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間違いも多い「労をねぎらう」の意味と敬語表現・使い方と例文

更新日:2024年02月15日

敬語表現

「労をねぎらう」を聞いたことはありますか?現代では使用されることが少ない言葉ですが、相手の頑張りに対して労わりの意を示す言葉なのでビジネスシーンでも親しい人でも使うことができます。ただ、正しい使い方があるため、意味を踏まえながら使い方を学んでおきましょう!

「労をねぎらう」は感謝を表現する言葉

現代ではあまり使用されなくなった「労をねぎらう」という言葉、どのような意味が込められた言葉がご存知ですか?感謝の意味合いで使う言葉と思われていることが多いようですが、実は感謝とは違った意味合いが込められているのです。 敬語としての表現のことも含めて「労をねぎらう」についてを紹介していきます。

「労をねぎらう」の意味とは

「労をねぎらう」の意味は辞書で調べてみると、苦労したことや力を尽くしたこと、又は功績などを労わることとあります。要するに「労をねぎらう」は、大きな力を使ったことに対しての労わりの言葉です。 「労をねぎらう」の「ねぎらう」は、漢字で書くと「労う」となります。「労う」は、苦労したことに対する感謝と労わりを示す言葉です。同じ漢字で似た意味を持つと思われている「労わる」は、大事に親切に扱うことを意味する言葉です。労わると労うは、少し違った意味を持っていることが分かります。

感謝よりも労わりの意味合いが強い

労うには労わると同時に感謝の気持ちを伝える意味を持ちますが、「労をねぎらう」の言葉は感謝よりも労わりの意味合いが濃いとされています。感謝の言葉には「ありがとうございます」などがありますが、現代は感謝の言葉は使用しても労いの言葉を使用する人は減少傾向にあります。 「労をねぎらう」には感謝の意味合いも含まれますが、労いの言葉として使用されることが一般的でした。感謝の言葉を伝えることは大事なことだと言い聞かされて大人になった方は、日常の中で感謝の言葉を素直に言うことができるでしょう。ただ、感謝の言葉だけでなく、労いの言葉を伝えることも行ってみてはいかがでしょう。

重複表現ではないのか?

労が言葉の表現の中に2つ使用されていることから、「労をねぎらう」は重複表現では?と思われることも少なくありません。重複表現とは日常の中で割と多く使用されているもので、1つのことを表すために同じ意味を持つ言葉を2つ使用した言葉の表現を言います。 では「労をねぎらう」は重複表現なのか、結論から言いますと「労をねぎらう」は重複表現ではありません。同じ「労」が使用されていますが、労と労うは違う意味を持っています。重複表現というのは同じ意味を持つ言葉を2つ使用していることなので、同じ漢字でも違う意味を持つ場合は重複表現ではなく、指摘されるべき表現ではありません。

労うの意味

「労う」は力を尽くしたことや苦労に対して感謝と労わりの意味を持ちます。感謝と労わりを示す及び行うことを表す言葉で、言葉の表現の分類では動詞に当てはまります。 「労う」は動詞ということが明らかになりましたが、「労」の言葉だけではどのような意味を持っているのでしょうか。次は、「労」の意味を確認してみましょう。

労の意味

「労」は、心身を使い努めること・努めることに対する苦労や努力・骨折りといった意味があります。骨折りというのは、精一杯に働く・苦労する・努力のことです。力の限りを尽くして苦労や努力をする意味を持つ「労」は、心身を使い努めることに対する苦労や努力の意味では名詞の扱いになります。 「労う」は動詞として扱われるため、名詞の労と動詞の労うの組み合わせは重複表現ではないと言えます。重複表現のようだけど違う表現には「歌を歌う」があり、歌を歌うも労をねぎらうと同様に歌が名詞で歌うが動詞になっています。

目上の方への敬語としては正しい?

「労をねぎらう」の「労う(ねぎらう)」は、同等の立場にある人や下の人に使用することが現代では正しいとされています。そのため、上司などの目上の人に対して「労をねぎらう」及び「労う」の言葉は使用してはいけません。しかし、目上の人に対しても労をねぎらう言葉をかけたい時はあるものです。 では、目上の人に対して使用することが正しい労いの言葉はなんでしょうか。ビジネスシーンやさまざまなショップで見聞きすることが多い言葉であり、おそらく実際に使用したことがあると言う人も少なくない言葉でしょう。 その言葉というのは、「お疲れ様」と「ご苦労様」です。この言葉は上司と部下の間でもよく使用される言葉ですが、伝える相手によってどちらを使用するのかを考える必要があります。

お疲れ様

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初回公開日:2017年08月09日

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