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組紐の結び方|種類/意味/デザイン別・本で見る組紐の結び方

更新日:2024年07月19日

趣味

『君の名は』で多くの人にその魅力が伝わった「組紐」ですが、結び方には種類があります。そして、各種類にそれぞれの意味が付けられているのです。組紐とは何なのか、必要な道具についてを踏まえ、結び方の種類・意味・組み方・参考になる本をお伝えしました。

組紐とは?

組紐は映画『君の名は』で各国に知れ渡ったもので、その名の通り組んだ紐のことを言います。紐を組む文化は、日本だけでなく世界各国でみられます。そのため、国や地域によって紐の組み方や用途が異なります。日本では3つ以上の束を組み合わせて作ることが基本で、武具・仏具・茶道具・着物に用いられます。飾り用から実用的な使い方まで幅広く活用されました。 現代でも組紐はいたるところで用いられていますが、着物や武具を使用することが減ったためこれまでとは別の用途で使用できるように工夫されるようになります。キーホルダー向けの大きさや組み方にして販売したりなど組紐文化を絶やさないように、これまで色々な用途に活用された経験を活かして工夫が施されているのです。 『君の名は』の影響で日本国外の人々からも、組紐に注目が集まっています。組紐を作る時にはそれ用の道具が必要になりますが、入手が難しい方は紙コップに切り込みを入れて代用したり、木材から自作で道具を作り上げる方もいるそうです。日本でも『君の名は』の影響で組紐を学び始めた方も多くいます。 日本の組紐文化では日本らしいデザイン性が表れているため、これからも絶えることなくその魅力に惹かれる人がいることはありがたいことです。では、組紐に必要な道具とは何でしょうか。結び方をお伝えする前に、組紐を行う上で必要となる道具についてご説明します。

使用する道具

まず必要となる道具は、組紐を組む「組み台」です。組み台には「高台」「角台」「丸台」「綾竹台」といった種類があり、各種類によって作ることができる結び方が違います。結びたい結び方に合わせて組み台を変えるわけですが、初心者の場合は「角台」が用いられます。組紐体験で用いられる組み台は「角台」、組紐が好きで続けている方は「丸台」の所持者も多いです。 続いて、必要となる道具は「糸」です。組紐に用いられる糸は「絹」で、現代では化学繊維も用いられますが「絹糸」を使用した方が組んだ時の締まりが良くなります。ただ、化学繊維の方が安価で入手しやすいため自身の技術度と経済面を考慮して糸の素材を選びましょう。 「糸」を「組み台」に垂らして組んでいくことが組紐作りのスタイルですが、糸を垂らすために必要となる道具は「組玉」と言います。糸を組玉に巻き付けて、組み台の種類ごとにある掛け方に合わせて垂らしておきます。ミシンで使用するボビンと似た役割がありますが、組玉は垂らす必要があるため鉛付きです。色々な種類があるため、鉛無し(木だけ)タイプもあります。 丸台と角台では、組玉の他に「錘板(おもりいた)」を使用することもあります。袋などに入れて組玉の重さ調節を行いますが、重さ調節には「錘板」以外の物を用いても問題ありません。

組紐の結び方には種類と意味がある!

組紐には、基本として「角打ち」「平打ち」「丸打ち」といった3種類の結び方があります。そして、飾り結びと呼ばれる結び方では花などの形で組紐が作られます。その飾りっ気のある結び方にはモチーフとなるものが用いられることが多いため、結び方およびモチーフによって意味が異なります。

結び方の種類

「角打ち」は、紐の断面が四角になる結び方です。クッキリとした印象で頑丈にも見えます。 「平打ち」は、その名の通り紐の断面が平たくなる結び方です。シンプルで柄が見やすい印象があります。 「丸打ち」は、ロープのように断面が丸くなる結び方です。組んだ目が蛇のようにも見えます。 「飾り結び」は、組紐を結んで花などの形にする結び方です。組み台で作った組紐を、組み台から外して結びます。生活の中では、ご祝儀袋などに見られます。神社やお寺に赴くと、仏具としての飾り結びが施された組紐を見ることができます。

結び方の意味

「角打ち」「平打ち」「丸打ち」といった基本的な結び方に意味というものはありませんが、使用される用途が異なります。生活での需要が高いのは「丸打ち」で、巾着袋の口を閉める紐によく用いられます。「平打ち」はミサンガのような扱いができる形状なので、キーホルダーやネックレスなどに用いられることがある結び方です。 飾り結びでよく用いられるモチーフは「梅」と「菊」で、結び方としては「あわじ結び」「総角結び(あげまきむすび)」「二重叶結び」「玉房結び」などが用いられます。 「梅結び」は5枚の花弁を持つ梅花の姿から、人と人をつなぐという意味が連想されました。絆や人脈、何かの縁などを示す時に最適な結び方です。 「菊結び」には延命長寿の意味があり、末永く生きるようにという思いを込める時に使用されます。菊結びは髪飾りにも最適なデザインとして、ヘアピンにくっつけるアイデアも考案されています。

「あわし結び」は左右の端に飛び出た部分を引っ張るとより固く結ばれる結び方で、その固い結び様から結婚式など人生1度が望ましい祝い事に対するご祝儀袋で用いられます。 「総角結び」は7世紀前後の壁画にも描かれているほど古い歴史を持つ結び方で、魔除けの意味があるとされています。 「二重叶結び」は、願いが叶うという意味があります。結び目の見え方が裏表で異なり、表は「口」裏は「十」に見えることから「叶」の漢字が連想されたことが意味の由来です。お守りに用いられる結び方でもあります。 「玉房結び」は難しい結び方ですが、コースターややブローチといった飾りっ気ある平面状で使用できる結び方とされます。

デザイン別!組紐の結び方

各デザインの結び方をご紹介します。

梅結び

梅結びには「人と人をつなぐ」意味がありました。愛情や友情に基づく絆、チームワーク、復興などで皆が支えになることを表す時などに最適な意味を持つ結び方なので、作れるようになるとさまざまな場面で活用できることでしょう。 インターネット上の結び方の図だけ見ると難しそうに見えますが、比較的に簡単な結び方です。初心者など、まだまだ組紐飾り結びに不慣れだと感じる時には梅結びから練習していきましょう。

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初回公開日:2017年09月28日

記載されている内容は2017年09月28日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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