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試し行動とは・試し行動をとる心理・試し行動への対応

更新日:2024年11月18日

社会人常識

試し行動は、特に子供によく見られる行動で、その対応に苦慮している大人は数多くいます。そもそも試し行動とは一体なんでしょうか。この記事では、試し行動の意味や年齢別の対応方法、試し行動が多い子供の特徴などについて解説していきます。

試し行動とは

「試し行動」という言葉を聞いた事のある人はいらっしゃいますか。日常会話ではあまり使われない言葉なので、初めて聞いたという人も多いのではないでしょうか。試し行動とは子供によく見られる行動で、周囲の親や教師などといった大人を困らせて、自分を受け入れてくれるかどうか試す行動をそう呼びます。 そういった行動が周囲の大人を困らせることは、子供本人も分かっています。分かった上でわざと大人が困る行動をし、反応を見て、自分への愛情がどれくらいあるのか確認しようとするのです。この行動は大人を信頼しきれていない子供がよくやるもので、困らせることをしたとしても変わらず自分を見ていてくれるのかを知ろうとします。

試し行動をとる心理について

子供が試し行動をとる理由の多くは、大人からの愛情を信じることが出来ずに疑ってしまうという心理状態によるものです。自分が愛されているか分からず、不安な気持ちを抱えています。 ですが、自分のことを好きなのかどうか、大人へストレートに聞くことはなかなか出来ません。大人へストレートに聞いて、自分が予想している聞きたくない答えが返ってきた場合を想像すると、怖くて質問することをためらってしまうからです。 したがって、直接質問する代わりに試し行動という間接的な動きをすることにより、大人からの愛情がちゃんと自分に向けられているのかどうかを見ようとするのです。この項目では、試し行動をとる子供の対応方法についてご紹介いたします。

対応方法

子供の試し行動が理解できないからといって、頭ごなしに怒るのはいけません。愛情を図ろうとしている時に、自身の行動をことごとく否定され続けると、大人への信頼がどんどん低くなっていってしまいます。 まだ子供である上に、試し行動中は物事の正否よりも、大人の愛情が自分に向けられているか否かを重要視している段階です。その為、何がいけないことなのか、何が良いことなのかという判断がしにくい状態なのです。 したがって対応方法としては、試し行動をする子供の言葉をよく聞き、好きという気持ちを伝え続ける努力をすることです。1回伝えたのだからそれで十分だろうと思わず、頻繁に機会を作って言い続けましょう。言葉だけではなく抱っこをしたり、頭を撫でたりするなど、行動でも愛情があるということを示す必要があります。

年齢別子供の試し行動への対応方法

試し行動をするのは、主に子供に多く見られるものだということは先述いたしました。ですが、子供と一口にいっても、年齢によってその行動パターンや心理状態などには違いがあります。その為、接し方もそれぞれに対応した方法をとる必要があります。この項目では、子供の試し行動の対応方法を年齢別に5つに分けてご説明いたします。

1歳児

まだ1歳の子供だと出来ることが限られてきますので、試し行動も限定的なものになります。例えば、理由もなくいつまでも大泣きして大人が構ってくれるかを見る、自分の周囲にある物をひたすら投げるなどです。物を投げる行動に関してはまだ小さく力がない為、軽い物しか投げられない為、危険ではありませんがそれらを元の位置に戻す大人は疲れます。 ですが、長い言葉で注意したとしてもまだ理解が難しい年齢です。その為、そういった行動は軽く注意をするに留めて、日頃から愛情の言葉をかけたり、抱きしめたりする行動などを増やすように心がけましょう。

2歳児

2歳児頃というのは、イヤイヤ期というものが始まる時期です。イヤイヤ期とは名前の通り、子供が何をするにもイヤイヤと嫌がり、大人へ反抗するようになる時期のことです。これ自体は成長する上で重要なことなのですが、子供の試し行動をイヤイヤ期と勘違いしてしまう人がいます。 自我発達の為の反抗と、愛情確認の為に大人の嫌がる行動をわざとすることは違います。この年頃に対しては、両者の違いを見極めて愛情を示す行動をすることが一番重要となってきます。

4歳

4歳になってくればもう大人の言ってくる言葉はきちんと理解出来ています。しかし、先述したように試し行動は愛情確認を目的に、大人を困らせることを手段として使われているので、子供の行動にただ怒るだけでは何も変わりません。それどころか子供との信頼関係が今以上に大きく低下してしまうかもしれません。 そうならないためにも、普段から子供への愛情を疑われるような行動を避けて、試し行動をしてきた時は良いことと悪いことを理解させるように指摘します。これらを辛抱強く繰り返していきましょう。

5歳

5歳はかなり試し行動の幅も広がってきており、わざと危険な行動に出る時もあります。例えば、大人が目を離した隙にキッチンへ行って刃物がある場所へ行こうとする、公園で高い所によじ登ろうとするなどが挙げられます。子供としては大人の反応を見たい為、あくまでも大人が途中で気付く位置を計算して動きます。 そんな子供の行動に気付いた時は叱りましょう。頭ごなしに怒るのではなく、何故その行動をしてはいけないのかということを説明するのです。そしてケガをしてしまったら自分はとても悲しい気持ちになることも一緒に伝えましょう。そう伝えておけば、子供は叱られたとしても大人からの愛情を感じ取ることが出来るのです。

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初回公開日:2017年09月30日

記載されている内容は2017年09月30日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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