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「身の振り方・身の振り方を考える」の意味と使い方や類語

言葉の意味

ビジネスシーンで「身の振り方を考える」という言い方を耳にすることがあるでしょう。正しい意味や使い方をきちんと理解していますか?また、「身の振り方」の言い換えの言葉や「身」に関する慣用句、「身の振り方を考えてくれ」と言われた場合の対処法なども紹介します。

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「身の振り方」の正しい意味とは?

「身の振り方」の意味

日常生活で「身の振り方」と口にする場面はあまりないでしょう。しかし、何年もビジネスの世界に身を置いていると、少なからず目にすることになります。「身の振り方」の正しい意味を理解していないと、メールや会話が頓珍漢になってしまいます。

身(み)の振り方 の意味 出典:デジタル大辞泉 将来の生活に関する方針。「退職後の身の振り方を考える」 ⇒み【身】の全ての意味を見る

改める? 考える? 正しいのはどっち?

まれに、「身の振り方を改める」と使用している人を見かけますが、これは誤用です。「身の振り方を考える」の「身の振り方」は動作や仕草(身振り)を表すものではありません。「身の振り方」の後に続く単語は「考える」が正解です。「改める」でも違和感があまりないのでつい使ってしまう人もいるかもしれませんが、気を付けましょう。

「身」にまつわる避けたい表現

「身」に関連する言葉で、違和感を覚える表現に出会うこともちらほらあります。その中の一つが「身の置き方」です。 これは「その場での立ち居振る舞い」を指すときに使われているようですが、居たたまれない、居心地がわるいときは「身の置き場がない」と使います。また、体調不良で倦怠感に悩まされている時などにも「身の置き所がない」と言います。手元の辞書を引いてみましたが「身を置く」という言い回しはでていなかったので、ビジネスシーンに於いては使わないほうがよいでしょう。

「身の振り方」の使い方とは?

主な使用シーン

「身の振り方を考える」と使う場面は、つまりは「今後、どうやって生きていくかを考えます」と言わなければならない場面であり、例をあげるなら何らかの理由で退社・退職するときでしょう。 それも、次が決まらない状態で職場を去る場合に使用することが多いので、定年退職、急な退職、リストラなどが、考えられます。いずれにせよ、老若男女問わず使用できる定番の言い回しですので、覚えておきましょう。別のシーンは、「身の振り方を考えてください」という立場になったときです。これは相手に退職や転職を暗にすすめています。あまり気分の良いものではありませんが、長く会社にいれば、使わざるをえないこともあるかもしれません。 三つめは、隠喩・暗喩とでも言いましょうか。「反省したら、今後の身の振り方は自分で考えなさい」等といった使い方をすることがあります。これは、「仕事をやめろ」と言っているのではなく、「考え方や生活態度を改めなさい」というニュアンスです。ただし、相手も「身の振り方を考える」の意味を正しく知っていることが前提ですので、むやみに使うといいたいことが伝わらない可能性もあります。

少し話がそれますが、身の振り方の話題が出るのは退職の挨拶の時でしょう。最近はメールで退職や異動の挨拶を済ませることも増えましたが、年配の方や、特にお世話になった方には、個別に連絡しましょう。 社内でも、社外でも、親しい人や特にお世話になった人、日常的にかかわっていた人には、やはり口頭で伝えるのが基本ですが、そうではない取引先や社内の人にはメールで一言残せば十分です。そのときは、社外向けには退職日と後任を明記し「一身上の都合により退社することになりました」の一言と、これまでの感謝を伝えます。 社内向けにはBCCで一斉送信で構いません。この時も、「一身上の都合により退社することになりました」の一文に、できれば今後の連絡先もあわせて書いておけば、仲間にさみしい思いをさせることがなくお別れできます。 そして、退職の挨拶のメールを受け取ったら返事はどうすればいいのか悩むと思います。あまり関わりのない相手の場合はそのまま返信しなくても大丈夫です。また、大量の返信メールを受け取っていて大変そうだと判断した時も、返信しなくても構いません。何か一言伝えたいときや、お世話になった相手のときは、気持ちよく送り出す言葉・相手の将来を祈る言葉を添えて送り出しましょう。

覚えておきたい言い回し

あまり、言い回しのパターンは多くありません。 1、退職後の身の振り方はこれから考えます(定年退職する場合など) 2、今後の身の振り方を考えさせてほしい(自分が退職したいとき) 3、身の振り方を考えてほしい(退職してほしい相手にそのことを伝えるとき) などです。2として使用する場合は、遠回しな表現として受け取られることがあります。「身の振り方を考えさせてください」といっても軽くいなされてしまう場合は、きっぱりはっきり自分の意思を伝えましょう。

「身の振り方」の言い換え⑴

「身の振り方を考える」は、インターネットで検索するだけでいろいろな類語・関連語が出てきます。

「身の振り方」というのは抽象的な表現でもありますが、自分や相手の状況に合わせて言い換えをしやすい言葉でもあります。 例えば学生さんなら、「これからの進路を考えます」と言ってもいいでしょう。また、若い人であれば「自分の将来を考えて」という言い方もありでしょう。余儀なく、あるいは急な退職であるなら「今後どうするかはこれから考えます」も使えます。人事部や上司なら「君、辞めてくれたまえ」とはさすがに言い難いので、「身の振り方を考えてくれ」と言うことになるでしょう。 いろいろな使い方ができるのですが、「こんな軽々しく転職して大丈夫?」「これから考えるって心配だなぁ」などと思われてしまうこともあります。自分の立場や状況によって慎重に使い分けることも、必要でしょう。

こちらは「身の振り方を考える」から連想されるであろう言葉たちです。想像以上にネガティブなイメージであることが理解できたでしょう。ここまで極端でないにしても、「身の振り方を考える」と言われた人にとっては、ショッキングな単語であることは間違いありません。使う場面や相手など、考えてから使用しましょう。

「身の振り方」の言い換え⑵

微妙に異なったニュアンスになりますが、 「身の処し方」 という言い方があります。これも「身の振り方」の代わりに使われることがあります。というのも、「身の処し方」には「今後自分がどうするか」という意味が含まれているからです。

身の処し方 読み方:みのしょしかた 別表記:身の処しかた 自分の置かれた境遇において取るべき行動。どう動くべきか、ということ。身を処する方法。

「身の振り方」の言い換え3

「身の処し方」よりもさらに堅苦しい言い方になりますが、「出処進退を明らかにする」というものがあります。政治家の人事に関するニュースの中で耳にしたことがあるでしょう。日常会話ではまず使うことは少ないですが、四字熟語として知っておいて損はありません。 使う場面があるとしたら、「専務の出処進退どうなったの?」「あの大臣、出処進退については明言避けたみたいよ」などと重役や官職にある人のことを言うときに使えます。

ちなみに、出処進退と四文字続けて使われますが、本来は「出処」と「進退」それぞれに意味があります。 「出処」の本来の意味は ・「出」→役人として職にある(官職にある)こと ・「処」→官職や役職を退いて民間にいること  「進退」は、 ・仕事を辞めるか続けるか です。この二つが合わさった「出処進退」で「身の振り方を考える」という意味になっています。

「身」にまつわる知っておきたい言い回し

「身」に関する慣用句と言われたら何が思い浮かぶでしょうか。 Aさん「眠たくて仕事に身が入らないんだよ……」 Bさん「睡眠不足?」 Aさん「徹夜が続いててね、いくら若くても身が持たないよ」 Bさん「繁忙期でもないのに徹夜なんてどうしたの」 Aさん「ちょっと背伸びして身に余る仕事を請けてしまったんだ」 Bさん「あなたは、真っ先にスケジュール管理や体調管理のスキルを身に着ける必要がありそうね」 このあたりでしょうか。ほかにも「身重の妻」や「身から出た錆」「身も蓋もない」なども使うことがあるかもしれません。以下に、社会人なら最低限知っておきたい慣用句を引用しておきます。少し量が多いですが、意味を正しく理解して使用しましょう。

身に覚えがある 自分自身、そのことをしたという記憶がある。「言われてみれば―・る」 身に覚えのない 自分自身そんなことをしたという記憶がない。「―・い濡れぎぬを着せられる」 身に染みる 1 しみじみと深く感じる。「人の優しさが―・みる」 2 秋の冷気が強く感じられる。《季 秋》「―・むや亡妻の櫛 (くし) を閨 (ねや) に踏... 身に過ぎる 「身に余る」に同じ。「―・ぎる果報」 身に付く 1 自分の所有となる。自分のものとして持つ。「悪銭―・かず」 2 知識・習慣・技術などが、自分自身のものとなる。「早寝早起きが―・く」 身に付ける 1 着たり、はいたりする。また、からだにつけて持つ。「衣服を―・ける」「お守りを―・ける」 2 知識・習慣・技術などを自分のものとする。体得する。習得する。「一芸を―・ける」 身につまされる 他人の不幸などが、自分の境遇・立場と思い合わさって切実に感じられる。「―・れる苦労話」 [補説]「身につままれる」とするのは誤り。

「身の振り方」の意味や使い方を理解しましょう!

上司から言われたら?

ある日上司から「君、身の振り方を考えてくれないだろうか?」と突然言われたらどうしますか?これまで見てきたように、上司は暗に「退職してくれないか」と告げています。たいていのひとは、驚いてしまうでしょう。 これは、「退職勧奨」というやり方に該当します。最終的に会社を辞めるかどうかの判断は、会社ではなく従業員本人が下します。(従業員の自己都合による退職ということになります)なので「解雇」とは少し違ってきます。そしてこの「退職勧奨」そのものは違法ではなく、また、法的な効力はありませんので拒否することも可能です。(一昔前でいうところの「肩たたき」です) しかし、断り続けていたら、会社の「退職勧奨」がだんだんエスカレートし、「退職強要」になってしまうこともあります。こうなるとこれは「違法」です。そうなる前に、退職勧奨があったらなるべく早く、労働関係につよい専門家に相談することをお勧めします。

自分が言う立場になったら?

誰かにクビや解雇を宣言するのは、気分のいいものではありませんが、しかし、そういう役割をしなければならない人がいるのも、事実です。 「君、身の振り方を考えてくれないか」と部下の一人に告げたと仮定します。話し合いに応じてくれて、すんなりと退職の方向へ話が進めば良いですが、驚かれ嘆かれることもあるでしょう。そういった場合に「辞めてくれたまえ!」と執拗に迫ったり、「勧奨に応じないと解雇するぞ!」などと脅してはいけません。これは上で述べた「退職強要」となり、違法です。 「身の振り方を考えてくれ」と言わなくてはならなくなった場合も、どのラインをこえたら「違法」になるのか、事前に把握しておきましょう。

ここまで、「身の振り方」に関して解説してきました。ビジネスシーンでできれば使うことなく済ませたい一言です。万が一、使う必要性を感じたら、勢いに任せて口にしてしまう前に、家族や専門家に相談してみましょう。

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