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間違いも多い「誠に勝手ながら」の意味と敬語表現・使い方と例文

更新日:2024年02月15日

敬語表現

ビジネスシーンにおいて、メールでのやり取りでよく使われる「誠に勝手ながら」という表現ですが、皆さんは正しく使えていますでしょうか。意外に上手に活用できていない方もいますので、今回はこの「誠に勝手ながら」という表現について、ご紹介してまいります。

ところで、この「誠に勝手ながら」という表現は、目上の方や上司に対して使っても良いのでしょうか。 「誠に」とは「ほんとうに」や「まさに」といったニュアンスで、間違いなくその通りであるということを強調する副詞です。普段の会話ではあまり使われないかもしれませんが、メールなどの文章中ではよく使用されます。「真に」・「実に」という書き方もしますが、ビジネスシーンにおいては誠心誠意という意味を込めて「誠に」と書く場合が多いです。

そこから見ても、「誠に勝手ながら」は相手に対してへりくだる気持ちを伝えることができますので、相手が目上の方や上司である場合にも使うことができます。さらにへりくだった気持ちを伝えたい場合には、「誠に勝手なお願いではございますが」などとすると、相手を敬う気持ちも添えることができるのではないでしょうか。

「誠に勝手ながら」の使い方と例文

「誠に勝手ながら」はメールや文章で、謝罪の気持ちなどの感情的な部分を伝える際に、相手をきちんと敬うクッション言葉として取り入れることが多いですので、例文を交えながら使い方をご紹介いたします。

「誠に勝手ながらお休み」したい場合

たとえば会社の催事がある際に、何らかの自主的な都合によりその催事を欠席せざるを得ないとした場合、ただ「予定があるためお休みします」と伝えてしまうと角が立ってしまいます。 そういった際に「誠に勝手ながら、○月○日の催事は欠席いたします」と伝えた方が、相手に柔らかい印象を与えることができます。

「つきましては誠に勝手ながら」を使用する場合

「つきましては」とは仮名漢字混じりで表記すると「就きましては」となり、順接の接続詞「就いては」の丁寧語形です。これは相手への丁寧な気持ちを示す助動詞の「ます」が入った丁寧語ですので、必然的に敬語文での使用となります。 意味としては「そのため」「そこで」「したがって」と同様の使い方ですが、「つきましては」の前後の文章や会話の内容によって、 (1)前述の事柄が原因となって、結果として後述の事柄が必要となると主張するとき (2)袁術の事柄を前提条件として必然的に後述の事柄が必要であると主張するとき の二通りの使い方があります。

どちらにしても「つきましては」は、理由や状況を説明して本題の依頼事項や告知事項に導くための言葉となっています。そのため、「つきましては」+「誠に勝手ながら」とすることで、その後に続く依頼事項を丁寧に依頼していることを表しています。 【例文】 ・つきましては誠に勝手ながら、○月○日までにご都合のほど、お知らせくださいますようお願いいたします。

そのほかの「誠に勝手ながら」の例文

・誠に勝手ながら○○の件につきましては辞退させていただきたく存じます。 ・誠に勝手ながら、至急ご返事を賜りたく、お願い申し上げます。 ・誠に勝手ながら来る1月1日から1月4日までを年末年始のお休みとさせていただきますので、何とぞご了承ください。 以上、今後何かの参考にしていただけると嬉しいです。

「誠に勝手ながら」の言い換え表現とは

非常に使い勝手の良い「誠に勝手ながら」についてご説明してまいりましたが、この表現ばかりを使っていては、くどかったり、いつも単調となってしまいます。そこで「誠に勝手ながら」と同様な意味合いを持つ表現として、以下をご紹介いたします。 ・「誠に恐れ入りますが」例文 誠に恐れ入りますが、こちらの待合室で少々お待ちいただけますか? ・「ご面倒をおかけいたしますが」例文 ご面倒をおかけいたしますが、○月○日までにご返送いただけますと幸いでございます。

「誠に勝手ながら」をスマートに使う

普段よく使われる「誠に勝手ながら」ですが、ただクッション言葉の一つだと解釈していた方も、改めてその意味と使い方、言い換え表現を覚えることで、今まで以上に洗練された使い方ができるようになるのではないでしょうか。 ビジネスマンはいつどこで誰が見ているか分からないところもあり、日常生活の中でいつビジネスチャンスが転がっているか分かりません。日頃から正しい敬語をスマートに使いこなせれば、相手の心象も変わってきます。ぜひこの機会に、クッション言葉を巧みに使いこなせるようになりましょう。

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初回公開日:2017年08月02日

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