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間違いも多い「ございます」の意味と敬語表現・使い方と例文

更新日:2024年02月15日

敬語表現

ビジネスシーンでの「敬語表現」は戸惑うものです。「これで正しいのか?」「間違ってはいないか?」と迷いがちです。取引先等での会話の中で「ございます」を連発されると、仰々しくなってしまう場合もあります。今回は、特に使う「ございます」について確認します。

「ございます」の意味

「ございます」は、漢字で書くと「御座います」と書き「存在する」という意味がある動詞です。一般的な動詞以外にも、断定状態を表す場合に用いる「補助動詞」でもあります。 「〇〇だ」は丁寧語にすると「〇〇です」となりますが、もっと丁寧な言葉にした場合に「ございます」となるのです。もう1つ、形容詞や名詞の後ろにつける補助的な使い方もあります。そのことについてはこれから詳しく説明しています。

「ございます」は謙譲語?丁寧語?

結論からいうと「ある(有る・在る)」などの、存在するという意味の丁寧語が「ございます」です。 敬語には、「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」がありますが、その中で「ございます」というのは、丁寧語にあたります。

難解「ございます」の使い方と例文

「ございます」の用法をご紹介します。 「ある」を丁寧語にすると「あります」ですが、「あります」を更に丁寧な表現にすると「ございます」になります。 ・例1:質問があります 。→ 質問がございます。 ・例2:お手元に資料がおいてあります。→ お手元に資料がおいてございます。 ビジネス会話などでは、社外の取引先の方に対して「ございます」を使うことにより、さらに丁寧なイメージを持っていただけることでしょう。

存在を表す動詞である「ある」の丁寧な表現として「ございます」について用法を取り上げてきましたが、もう1つの「補助動詞」として使う場合があります。この場合には、「形容詞+ございます」となります。 この使用方法は、ちょっと難解かもしれませんが、是非マスターしてください。また、接続する形容詞を「ウ音便(単語中の1音がウの音に変化すること)」になることに注意してください。

・例1:寒い → 「お寒うございます」となります。(「お寒くございます」がウ音便になったものです) ・例2:おめでたい → 「おめでとうございます」(「おめでたくございます」のウ音便です) ・他にも、少ない → 「少のうございます」、赤い → 「赤う(あこう)ございます」などと使えます。 これらは前にある言葉が形容詞です。注意しなければならないのが、前の言葉が形容動詞の場合がです。この場合、直結はできませんので気をつけてください。詳しく言うと、形容詞の「美しい」+「ございます」は、 「美しゅうございます」と表しますが、同じような意味の「綺麗(きれい)」+「ございます」は、接続助詞の「で」を挟み「お綺麗でございます」とします。「綺麗」は、本来「綺麗だ」という形容動詞の単語であるからです。

「ございますでしょうか」は正解?

「ございますでしょうか」の場合は自分をへりくだる謙譲語として、自分を下げ相手に使うという意味で、正しい敬語のように思われますが、間違った敬語です。 ございますでしょうかは「二重敬語」と呼ばれ、誤りとされます。この二重敬語は、普段よりさらに丁寧にと思うあまり、混乱してつい使用してしまうことがあるので気をつけましょう。結論的には「ございますでしょうか」も「ありますでしょうか」も間違いなので注意してください。

「ございますか」が正解

では、「ございますでしょうか」を正しくはどのように言えばいいのかというと、「ございますか」で十分な敬語になっているので、「ございますか」が正解です。丁寧に話そうとするあまり変な敬語にならないように、気をつける必要があります。

「ありがとうございます」?「ありがとうございました」?

さて、「ありがとうございます」と「ありがとうございました」のどちらを使うかで悩んだことは誰もが経験あることでしょう。 「ありがとう」は「ありがたい」が変化したものです。「ありがたい」は、普段ないことという意味の言葉です。それに対して「ありがとう」は、挨拶の言葉で、感謝の意を示すときに使います。「ありがとう」に「ございます」の丁寧語が組み合わさって「ありがとうございます」となります。

それでは、「ありがとうございます」と「ありがとうございました」の使い分けについて、現在ではあまり厳密に考える必要性はないかもしれませんが、考えてみましょう。 ・「ありがとうございます」=現在進行中のことについて使う ・「ありがとうございました」=過去の事や、すぐに終わる事について使う という見解が妥当でしょう。

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初回公開日:2017年08月09日

記載されている内容は2017年08月09日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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