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更新日:2024年08月01日
ビジネスシーンでの「敬語表現」は戸惑うものです。「これで正しいのか?」「間違ってはいないか?」と迷いがちです。取引先等での会話の中で「ございます」を連発されると、仰々しくなってしまう場合もあります。今回は、特に使う「ございます」について確認します。
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落語家の十代目桂文治師匠の話にこんな話があります。 「商人は『(ありがとう=筆者補)ございます』。『ました』じゃ、『もう、この後はご贔屓にして戴かなくても結構で』って言ってるようなもんですから……。縁切りですよ。」(桂文治著/太田博編『十代文治 噺家のかたち』2001年うなぎ書房刊)
正しい敬語は確かに重要ですが、言葉だけでなく、その相手への心配りもまた重要です。
最近では上司より部下の方がパソコン操作が得意です。そんな場面を想像してください。 上司が困っている場面で発言するとしたら、以下のどの表現が適切でしょうか。 ・「お教えします」 ・「お分かりですか」 ・「よろしければ、ご説明いたしましょうか」 正解は、「よろしければ、ご説明いたしましょうか」が気配りのある言葉遣いです。上の2つは、上から目線で失礼だと上司に思われてしまう可能性があるので注意しましょう。
会話でよく耳にする言葉に「〇〇でございます」「〇〇でございますか」という表現も時々誤用されている方がいるので注意が必要です。
「ございます」と「いらっしゃいます」の使い分けで悩んだことがある方も多いのではないでしょうか。「ございます」は、「です」「である」の丁寧語です。自分のことやモノに対して使う言葉です。また、「いらっしゃる」は、尊敬語なので、相手のことを話すときは、「いらっしゃる」を使う方が丁寧で自然です。 例を挙げてご説明します。どちらが正しいでしょうか。 ・例題A:〇〇様でございますか? ・例題B:〇〇様でいらっしゃいますか? この場合正解は例題Bとなります。相手への敬意をもって話す場合、尊敬語である「いらっしゃいます」を使います。「相手」や「相手の身内」に対しては「いらっしゃいます」を使用し、「自分(当社)」には「ございます」とすることで一層の敬意の意味が向上します。
・「ある」の丁寧表現は、「ございます」です。そして、「いる」の丁寧表現は、「おります」です。この2つの使い分けも間違いやすいので確認しておきましょう。 例題としてご説明します。以下の2つはどちらが正しいでしょうか。 ・例題A:こちらのA商品は当社で取り扱ってございます。 ・例題B:こちらのB商品は当社で取り扱っております。 この場合、正解は例Bです。取り扱って「いる」の丁寧語なので、取り扱って「おります」を使うのが正解です。
ところで、「了解しました」と「承知しました」のこの2つ言葉は普段何気なく使っていますが、この2つは確かに似たような意味を持ってはいますが、本当は全く違う意味が隠れていることをご存知ですか。違いを知らないままに、間違った使い方をしていると、失礼なことになる可能性があるので注意しましょう。 さて、どのように違うのかを説明していきましょう。
「了解」とは、理解して承認することです。ですから、完全に話の内容を理解して発するのが「了解」です。 ただし、気を付けなければならないことが1つあります。「了解しました」という言語は、本来「上位の権限をもつ者が許可を与える」という意味があることです。そのため、目上の人に対して使うと大変失礼となるので注意してください。
一方、「承知」は、依頼や要求などを「聞き入れること」です。相手のことを理解し許すこと意味します。 相手の話は分かっても、それを受け入れたくない場合でも、「承知しました」は使用できます。例えば、相手の意見に対して「ご意見は承知しました」という場合は、相手の言葉を承認したかどうか、はっきりしない場合にも使える便利な表現方法でもあるのです。
記載されている内容は2017年08月09日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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