くのが一般的です。それぞれ改行して他の要素と同じ行にならないようにします。

お礼状の例文で拝啓と敬具の位置を確認

ここまで確認してきた拝啓と敬具の使い方と位置を踏まえて、お礼状の例文をご紹介しましょう。会社の式典に参加してくれたことに対するお礼を、他社の人に対して手紙で送りたい場合を想定しています。この例文は一般的な拝啓と敬具の位置に基づいていますので、この配置のルールを記憶しておけば、お礼状以外にもさまざまな手紙で応用ができます。

拝啓+時候の挨拶

1行目の一番上から拝啓のあと1字だけ下げ、時候の挨拶と相手の健康や繁栄に対する喜びを伝える挨拶をそえます。以下が例文になりますので、参考にしてみてください。相手との関係性を考慮して適切な表現を選びましょう。 例)拝啓 晩秋の候、佐藤様におかれましてはますますご清祥のことと存じます。 例)拝啓 立春の候、貴社におかれましてはますますご隆盛のこととお喜び申し上げます。

お礼状の本文

お礼状の本文は、手紙の主旨を最初に述べ、そののち本文に伝えたい内容を書きます。読みやすいよう簡潔な文章を心がけましょう。 例)先日は100周年記念式典にご参加くださり、まことにありがとうございました。 心のこもったお祝いの品までいただき、心から感謝しております。 弊社がこの度100周年を迎えられましたのも、佐藤様のご助力の賜物です。 社員一同、新たな気持ちで精進してまいりますので、今後ともご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

結びの言葉+敬具・日付・差出人名・宛名

以下の例のような結びの言葉で本文を締めます。結びの言葉は相手の今後の活躍を祈念する内容や、今後の親密な付き合いをお願いする文を選びましょう。 例)末筆ながら、佐藤様のますますのご活躍をお祈り申し上げます。 例)末筆ながら、今後も一層のお引き立てのほどよろしくお願い申し上げます。 本文を締めたら改行のち敬具から宛名までを記入しましょう。宛名は個人の場合は「様」、団体や企業に当てる場合は「御中」を使います。団体や企業に所属する特定の人に送る時は「株式会社○○ 佐藤一郎様」のように記述します。

ビジネス文書で使われる記と以上

記と以上は主にビジネス文書で使われます。記は書類において伝達事項を周知するために使われます。記は一般的に中央揃えで書き、記の下に書く内容は左揃えで記述しましょう。記のあとは日時・場所・参加費などの必要事項を箇条書きにします。 以上は記で箇条書きにした内容が終了する時に書きます。以上は通常、記で記入した内容の下に右揃えで記述しましょう。

記と以上は拝啓・敬具とどう使い分けるか

拝啓と敬具はビジネス文書の時候の挨拶から本文までで使われます。ここでは、新年会のお知らせを例に解説します。 例)拝啓 新春の候、皆様におかれましてはますますご清祥のことと存じます。本年も恒例の新年会を開催する運びとなりました。ぜひ多くの方にご参加いただき、親睦を深める一助としてくだされば幸いです。ご多忙の折とは存じますが、○月○日までに出欠のご連絡をお願いいたします。 以上のような本文を敬具で結んだあと、1行改行して記の1文字を書き、さらに改行して新年会の日時・場所・参加費など具体的な新年会の情報を箇条書きでまとめます。箇条書きで書くべき内容を書き終えたら改行し、文書の右端に以上を記述します。記と以上は、他の要素と同じ行には書きません。

はがきでの敬具の位置は?

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初回公開日:2017年11月28日

記載されている内容は2017年11月28日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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