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ビジネスシーンでの「参考までに」の意味・使い方と例文・敬語表現

敬語

ビジネスシーンでよく使われる「参考までに」という言葉ですが、正しい意味や使い方を理解している方は少ないのではないでしょうか。今回はそんな「参考までに」の意味や使い方を例文を交えてご紹介していきます。もう「参考までに」を使うときに迷う必要はありません。

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ビジネスシーンでの「参考までに」の意味と使い方

「参考までに」の意味

ビジネスシーンでは「参考までに」という表現が多く使われます。それは、参考にできる資料や、過去の事例などを可能な限り使うことで、未然に防げる失敗を取り除き、無駄な人的労力やコストを減らすことがビジネスにおいて大切だからです。 さて、ビジネスシーンにおける「参考までに」の意味ですが、「参照してください」「認識しておいてください」「判断材料の一部に使ってください」「目を通した方が業務がスムーズに運びます」などといった意味合いを含みます。ビジネスシーン以外のプライベートな場面では、「参考までに」と言われたケースでも、聞き流したり、目を通さないでいたとしても、後から特に大きな問題になったり、誰かに多大な迷惑を掛けたりといったことは起こらないかもしれません。しかし、この表現がビジネスシーンで使われた場合には、事前に配布されていた参考資料に目を通さなかったばかりに取引先に迷惑を掛ける結果を招いてしまったり、大きな損益を会社に与えてしまうなど、後々取り返しのつかない事態にも発展しかねません。 「参考までに」と言われたら、話であればよく聞き、資料であれば、その資料や情報には目を通すのが賢明です。「ビジネスシーンで参考までにと言われたら、しっかりと聞く、読む」と覚えておくと良いでしょう。そうでないと、後々、上司から「目を通していないのか」と詰問される事態にも陥りかねません。

「参考までに」の使い方

それでは具体的なこの言葉の使い方を見ていきます。 ・「参考までに、資料をメールに添付しておきました」 ・「参考までに、前年度の経費を載せておきました」 ・「参考までに、意見を述べさせてください」 といった用例が挙げられます。 参考までにの使い方に迷った場合には、「念のために」や「より良い仕事のために」という言葉と置き換えてみるとわかりやすいでしょう。

参考にするのは誰か?

「参考までに」という表現を、この後に続く表現と合わせて正しく使うことは、意外に難しさを伴います。次に述べる「ご参考までに」という表現が、「ご」を付けることで相手への敬意が示されてあるため、参考する主体がわかりやすい表現であることに比べて、「参考までに」というと、誰が参考するのか、行為の主体がわかりにくい言葉であるからです。 それでは具体的な例を挙げながら、多くの人がこの言葉に抱いている難しさについて、考えていきましょう。

・「参考までに意見を聞かせていただけますか」 ・「参考までに考えを聞きたいのですが」 といった場合です。よく耳にするフレーズのようでもありますが、二つの用例とも、意見や考えを述べるのは相手ですが、参考にするのは発言した本人です。そのため、ビジネスのシーンで目上の相手に対してこう発言してしまった場合には、相手によってはこの言葉の発言者に対して、失礼な人という印象を抱くことになります。 (目上の)あなたの意見や考えを、 (目下の)私の判断材料にさせてもらいます と言っているのと同じことだからです。少しややこしいですが、ポイントは誰が参考にするのかといった行動の主体を、常に見失わないように意識することです。上の二つの具体例を、失礼でない言い方にするとこうなります。 ・「ご意見を聞かせていただけますか」 ・「お考えをお聞きしたいのすが」 つまり、参考までに、の後半に続けることが可能であるのは、相手のためになることに関する表現だけだということです。ここでいう相手のため、というのは、突き詰めて言えば、相手の利益、メリットになるということです。先ほど既に挙げました、「参考までに、資料をメールに添付しておきました」というのが、良い例です。自分の(利益やメリットの)ために、相手の意見や考えを聞きたいのであれば、「参考までに」を呑みこんで、言葉にせずに伏せておくほうが、どのような相手に対しても失礼がなく、無難だということです。

「参考までに」の敬語表現

「参考までに」の敬語表現

ビジネスシーンでこの言葉が実際に使われる場面を想定すると、「ご参考までに」という表現が最も適切な敬語表現になります。自分よりも立場が上の相手や、自分の会社以外の人間に対して使用する場合には、この表現を使うことがビジネスマナーとして求められます。

「ご参考までに」の意味

「参考」が持つ意味はもちろん変わりませんが、冒頭で述べた「参考までに」と異なる点は、「ご」という敬語を示す接頭語がついたため、尊敬の意味が加わったということです。参考文献や参考資料という広く知られた言葉がありますが、試み的に、ご参考文献、ご参考資料というと、この言葉の持つ意味は、どういったイメージに変わるでしょうか。自分よりも、地位の高い目上の人、またはご年配の人が使う文献や資料なのだという感覚が、「ご」を付けることで誕生することとなります。

「ご参考までに」の用例

ご参考までにの用例としては ・「ご参考までに、こちらの物件もご覧になられますか」 ・「ご参考までに、今後の弊社の経営方針を説明させていただきます」 ・「ご参考までに、次回のイベントの日時を掲載させていただきました」 といった具合です。 参考までに、と比べると、相手の立場は、自分の立場よりもぐんと上がっています。ここで気を付けたいポイントですが、参考するという行為の主体は、相手だということです。その相手を敬っていることを表現した言葉なので、「ご参考までに」に続く言葉が、相手の行動に関するものであれば尊敬語を、こちらの行動に関するものであれば謙譲語を使うというルールを覚えておきます。 慣れないうちは、ご参考までにに続く表現を誤って使用してしまうかもしれませんが、ビジネス用語を自分のものにするコツは、慣れるまでの自分の間違いを気にせずに、馴染んでくるまでどんどん使うことです。

「ご参考までに」の誤った用例

それでは、この言葉の使い方の理解を深めるために、ご参考までにの誤用例を紹介します。 ・「ご参考までに、今週の式典に来てみますか」 ・「ご参考までに、明日の朝刊を読んでみてください」 ・「ご参考までに、私の体験を言います」 といった具合です。 いずれも誤った用例ですが、不自然さを感じるでしょうか。違和感を覚えたら、その感覚は正解です。三例とも、前半は相手を敬った表現であるのに、それに続く後半はすべての用例は「です」「ます」といった丁寧語であるだけで、相手を敬う尊敬語を使うことと、発言者である自分をへりくだることを忘れています。「ご参考までに」に続く、後半部分も、そのまま相手を敬った表現を続けると日本語としてきれいです。 以下が正しい用例です。 ・「ご参考までに、あちらのお部屋もご覧になられますか」 ・「ご参考までに、今週の式典においでになられてみますか」 ・「ご参考までに、私の体験を述べさせていただきます」

ご参考までにをスムーズに使うために

まずは社内で積極的に使う

普段の日常会話の中で、ご参考までにを使う機会は少ないでしょう。そのため、まずは、社内のメールで積極的にこの表現を使ってみることをおすすめします。メールの文面に明らかな誤用を書いてしまった場合には先輩が注意してくれるでしょう。繰り返し意識して使っているうちに、やがて、間違えてしまった時に自分自身がその日本語表現に違和感を覚えるようになり、誤用してしまった際に、自分で間違いに気付くようになってきます。メールでの使用に慣れたら、次には話し言葉でも使ってみます。

慣れたら社外でも使用する

ご参考までにをどういったビジネスシーンで使うのかに迷ったら、「参考までに」を使いたい場面で、始めのうちはすべて「ご」を付けて使用することもミスを減らす対策として良い方法です。こうすることで本来敬うべき相手を敬い損ねるという誤りを防ぐことができます。社会人になると、周囲のビジネスパーソンのスムーズなコミュニケーションについ気後れしてしまいますが、初めからビジネスシーンに馴染んだ表現やマナーを体得している人はいないものです。ビジネスシーンでの敬語やマナーに慣れていく過程も、ぜひ、愉しんでください。

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